木浦すみつけ祭り

大分県宇目町大字木浦鉱山。
鉱業は中止され、本祭も休眠状態となっています。

写真集の件

2018年10月29日 | 記録
 待望のゲラが概ね完成したという連絡が、印刷業者様からありました。
 来週火曜日にミッチーと当方で、打ち合わせ対応をさせて頂きます。
 本当はミワちゃんも同席の予定でしたが、日程が合わず残念です。
 
 問題は表紙の画材です。
 そもそも、どういうコンセプトでこの写真集を編纂することにしたのかという大前提に基づいてずっと考えてきましたが、当方の考えに変わりはありません。
 近い将来、「廃村」として位置付けられるであろう木浦鉱山が、かろうじて集落を形成できていた最後の姿を遠隔で撮影した写真を使うつもりです。
 
 10年後、20年後、30年後に、同じ場所から木浦鉱山を眺めてもらうことによって、今の息吹を過去のものとして、次世代の子々孫々に懐かしんでもらいたいなと思っています。
 
 この感覚は、営林署村の傾山分校を訪れたときに、はじめて感じたことです。
 さらには、もっと昔に拓かれた国有林村の観音滝に行ったときも同様です。
 できることならば、当時の営みを感じられる写真を見てみたいものですが、そんな資料は身近にはありません。
 だから、木浦鉱山にはきちんと人の営みがあったこと、営みがあったから祭りがあったこと、そしてみんなの笑顔があったこと、だから家族が集って多くの人が楽しむために集まってくれたこと。
 
 本誌の編纂は、木浦鉱山の存在を具体的に伝え続けるための最後の手段だと思っています。
 だからこそ、今の「煌びやかな祭りの時の人々の表情」ではなく、今の「木浦鉱山地区がある姿」の実情を残してみたいと思っています。
 皆がいるから木浦鉱山があるのではなく、木浦鉱山があったから皆がいるということは事実です。
 お楽しみに!

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