映画道楽

人生をいう道を楽しむために楽にするために映画を楽しみます。

ランド・オブ・ザ・デッド

2005年08月25日 | Weblog
さすがゾンビの生みの親ロメロ監督らしい傑作。
「ゾンビ」に対してのロメロ監督の愛情すら感じられた。
ドラキュラ、狼男、フランケンシュタインに並ぶ映画界の怪物キャラ「ゾンビ」
ゾンビ映画は、これまで様々なものが造られたけど、
今後、造られるゾンビ映画がどのように変化していくのか?
ロメロ自身も楽しみにしている様子。
そのうち「ゾンビの花嫁」なんてのも造られるかも・・・

「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」は白黒なだけに、
いまみても怖い。
しかし今回は怖くないしキモさもない。
きっとロメロ自身が目指したところではないのでしょう。
初期の衝撃はないにしても、
やはり本作ロメロ版は「ゾンビサーガ」の完結編として、
後世に語り継がれる傑作には間違いない。

「サスペリア」のダリオ・アルジェント監督の娘アーシア・アルジェント。
きれいだったなあ。
トム・サビーニがやっぱり出演していた。初期の頃から出てるんですこの人。
デニス・ホッパー、久々みました。
いろいろと懐かしさも楽しめる作品です。

シークレット・ウィンドウ

2005年08月23日 | Weblog
シークレット・ウィンドウをDVDで観た。ジョニー・デップ主演。どうしても比べてしまうのがシャイニング。原作は同じスティーブン・キング。監督はデーヴィット・コープ。「宇宙戦争」、「スパイダーマン」、「ジェラシックパーク・ロストワールド」の脚本を担当している。
 妻の浮気現場に乗り込んだ夫(ジョニー・デップ)は、その後、山の中の別荘に一人移り住む、仕事は作家だが、そこでは中々仕事が進まない様子。そこへ男が現れ「お前は自分の作品を盗作した」と言う。過去に盗作したことがある作家は、その言葉に異常に反応する。男は執拗に作家の前に現れ、やがて事件が連続して起きる…

 観賞後の第一印象は物足りない感じがした。しかし、細かな部分を思い出しながら検討していくうちに、緻密な演出に驚くばかり。できれば2度は観賞したい作品。あるいはメーキング、監督のコメントを聞きながら観なおしてみると勉強になる。

 ジョニー・デップはいい役者なのだろうか?「スリーピーホロー」のデップはすきだったが、「フロムヘル」あたりから、どうも狙いすぎの演技が気になって仕方がない。大ヒットした「パイレーツ・オブ・カリビアン」にしても、ちょっとドジな海賊役の演技はやりすぎのような印象を受けたし、「ネバーランド」は、気合が入りすぎて、なんだか白けてしまった。これは生理的に合わないのか?僕はジョニー・デップをみるとロバート・デ・ニーロを思い出してしまう。良い役者だとは思うのだが、デ・ニーロに比べると圧倒的な存在感が乏しい。というか、そこがある意味魅力なんでしょうなあ。

トップガン

2005年08月19日 | Weblog
 「トップガン」が、19年ぶりにデジタルリマスター版とされて劇場公開される。
出演者の名前をいまみるとスゴイ顔ぶれの豪華キャスト。公開当時そうでもなかったんだよね。トム・クルーズだって「卒業白書」でスターとして頭角を現しはじめたくらいだったんだから。「トップガン」が出世作といってもいい。いま観なおしてみると、どこか妻夫木聡に似ている。彼もスゴイ役者になるかも。さらに驚いたのはアイスマンを演じていたヴァル・キルマー、「バッドマンフォエバー」、「セイント」、「アレキサンダー」などの役柄のイメージが強かっただけに新鮮に見えた。って若いから当然か…
ところで、「トップガン」とはアメリカ海軍戦闘兵器学校で、戦闘機パイロットたちのエリートが集まる。僕はある日本映画の設定に似ていることに気づいた。「海猿」だ。「トップガン」と「グラン・ブルー」を元にしたのが「海猿」の原案だろう。「海猿」の原案者小森陽一氏の着眼点はすごいなあと思っていたけど、意外と近いところにその原点はあったよう。

「トップガン」は1986年公開当時、僕は劇場に何度か通っては最前列に座り映像の迫力に酔いしれ、サウンドトラッツクを買って音楽を聴きながらシーンを思い出し、レンタルVHSを借りて、さらにDVDでも何度も観直した。そして久しぶりに試写会で観たけど、映像と音響は劇場ならではの迫力があった。特に戦闘機の空中戦は、いまみても見劣りしない。ぜひホームシアターではなく劇場で観なおして体感してください。

 それから、この映画を観て海軍に憧れたアメリカ人が多くなったという話を聞いたことがある。確かに映画の中の海軍はカッコイイ。現実とはずいぶ違う。この作品はプロパガンダとも取られるかもしれないが政治的なところは絡んでいないし、あまりそういうことは考えないで、かつての良き頃のアメリカの青春映画として楽しみたい。

容疑者室井慎次

2005年08月09日 | Weblog
制作発表されたときから期待していた作品。先に公開されたODDのスピンオフ作「交渉人真下正義」は、ODDシリーズの本広克行監督だったので全体のトーンは変わらなかったが、今回は脚本を担当していた君塚良一監督。
まず映像のトーンが違う。そしてメリハリのある展開ではなく、あくまでもドラマを中心にセリフと役者の演技で見せる場面が多い。ODDシリーズを期待して観にいったら、ちょっと肩透かしを喰らった気分になるかもしれない。

人間ドラマとしてこんなODDシリーズもあっていいのかなと思った。セリフに注目して観るのも楽しいかと思う。果たして容疑者室井慎次は最後に犯罪者になってしまうのか?それは観てのお楽しみということで

忍SHINOBI

2005年08月06日 | Weblog
 仲間由紀恵とオダギリ・ジョーの主演の注目作。
愛し合う二人は時代の流れで伊賀と甲賀に分かれて戦う運命に…山田風太郎原作。
期待度が高いようで試写室は満席。「妖怪大戦争」を観た後だったので、映像が物足りなかった。レベルは高いのだが、センスの問題として僕には合わなかった。CGは「ローレライ」のよう。ファンタジーなので、リアル感を追求しなくても良いと思うのだが、物語の中に入りこめるようなものでなくてはならないと思う。その点「妖怪大戦争」は凄い。超現実世界の中に観客を引き込んでしまう。これは監督のセンスの差。上映時間は思ったより短く2時間まで拡大して、もう少しキャラクターや人物描写を描いて欲しかった。そういった点も物足りなさが残った。

 映画を貫くテーマ「憎しみや戦いは悲劇と不幸を生むだけで無益だ」という点。
そして「愛」と「平和」へのメッセージは十分に伝わってくる。

 しかし、この作品が観るものに感動を与えているかどうかというと、作品の世界に入り込めた人は感動して、入り込めなかった人は感動できないと思う。ぼくは後者だった。