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Depeche Mode - Memento Mori (アルバムレビュー/感想)

2023-04-29 09:20:00 | 洋楽レビュー/感想 2023
洋楽レビュー/感想 2023


ダークでディープでメランコリックでゴシック的な美しさと、
レトロでどこか温かみもある電子音が合わさった感じの、
妖艶でメランコリックなダークエレクトロニックゴシックポップ作品。




◆Depeche Mode - Memento Mori
40年以上の活動歴があるイギリスのバンド「Depeche Mode」の6年振りの新作なんですが、
今回はコロナ過があったりで思うように制作が進まなかったようで、
4年周期で新作が発表されなかったですし、
(※1993年発表の「Songs Of Faith And Devotion」以降は4年周期で新作を発表してました)
2022年にバンドメンバーで創立メンバーで盟友の「Andrew Fletcher」が亡くなった事もあり、
一時は新作が出るかどうか自体が未定になってしまったのですが、
残ったメンバーであるボーカルの「Dave Gahan」とギター&キーボードの「Martin Gore」がバンドの未来と真正面から向き合い、
「まだ続けるのか、それとも今終わらせるのか」と悩んだ結果、
「続けよう、まだやり残したことがあるような気がする」「少なくともこのアルバムは作ろう」と決意して、
三人編成から二人編成になって初めて制作された(完成させた)作品で、
アルバムタイトルがラテン語で「自分がいつか必ず死ぬことを忘れるな」や「人に死が訪れるのを忘れるな」といった意味の警句である「Memento Mori」だったりと、
いろいろとドラマティックでエモいストーリーがあったのもあり、
作品聞く前から胸熱でエモい状態でしたし期待もしていたのですが、
その期待に応えてくれるような深くて濃い内容になっていて、
2000年以降のダークな雰囲気強めのアルバム冒頭を飾る曲の
歌詞に反戦的な要素もある「My Cosmos Is Mine」から「Depeche Mode」らしさ全開で、
ダークでクールでゴシックに通じるような美しさがあって実に深くて素晴らしい…

少し聞いただけで「Depeche Mode」と分かる圧倒的な個性や、
聞いてるうちにズブズブと深みに嵌っていく感覚などなど、
「Depeche Mode」にしかない唯一無二の魅力は改めて凄いなと思いますし、
円熟味を増した「Dave Gahan」の歌声は過去最高クラスに妖艶で深みがあるし、
「人生は儚くて残酷で喜びや祝福にもなり得るが必ず終わりがある」という考え方を軸にして書かれている歌詞も実に深く、
基本的に2000年以降のダークな雰囲気強めとはいえ、
初期を髣髴とさせるエレクトロニック要素もあったりで、
今までの作品を総括しているような感じがあるのも実によいよい。

特にDave Gahan曰く「物悲しさと歓喜の完璧なバランス」で成り立っていて、
Martin Goreに「聴き飽きない曲をレコーディングすることは滅多に無い事だから、
それを共有(発表)出来ることに興奮しているよ」と言わしめた、
人生や死後の世界をテーマにしている「Ghosts Again」は秀逸で、
Depeche Modeの長年のコラボレーターであり、
アルバムカバーとアートワークのデザイナーである
フォトグラファーでアーティストの「Anton Corbijn」の手掛けるMVも実に素晴らしい!

「無駄になった感情、壊れた意味、時間は束の間だ、それがもたらすものを見るんだ」
「私たちが泣く涙を隠す場所、みんなサヨナラ」
「私たちは知っているんだ、いつかまたゴースト(見えないもの)になる事を」などなど、
人生を振り返ったり死後について述べてる歌詞は深みがありますし、
今までの「Depeche Mode」にはあまり感じなかった、
「温かみ」や「前向き」さがあるのが実に良い!名曲!


他の曲も聞いての通り、
「Depeche Mode」らしさ全開でクールで良いのですが、
ぶっちゃけここに貼った曲以外は、
今まで聞いたような感じありますし、
全体的には想定の範囲内の作品ではありますが、
こうして新作が作られただけでも意義がありますし、
前述したように「Ghosts Again」という新たな名曲がありますし、
これぞ「Depeche Mode」というクールでダークな世界観は健在でありながら、
今までより「温かい&前向き」な雰囲気があるのは特筆もので、
今までのバンドの歴史を総括したような感じもあるわで、
中々の力作で良作だと思う。
日本でライブ見たいわ~
…まあ現状ではどう考えても無理なんですけどねw





PS
Depeche Modeは海外ではスタジアムでライブをやるくらい大人気なんですが、
何故か日本では人気無いんですよね…
海外では「Black Celebration」以降も評価が高いのに、
多くの洋楽好きの日本人は未だに「Depeche Mode=Just Can't Get Enough」 だし、
どうしてこうなった…
こんなの間違ってる(Wrong)と言わざるを得ないわw

個人的には↑の曲収録作品もかなり好きですし、
2000年以降の他の作品も及第点は余裕で越えてると思う。
まあどれか一つだけ選ぶのなら、
「Songs Of Faith And Devotion」か「Violator」という昔の作品になりますが、
もう少し正当に評価されて欲しいわ~

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