組織トロンボプラスチン(tissue thromboplastin)のページを更新
- 組織トロンボプラスチンは、現在「組織因子」と呼ばれているものと、リン脂質からなっていることが明らかになりました。
体で実際に外因系の反応が起こる際には、組織因子と、血小板の膜などに存在するリン脂質とが、血漿中の凝固因子とともに複合体を形成することで開始されるのです。
そこで、「組織トロンボプラスチンから組織因子を取り除いたもの」という意味で、このリン脂質の部分だけを指して「部分トロンボプラスチン」という別名で呼ぶようになりました。
このリン脂質(部分トロンボプラスチン)は、組織因子と結合して外因系凝固を起こす以外にも、内因系や共通系での反応にも広く関与しています。
したがって、部分トロンボプラスチンに相当する物質を血漿に加え、さらに異物と接触させてやれば、内因系・共通系の凝固を再現することができます。これがAPTTの原理です。