本日の晩酌 - 浪乃音

滋賀の地酒の中で最も愛飲してきたのが「不老泉」なら、原点となったのが「浪乃音」です。一昔と少し前、大津の小川酒店を初めて訪ねたときに買い求め、その足で今はなき「あかつき」に乗って九州に渡ったのが鮮明に思い出されます。定番品には食指が動きづらく、長らく無沙汰をしてきましたが、端境期に重なった今回、久々の再登場と相成りました。
四合瓶で1300円台の手頃な酒ではありますが、山田錦と9号酵母の組み合わせは、一枚上手を行く純米吟醸酒の王道で、華やかな吟醸香に上質さが感じられます。しかも酸度は山廃仕込の「不老泉」をも上回り、芳醇な味わいが冷やでも燗でも楽しめます。文字通り「ええとこどり」の一本でした。

★浪乃音 純米酒「ええとこどり」
浪乃音酒造(滋賀県大津市)
原料米 山田錦
精米歩合 65%
日本酒度 +3
酸度 1.8
酵母 協会9号
アルコール分 15度
杜氏 三兄弟
滋賀県大津市 小川酒店にて購入