走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

小躍り

2020年12月13日 | 仕事
人間って本当に醜いと思う。
前にも書きましたが、春にはセレブで秋には護衛をつけなければならなくなった公衆衛生学者のボニーヘンリー博士。

コロナの予防接種の記者会見の日。彼女は嬉しさのあまり壇上奥でで小躍りをしている。もちろんカメラは回っていた。

春からずっと重要な決断を日々任されていた博士にとって予防接種の始まりを喜ぶのは当たり前。彼女にはそれだけの理由いえいえBC州の誰よりも喜ぶ権利がある、と私は思う。

そしてこの小さなビデオのクリップはSNSで話題になったとニュースで聞いた。私もそれが見たくてTwitterで検索してみた。しかし出てくるのは博士に対する誹謗中傷の連続。その日も19人がコロナで亡くなったのに不謹慎だとか、BC州を滅ぼしたのはお前だ、とか今すぐ辞任すべきとか、数個読んだだけで吐き気がして閉じてしまった。

何がどうしたらこのような事が書けるのだろうか?自分の不満やストレスの矛先を、、、
規制を受ける長いこのコロナとの共存。疲労が出ているのは皆同じ。以前にも書いたがだからと言って店の店員に八つ当たりしたり、医療者をなじったり、博士に脅迫状を書くなどが許される事ではない。そんな人間を作ったのは制度なのか?社会なのか?教育なのか?

それにしてもやはり人間は醜い弱い生き物なんだと実感するしかないのだった。


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