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【没後30年】「OZAKI30 -LAST STAGE- 尾崎豊展」

2022年11月29日 | 尾崎豊


 OZAKI 30 -LAST STAGE-
  Yutaka Ozaki Exhibition

 
 1992年4月25日に、尾崎豊が26歳の若さでこの世を去って30年。
  
 没後30年を“ひとつの区切り”として開催される本展で、尾崎の歩いた道、尾崎と歩いた道、これから尾崎と歩く道を見つめ直します。

 松屋銀座8階で3月23日から始まった尾崎豊展が、11月25日から広島で開幕されているということで、再紹介させて頂きますーー。






 尾崎豊の実像に迫る 

 
 会場では、生前愛用した楽器や創作ノート、学習机をはじめ、プライベート写真、レコーディング用の楽譜といった貴重な資料を多数展示。

 尾崎豊展に来場して印象に残ったものについて、紹介します。






【『I Love You』の直筆歌詞】

 入口を入ってすぐの所に『I Love You』の歌詞が書かれた直筆ルーズリーフが展示されています。間近で見ると、日本を代表する名バラードの産声を感じます。

 映像で尾崎豊の歌うCD音源の『I Love You』が流れており、歌声を聞きながら直筆の歌詞を眺めるという至極な体験ができます。





【尾崎豊愛用の机】

 尾崎豊が学生時代に愛用していた机で、尾崎自身の手で黒く塗られています。


      

  
 机の上には、当時使っていた目覚まし時計やテープレコーダー、ペン立てに使っていたマグカップが置いてあります。

 また、尾崎本人によって机上に彫られた“I LOVE YOU”、“Rock’nRoll”、“honesty”などの文字を間近で見ることができます。



[出典] 尾崎豊 永遠の愛と孤独


【尾崎が愛用していたピアノ】

 尾崎豊が高校時代から愛用していたアップライトピアノ。

 ピアノを買うために、高校入学後に新聞配達と皿洗いのバイトをしてお金を貯めていましたが、高2の時にソニーのオーディションに合格。

 その後、尾崎の所属事務所となったマザー・エンタープライズから、ピアノがプレゼントされたそうです。






【『15の夜』の直筆歌詞】

 尾崎豊を代表し、また象徴する名曲『15の夜』の直筆歌詞。

 一度書いた歌詞を消して、その上から新たな歌詞を書き直した跡もあり、尾崎の試行錯誤ぶりを感じることができます。





【PV撮影で使用したサングラスと靴】

 「6 pieces of story」に収録されている『Freeze Moon』のPV撮影の際に、尾崎豊が身に着けていたサングラスと靴が展示されています。

 サングラスに荒々しく付着しているペンキや、本来の色がわからなくなるほどペンキまみれになっている靴から、尾崎の作品に対する鬼迫が感じられます。






【レコーディング時に使用した譜面】

 『Driving All Night』『Freeze Moon』のレコーディング時に使用した譜面が展示されています。これを見ながら歌っている尾崎の姿が浮かんできます。






【ギブソンのセミアコ】

 尾崎が自宅でデモテープを作る時に弾いていたセミアコースティックギター

 形見分けされた須藤晃氏によると、「弦を張り替えると何かが失われてしまうような気がする」ということで、そのままにしているそうです。






【エレクトリックピアノ】

 尾崎がコンサートで使用していたYAMAHAエレクトリックピアノと同型のもので、今回展示されているのは仕事部屋に置いていたもの。





 尾崎がコンサートで弾いていたピアノの大きさを視認することができます。





【尾崎が須藤さんに送った手紙】

 1986年に音楽活動を無期限休止してNYに長期滞在していた尾崎豊が、一緒に曲作りをしていたCBSソニーの須藤晃氏に送った手紙の現物。

 11月にNYで一緒にレコーディングする予定だったようですが、所属していたプロダクションが設立したレコード会社に移籍することになり、計画は立ち消えになりました。





【BIRTHツアーで使用したギター】

 尾崎がBIRTHツアーで使用していたフェンダー製のテレキャスター。

 「BIRTH」ツアーのリハーサルを始めるときに、まずは楽器を揃えましょうということで、注文したそうです。







【BIRTHツアーで使用した衣装】


 尾崎豊がBIRTHツアーのステージ上や撮影で使用した4つの衣装が展示されています。ライブビデオや写真集で何度も観ていたモノが目の前にあるのは感動です。

 なお、展示されているジャケットはイタリアのベルサーチ製、シャツはフランスのガラージュ製、ジーパンはイタリアのフェレ製です。







【尾崎愛用のサングラス】

 尾崎豊が撮影時などにかけていたサングラス。写真集「午前0時の十字架」などで確認することができます。

 尾崎は、レイバン、レノマ、アラン・ミクリなど10種類以上のサングラスを持っていました。






【『Foget-Me-Not』の直筆歌詞】

 尾崎豊展の一番最後に展示されている『Foget-Me-Not』の直筆歌詞。

 レコーディングの締め切りが迫る中でノートに書き殴った歌詞が、尾崎の歌唱によって名バラードになる不思議さを感じます。






 グッズコーナー


 展示会場を出ると尾崎豊のグッズコーナーがあります。フォトスポットも設置されています。
































 尾崎豊展のポスター


 展示会の会場の銀座松屋に直結の地下鉄構内に、尾崎豊展のポスターが掲示されていました。




















 編集後記

 
 今回、尾崎豊没後30年ということで開催された「OZAKI30」。

 正直なところ尾崎熱は冷め気味で、しかも9年前のOZAKI20で尾崎関連の展示物はあらかた出尽くしたと思っていたので、正直あまり期待していませんでした。

 しかし、入り口を入ってすぐの所に尾崎の歌声とともに展示されていた『I Love You』の直筆歌詞のルーズリーフにいきなり感激。

 他にも、『15の夜』や『Forget-me-not』など未見の直筆歌詞も展示されていて大興奮。





 また、老若男女のファンが真剣に展示物に見入っているという、時代や世代を超えて支持される国民的アーチストの有り様が目の前に広がっていて、感慨深くなりました。

 ただ、展示場内に流れているライブ映像は全てBIRTHツアーの時のもので、マザー時代のものが一つも使われていませんでした。

 「プロダクションを移籍したことによる著作権保有先の分散の問題で、未だに尾崎のライブ映像が自由に使えない状況が続いているのか」と、少し残念な気持ちになりました。





 そんな中で、展示会場後半にあった著名人による尾崎豊評のコーナーで槇原敬之氏が述べていた言葉が印象に残りました。

 「紛らわしいモノの中で、本質を表現し続けた人」

 まさしくその通りで、だからこそ作品に普遍性があり、時代や世代を超えて支持され続ける要因の一つになっていると思います。





 さて、次の尾崎豊展の開催は、福岡で4月29日(金)から。

 会場は、2021年にオープンした最新型のライブハウス「UNITEDLAB」で、ステージ上に設置された400インチのLEDディスプレーで尾崎のライブを疑似体験できるようです。

 なお、受付横の自販機で当日券が売られているので、数量限定のグッズ付きチケットにこだわらない方は、手ぶらで来展しても大丈夫です。



      



【出典】「OZAKI30」「OZAKI・50」「尾崎豊とテレキャスター」  
    「YUTALA OZAKI:LOVEWAY」「FREEZE MOON
    「尾崎豊 Say good-by to the sky way
 

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