映画道楽

人生をいう道を楽しむために楽にするために映画を楽しみます。

レボリューショナリーロード~燃え尽きるまで★★★★

2009年02月20日 | アメリカ
男と女が別れるそのときまで、燃え尽きるまでの話である。

「タイタニック」で悲運の恋人たちを演じたケイトとデカプリオが、せっかく夫婦役をするのに、だめになっていく話である。それも怖い怖いお話。

途中、お互い何度もやり直そうとするが、一度狂った歯車はなかなか元に戻らない。すれ違い、苛立ち、罵り合う。言ってはいけない言葉まで口走ってしまう。相手から自分を、そして二人の軌跡まで全否定されてしまう。言葉でとどめを刺してしまう。怖いのはそのことに気づかないこと。自分の言葉で相手がどれほど傷ついたか分からないというのは怖い。人を刺しておいて知らないふりをしているようだ。
相手の気持ちを察する余裕なんてなく、こんなはずじゃなかったのにと思っても、いくつく先は破滅しかない。

口は災いの元。災いを避けるには寡黙が一番いいのかもしれない。一番だめなのはやったらやり返すというパターン。男と女のどちらかが寡黙なほうが夫婦はうまくいく。寡黙なほうは大変だが…

別れるときはとてもしんどい。失恋や離婚は恋に落ちるときよえいもエネルギーをたくさん消費する。

観ているだけでエネルギーを消費しそうな作品でした。

マンマ・ミーア!

2009年02月05日 | アメリカ
夢中になって楽しめた。アバの音楽をよく聞いた世代にはたまらなく楽しい作品。そして歌って踊るメリル・ストリーブにびっくりした。

娘の結婚式に集まった女友達、そして娘がこっそり呼んだパパかもしれない三人の男たち。みんないい年をした熟年。子育てには一息ついた。まだまだ老け込む年じゃない。さぁ、これからの人生を自分のために楽しもうという年頃だ。

パパかもしれない男には、元ジェームズ・ボンドのピアーズ・ブロスナン。「恋に落ちたシェークスピア」、「ラブ・アクチャアリー」のコリン・ファース。「パイレーツ・オブ・カリビアン」のビル・ターナー役
ステラン・ステルスガルド。日本でもなじみの深い名優揃い。

果たして娘のパパは誰か、そしてメリルは誰と恋の火が再びともるのか。
三人の男達がみんな親かもしれないという責任感を感じているが、実はメリルに未練タラタラというところが面白い。

一方、メリルは女手ひとつで娘を育て、小さな島で民宿を営んできた。それなりの苦労も多かったろう。しかしいつも前を向いて生きてきたと思わせるたくましさがある。

メリルの女友達には、名脇役のリスティーン・バランスキー、「ハリー・ポッター」のウィーズリー夫人役のジュリー・ウォルタース。こちらもまだまだ恋をして人生を楽しもうというおばちゃんたちだ。

女たちの明るい力強さに胸を打たれる。

あまりのパワーに若い新婚カップルの存在感はかすむが、人生の重みを知る熟年男女を前にすれば当然のことかもしれない。そして若者は、もっと世界を知りたいと島を旅たつ。

何とも勇気と元気が沸いてくる、あっという間の2時間弱、楽しく爽快な気分になる作品でした。