やっパリ、メトロで。

パリ在住だったブログ主が語る、パリ・フランス、日本の交通系散歩日記。鉄分やや多め。

湘南ライナーの誘惑~遠距離通勤してみる

2013-09-11 | 日記
日本に帰ってきた主目的である、あるフランス関係の職業研修に参加していました。
都内の黄色い帯の路線沿線にある施設で、
朝9時15分から始まり、夜は19時前後に終わる、
さらに毎日課題が山のように出るというものでしたが、
3週間、無事終えることができそうです。

ブログ主の実家は静岡県なので、東京に滞在するのが妥当なのですが、
突発的な家庭の事情より、毎朝実家から通うことになってしまいました。
かといって、新幹線に毎朝乗っていたら、完全に予算オーバー。
そこで、この期に発売されている「青春18きっぷ」で往復していました。
往復で通勤時間約5時間。
ただし、片道2210円のところ、往復で2300円で済みました。



朝は、三島駅まで自転車で行き、
一駅手前の沼津駅始発の東京駅行き直通列車に乗ります。余裕で座れます。
帰りは終わる時間によりますが、東京駅から東海道線に乗ります。
並びさえすれば着席できます。

座れるとはいえ、削った睡眠を補ったり、課題をこなさなければならなかったりで、
固いシート、混雑する車内ではちょっと、な時もあります。

そんなときは、途中の小田原駅からは、「湘南ライナー」に乗ります。
これ、フランスやヨーロッパではなかなか無いサービスをする列車です。

全国各地のJR線の大都市近郊に「~ライナー」と名のついた、
100円~500円の乗車整理券・ライナー券を購入することで、
特急車両への着席が保証される列車が運転されていますが、
「湘南ライナー」はそのさきがけとなった列車です。

つまり、パリ都市圏ではそこまで遠距離の通勤をする人もいなければ、
RERなどは遠方から乗れば、ほぼ着席できるため、
わざわざそこまでする必要がないわけです。

小田原発の品川・東京方面行き「湘南ライナー」は、平日朝に7本運転されています
(さらに渋谷・新宿方面行き「おはようライナー新宿」が3本)。
車両や経由地のバラエティーもさることながら、停車駅も便によって違います。


よく乗ったのは朝に6本あるうちの、「湘南ライナー10号」、
小田原発では最もすいている列車です。
品川が終点で、かつエスカレーターのない臨時ホームに到着のため、
人気がなく、発車直前でもライナー券が買えます。

今回のログで紹介する日は、1時間早く出発したため、
湘南ライナー6号に乗車です。
ただ、前日夜、小田原駅を通ったときにすでにライナー券が売り切れていたので、
この日はグリーン車(自由席・ライナー券不要)です。

小田原駅で、階段を昇り降りして乗り換えます。
寝不足の身にこたえます。

階段の端っこに何か書いてあります。


「あめ玉1個のカロリー」


「ビール(中ジョッキ)1杯のカロリー」←うー、耳が痛い
「カツ丼1杯のカロリー」などなど


「継続は力なり」
がんばって、前夜に飲んだお酒を消費しますよ。


列車に乗り込みます。小田原6:58出発時点ではまだガラガラです。


東京・新宿に8時台に着く3本のライナーには、
オール二階建て車両が重点的に投入されています。

この6号は、小田原を出発してすぐに東海道貨物線に転線します。

旅客線側を走る普通列車を次々と追い抜いていきます。

同じ湘南ライナーでも、列車によって貨物線に入るタイミングが違ったり、
貨物線に入らず、旅客線をひたすら進んでこまめに停車するものもあります。


御殿場線の分岐する国府津駅も、貨物線側にはホームがありません。

途中の停車駅は、貨物線上にホームのある茅ヶ崎と藤沢だけ、
そしてもう東京都の品川、新橋、終点東京です。
最速達列車のうちのひとつです。
停車駅が少ないので、
お客さんの動きも少なく、放送もほとんどかからず、シーンとしています。


茅ヶ崎で一気に乗客が乗り込んできます。


一部のライナー専用として、貨物線にホームが設けられました。
そのため、お客さんが乗り込んでしまうと、
もうホームには人がいなくなります。
あちらの旅客線ホームは、普通列車を待つお客さんで大混雑です。


だいぶ人が乗りました。大多数の人が睡眠を補おうと、寝ています。

藤沢も茅ヶ崎と同時に貨物線にライナー専用ホームが設けられました。
ここで満席となります。
それでも、列車の性格上、グループで乗る人は誰もいないので、とにかく静か。
ほとんどの人がカーテンを下ろします。
特に、南側(進行方向右側)は朝日が入ってくるので、完全に閉まります。
車内は薄暗くなります。
慣れていない人が見ると、一種異様な光景かもしれません。


東戸塚駅までは旅客線に平行して走っていきますが、
そこから先は、
通常の東海道本線旅客線を通る列車とは違う経路をたどっていきます。
長大な地下トンネルに入り、出ると横浜羽沢貨物駅、さらに地下トンネル。
鶴見駅付近で地上に出て、横須賀線に沿っていきます。
新鶴見機関区を過ぎたところで横須賀線に合流、
そのまま新幹線に平行しながら、横須賀線を東京駅まで走っていきます。
朝のライナーに乗らないと見られない、とても興味深い景色です。

ただ、外の景色を気にしている人はほとんどいない様子。
どこにも停車しないので、坦々と走っていき、とにかく静か。
ブログ主も慣れているので、このあたりはいつもウトウトし出します。

小田原、茅ヶ崎、藤沢と乗車のみでしたが、
品川で初めて降車が可能です。4割方降ります。

横須賀線の線路を行くため、通常の東海道線列車と違い、地下にもぐります。
新橋で少々降りたら、もう終点東京です。8:12、地下4階のホームに到着です。



500円払って快適空間を取るか、
その500円を別のものに使うか、悩ましいところです。
でも、ついライナーに乗ってしまう悲しい性。

よし、今日もがんばったから、帰りもライナーでビールだ!
いや、ビールはやめておこう。。。
勉強勉強。