走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

タイムリー

2019年04月09日 | 仕事
診療看護師の紹介文などに頻回に出てくる言葉、「タイムリー」に引っかかる私。

タイムリーって診療看護師にかかわらず全ての医療者に期待される事。医師が忙しくて対応が遅れがちな状況を医師に代わって対応するって事が言いたいのだとわかるのだけれど、それでも、、、、、となる。

医師が忙しくて患者のニーズにタイムリーに対応できないのはシステム的な問題。ならば状況に絆創膏を貼る事で問題を解決できるかのような診療看護師の位置付けはおかしな話。必要なのはシステム的な改革。システム的な改革とはタスクシフティングにより多種職が医師の独占とされていた医療行為を施行できるようにする事。そのための法改正や資格化であり報酬制度の変更、医療体系の見直しなのだ。

それらが行われていない今は診療看護師として教育を受けても特定行為の21区分38行為以外は行う事ができない。ポテンシャルがあるのにシステム改革なしでは大学院に行かずして研修で特定行為を学んだ者と変わりのない扱いをされているのではないですか? このままでは特定行為研修がシステム改革の答えのような印象を社会に与えてしまう現状も忘れてはならない。

そしてやはりタイムリーは全ての医療職にも期待される事で、それをわざわざ書くと言う事は、当たり前の事しか書けない、できないと思われる可能性もある。それよりも大学院修了者としてシステム改革の為に必要な問題点の明確化を看護師の立場から前に出していく事が診療看護師として重要なのではないだろうか?問題点を見つける術もミクロとマクロのケアの思考過程の違いですよ!




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