※この日記は10月20日に書いてます
最近、必要にかられて終戦後の日本史を勉強している私。
学生の頃は勉強大嫌いだったけど、今やるとこれがなかなか面白いです。
今日は、終戦直後の
アサヒグラフ(朝日新聞社)を見せてもらえることになり、
某所へ行ってきました。
1945年~1948年くらいのアサヒグラフを読みふけっていてびっくりしたのは
今の雑誌のデザインの基本である
※写真にはキャプション(写真を説明する短文)をつけるが、
キャプションにはマル(。)をつけない
※目を引く写真は大きくし、瑣末な写真は小さくする(メリハリをつける)
※段組を作って段組がずれないようにする。
※遊びのページなどは、わざと段組を崩してみる
※ワンテーマ1見開き
※強調したい商品や人物などの写真は、その形に切り抜いて
効果的に使う
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といったことが、もうこの当時に完成されていたことです。
また、草野心平が詩を寄稿してたり、太宰治のインタビューが乗ってたり……
って当たり前のことにもいちいち驚いてしまいました。
カメラを忘れてしまったので、携帯の写真なのですが、
下でご紹介します。
私が個人的に好きなのはこのページ。
1948年のアサヒグラフ
戦争後も生き残った象の記事です。
「死んでないゾウ」というシャレもさることながら、
ページの地の部分に象の写真を敷いて、
そのうえに象の写真をちりばめるという手法に驚きました。
当時からこういうデザインってあったんですね。
また、1947年のアサヒグラフでは、
戦後の富裕層と貧民層を対比する記事がありました。
下には「これぞ○○の二つに分かるるところ」(○○が不鮮明で読み取れず)という
ヴェルギリュウスの詩が書いてあります。
詩を写真に皮肉っぽくあてるという風刺手法はこの頃からあったんですね。
ヴェルギリウスについてはこちらを参照
終戦後1年半足らずでダンスパーティをする富裕層が存在したことに驚きます。
個人的に面白かったのはこの写真。
なぜにみんな寄り目?この時代のアイドルは寄り目が美人とされていたのか?
犬の写真もありました。
マジソン・スクェア・ガーデンの「犬の履歴書」で人気を集めた
世界最大の犬と最小の犬。大きいのはアイリッシュ・ウルフハウンド
小さいのはトイプードル というキャプションがついていました
また、キッチュでかっこいい広告も多く見られました。
ちょっぴりエッチな津村順天堂(現ツムラ)の広告
終戦直後くらいから自動パン焼き器ってあったんですね
二色刷りを効果的に使った東芝乾電池の広告
終戦当時のアサヒグラフを、そのまま復刻すればいいのになあ。
当時を知る資料として、とても参考になるし。