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荻原浩「海馬の尻尾」

2018年06月04日 | あ行の作家

 

光文社
2018年 1月 初版1刷発行
486頁

 

 

二度目の原発事故で恐怖と不安が蔓延するごく近い未来の日本社会
主人公はアル中で良心、恐怖心を全く持たないヤクザの及川
カシラの薦めもありアル中の治療目的で大学病院を訪れたところ下された診断は「反社会生活パーソナリティ障がい」
そこで出会ったのはウィリアム症候群の少女・梨帆
全く人見知りをしない彼女は強面の及川にも臆せず親しく話しかけてきます

 

色々とあって
治療入院をすることになった及川
そこには梨帆も入院していました
徐々に病院の不自然さに気づき始めた及川は仲間になった数人と共に『脱出』を試みます

 

 

ラストは…
少しだけ、ほんの少しだけ希望も見えます

 

雨がやんだぞ
虹が見えるといいな
なぁ、梨帆

 

こんな荻原さんもあり?
ここまで描く為には参考文献だけでは無理ではないでしょうか
ヤクザの世界なんて実地で見てきたかのようです…怖いです…
辛い内容でしたが、荻原さんらしい優しさ、温かさもありました
それと、脳の病気への見方が少し変わりました

 


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