ミンメイのあちこち旅日記

日本&アジアを巡るフリー旅日記

草津とハンセン病

2021-06-09 | 草津温泉
草津温泉、滝下通りから草津熱帯圏へ向かう途中で頌徳公園へ。
公園はかつてここで過ごしたリー女史が草津町に寄贈した「リー女史の山」。


ほどなくバルナバ教会に到着。看板がある。



「マザーテレサより遥か前、草津で多くの病人の母となった
イギリス人女性に思いをはせてみませんか?」

この文章に気持ちを押されて中へ入ると、
信徒と思われる青年が心を込めて応対してくれた。

草津温泉は古くからハンセン病に効能があるとされ、全国から湯治客がやってきたそう。

コンウォール・リー女史は約100年前,1907年50歳のときに来日.
宣教師として東京、神奈川、千葉で活動した後、
58歳で草津でハンセン病に苦しむ人々の救済に身を投じる。
私財を投じ、献金を用いて、聖バルナバ教会、病者のための聖バルナバホーム、
幼稚園・小学校、さらに聖バルナバ医院を設立。
当時不治の病とされ、偏見と差別に苦しんでいたハンセン病の人々。
そんな人達に「リーかあさま」と慕われていたという。

湯畑から歩いて10分ほど下った湯川沿いがかつての湯ノ沢地区
この、現バルナバ教会あたりが村の入り口。
当時はハンセン病者たちを中心に「自由療養地」として、
経済的にも繁栄し、のびのびとした暮らしもあったらしい。

その後「らい予防法」により、政府は隔離政策を開始。
1932年、3㎞ほど離れた栗生楽泉園へ全住民の隔離収容を決定。
1942年移転完了、湯ノ沢は55年間の歴史を閉じることに。

現在は当時の名残はほとんどなくなっているが、
当時、児童館だったマーガレット館は当時のままで残ってる。
今にもリーかあさまが顔を出してくれそうな窓・・・。


草津とハンセン病が結びついていたとは。
ここに来なければわからないままだっただろう。
記念館は2012年開設。歴史に埋もれることなく伝えていってほしい。
心が洗われる思いを感じられたひと時に感謝。

リーかあさま記念館
〒377-1711 群馬県吾妻郡草津町大字草津289 Tel. 090-5311-6760
      日本聖教会 草津聖バルナバ教会 併設

JR吾妻線 長野原草津口駅よりJR接続バス(約25分)、草津温泉バスターミナルで下車、徒歩9分
開館時間: 4月中旬~11月下旬(冬季休館あり)
平日・祝日 10:00~15:00
日曜日 12:00~15:00 入館料: 無料
 
 ①リー女史と聖バルナバミッションに関する資料の収集、整理と保存
 ②資料の展示(本資料に基いて生成された2次資料を含む)
 ③資料館活動 ・講演・企画展示・現地案内
 ④ハンセン病に関する資料収集、整理と保存

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