ひだまりの中での~んびり

カフェと花が好き
ビスクドールを趣味で作っています
日記帳の替わりです

十二単衣を着た悪魔

2012-09-03 16:31:01 | 
源氏物語の女君の中で論外と
されていた弘徽殿の女御を好きだと
言い切り、中心に据えて書いた本。
へぇ~っと珍しさに惹かれた。
作者は内館牧子、幻冬舎からでている。
小学生の頃、背伸びして無理やり
読んだ時は、若紫がいいと思い、
年を経るにしたがって、六条の
御息所に心を添わせた。が弘徽殿の
女御にはまったく関心が向かなった。
が成程そう言われれば面白い人だった
のかもしれないと思う。一人息子を抱え、
勝手な帝を相手に奮闘している。
そしてこの本も、就職戦線で傷を
負いへこたれている若者に光りを
当てている。世の中、極々普通の
出来の人間の方が多いはず。東大や
京大に入りスポーツも出来なんて人間は
一握り。この所、そんな若者に優しい
本によく出会う。大人はきっと心を
痛めているのだと思う。自分が今の
時代なら絶対泣かされていたと思うから
余計だろう。普通のどこが悪い?
ちょっと横道にそれたが、藤壺を
朧月夜をばっさりと切捨て、特に
藤壺を嫌な奴とみる。空蝉や花散里
なんて手ごたえのないのは殆ど
触れられていない。内館牧子の
弘徽殿女御コードで読む源氏である。
コメント
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