脚本は田中陽造、かつて日活ロマンポルノをささえた脚本家。御年70歳。いまだ現役バリバリで活躍中。代表作は「ツィゴイネルワイゼン」、「セーラー服と機関銃」、「透光の樹」など。しっかりとした脚本あっての根岸監督の熟達した演出が素晴らしい。
構図、カメラワーク、ライティング、編集、どれも映画の醍醐味をたっぷりと堪能できる仕上がり。
役者の使い方もいい。役者が登場する最初のカット。冒頭の浅野は何ものかにおわれるがごとく駆けて登場する。続いて松たか子、妻夫木、堤、それぞれが役柄を生かした登場カットとなっている。
映画女優・松たか子の魅力もみどころ。
庶民的ながらどこか育ちのいい世間知らずな小娘といった天性の才能を十分に生かした役柄は彼女ならではのもの。
松が演じるのは奔放ながら苦しむ夫を理解しようとする妻は牛のような強さがある。
人は簡単に死んではいけない。
夫婦は簡単に別れてはいけない。
生き続け添い遂げてこそ得られるものがあるはずだ。
分かっちゃいるが、そうできないのもまた人の生である。
地味に見えるが、奥深く味わい深い作品だと思う。
構図、カメラワーク、ライティング、編集、どれも映画の醍醐味をたっぷりと堪能できる仕上がり。
役者の使い方もいい。役者が登場する最初のカット。冒頭の浅野は何ものかにおわれるがごとく駆けて登場する。続いて松たか子、妻夫木、堤、それぞれが役柄を生かした登場カットとなっている。
映画女優・松たか子の魅力もみどころ。
庶民的ながらどこか育ちのいい世間知らずな小娘といった天性の才能を十分に生かした役柄は彼女ならではのもの。
松が演じるのは奔放ながら苦しむ夫を理解しようとする妻は牛のような強さがある。
人は簡単に死んではいけない。
夫婦は簡単に別れてはいけない。
生き続け添い遂げてこそ得られるものがあるはずだ。
分かっちゃいるが、そうできないのもまた人の生である。
地味に見えるが、奥深く味わい深い作品だと思う。