厚生労働省では「アストラゼネカ社のワクチンでは、稀に珍しいタイプの血栓症が起きる」とか書いてあるけど、mRNA-1273(モデルナ社)ワクチンやBNT162b2(Pfizer/BioNTech)コロナワクチンでも普通におきています。
Deep Vein Thrombosis and Pulmonary Thrombosis After BNT162b2 mRNA SARS-CoV2 Vaccination
Chisato Sawatari, Nobutake Kurebayashi, Shuji Morikawa, Satoru Iwashima
【SARS-CoV2ワクチン接種後に深部静脈血栓症を呈した14歳男性の稀な症例を報告する。初回接種から23日後の2回目接種の翌日、左下肢の疼痛を訴えて中遠医療センターを受診した。若年性血栓症の家族歴、血栓症の既往歴はなかった。身体所見は、身長160cm、体重47kg、体温38.0℃、酸素飽和度98%。血小板数は18.2×104/mm3、Dダイマー値は43.4μg/mLであった。造影CTで多臓器に血栓を認めた(図)。心エコーでは肺高血圧は認められなかった。患者のプロテインC活性は63%、抗原量は48%であったが、次世代シーケンサーによる遺伝子検査ではプロテインC遺伝子の変異は認められなかった(PROC)。ヘパリン投与前の血小板第4因子抗体は陰性、SARS-CoV-2スパイク糖蛋白は陽性、ヌクレオカプシド蛋白はELISAで陰性であった。当初はヘパリンを投与していたが、最終的に直接経口抗凝固薬に変更した。mRNA-1273ワクチンに関連したワクチン誘発性免疫性血栓性血小板減少症が報告されている1。したがって、今後もmRNA-1273ワクチンの同様の副作用に注意することが重要である。】