メグブログ(美咲歌芽句)

Jeane+荒涼天使
 (ex.Mr.Kite)

なばなとギョーザ

2008-02-07 10:31:19 | 日記


今日はスーパーで今年初めての、なばな(菜の花のつぼみ)を見つけてうれしくなり、早速2パック買って帰った。なばなは一般的には「おひたし」にして食べられているようだけど、塩もみにして食べるのが断然おいしい。ゆがいたり煮てしまうと香りや歯ごたえばかりでなく、ビタミン類も失われるからもったいない。よく洗って天然の塩でもむと、目にも鮮やかな緑色になる。5分~10分おいて、塩は洗い流さずに水気を絞ってあとは食べやすい大きさに切るだけ。それだけでプチプチ、コリコリと本当においしいくて止まらなくなる。塩は洗い流さない分、少な目にしないとしょっぱくなる。この塩加減だけがおいしさの決め手だ。
私はこの「なばなの塩もみ」を食べると、大寒の中にあっても、俄然春の足音を聞いた気になる。これぞまさに春の味。絶品です。野菜に目のない方は、騙されたと思ってぜひお試しあれ。

私の祖母がよく言っていた。「遠くのものより近くのものを食べろ」と。
「身土不二」という言葉があるように、近くの大地で採れた旬のものを、ただ天然の塩でもむだけというこんなシンプルな形で食べると、血がきれいになるのが実感できて、本当に体が喜んでいるのがわかる。
体が喜ぶということは魂も喜ぶということだ。こんなケガレのない食べ物は、今時外食ではまず食べられない。

ケガレといえば、目下話題の中国ギョーザだが、
この事件で中国は自ら、その国民性や利潤追求のためならなんでもやるという体質を世界にさらけ出した形になった。北京オリンピックを控えながら不信を買うことになったのは確かだろう。中国は恥ずかしい。けれど日本はもっと恥ずかしい。なぜなら日本は近年、生きるために必要な食べ物を自ら作らず他国任せにして、ひたすらエコノミック・アニマルの道を突き進んできた。これで国際情勢の悪化や、はたまた戦争や地球の異常気象が進めば、このままでは日本が真っ先にくたばることは容易に想像できる。何しろ石油資源はまったくの他国頼みだし、食糧自給率はたったの39%で先進国では最下位だ。ましてや世界の食糧危機は目前に迫っている。

他の先進国では来たるべき食糧危機に備えて、もうとっくの前から国を挙げて農地を広げ、農業推進に力を入れている。これに対して日本はまったく無策だ。この危機感の欠如は本当に恐ろしい。この事件以前にも、中国野菜から基準外の農薬が検出されたり、その他の食品も薬品まみれだということが指摘されていたけれど、中国にしても利潤は考えても、日本人の健康など考えるわけはないのだ。そうやって食料のほとんどを他国に依存しておきながら、やれ農薬が入ってた毒が入ってたと騒ぐのは、ちょっと虫が良すぎるのではないか?

そして、面倒な料理よりも安直な加工食食品に頼っている家庭の主婦にも、その矛先が向けられるのだろうけど、私はその奥に、メディアがまったく取り上げない、もう一つのもっと大きな社会問題が潜んでいると思う。それは、主婦が子供の弁当や家族の食卓に冷凍食品を多用せざるを得なくなったのは、ただ単に手抜きをしたいという理由ばかりではなく、今、実状として上流階級以外のほとんどの主婦は外へ働きに出ているということがある。つまり一時期おおかたの日本人が中流意識を持っていた時代は終わり、バブル崩壊後のこの国の生活水準は一気に下がって、今や主婦も働きに出なくては夫の給料だけではとても生活できないのだ。それまでは主婦は家にいて家事をすべてこなし、食事も手料理を作り、子供たちとも会話をする時間もあった。その分精神的には豊かな生活があったように思うし、子供たちの心も今ほどすさんではいなかった。

でも主婦が働きに出なくてはならなくなったら、とても手料理など作る時間はない。その結果が加工食品や冷凍食品の需要の増加となっていることは間違いない。今や共働きしなければ生活できないほどに、この国は貧しくなったのだ。
グローバル化を進めてしあわせになった国など、世界中捜してもどこにもありはしない。グローバル化はまさに悪魔の囁きだ。
「みんな違って、みんないい」という認識に立って、人種や文化の多様性を認めない限り、人類に未来はない。この根本的な事実を直視しないで、中国ギョーザだけを問題にするのは、いかにも視野が狭いと言わざるを得ないのでは?

私は今回の事件は、日本人の食のあり方と同時に、この国の社会問題を根本から見直せという、天からのメッセージと受け止めるべきだと思う。
もっと言えば、世界的大転換の年となるだろうこの2008年は、私たち個々人が自分の「生き方」について見直しを迫られているのだと感じている。
日本はこれから重要な役割を果たす国なのだから、今こうして「みそぎ」をやらされているのだ。他人や他国をジャッジメントするよりも自らの浄化を・・・。

最新の画像もっと見る