日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

北海道花見の旅 2018 - 奈井江八十八ヶ所

2018-05-07 13:52:54 | 北海道
昨晩萱野に泊まれなかったことは、本日の行程を考えても痛手でした。萱野からまっすぐ走ればすぐだった奈井江まで、結局午前いっぱい費やしてしまったからです。しかし、実質的な損失はそれほどでもありませんでした。日が陰りがちだった午前中から一転、こちらが着くのを待っていたかのごとくに晴れてきたからです。
結局時間がなくなったため下徳富と新十津川には寄らず、浦臼から石狩川を渡って奈井江に直行しました。橋を渡るやいなや見えてきたのは、一面桜に覆われた小高い山です。この時点で少なくとも5km以上は離れています。あれが噂の名所だろうということはすぐに分かりました。そのまま走って市街に入ると、山は左上の方角に見えています。一方、来た道をまっすぐ進んだ先にも立派な桜が咲いている一角が見えます。まずは手近な方をと考え、まっすぐ車を走らせ道央道をくぐると、一段上がった高台にソメイヨシノが二本並び、さらに上がった高台にはエゾヤマザクラの大木が林立していました。
なだらかな斜面に桜が林立する様子は、松本は城山公園の南側のようでもあります。幹が細い割にとにかく背が高いのもあちらと同様です。これは一本調子で絵になりにくいということでもありますが、それを補って余りあるほど背が高く、なだらかな斜面の下から見上げると、青空に抜ける姿が様になっています。
件の名所の一部なのかと思いきや、案内板には奈井江八十八ヶ所とあります。ここを起点に小高い山を周回する遊歩道に沿って、八十八体の地蔵を置いたというのがその正体らしく、かつて置かれていた一帯が道央道の建設のため町内と分断されてしまい、紆余曲折の末に現在地へ移転したのが15年前とのことです。ただし、桜はどう見てもそれより前からあるものです。これほど見事な桜の由来が気になります。
こちらの滞在中一貫して見頃を保ってきたエゾヤマザクラにも、いよいよ散り際が訪れたか、南風とともに花びらがゆっくりと舞い降りています。花吹雪といえばなんといってもソメイヨシノかと思いきや、エゾヤマザクラの花吹雪もあながち悪くありません。

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