読書と映画とガーデニング

読書&映画&ガーデニング&落語&野球などなど、毎日アクティブに楽しく暮らしたいですね!

白石一文「見えないドアと鶴の空」

2010年07月21日 | さ行の作家
本屋さんで,変わったタイトルだな,と
パラパラ捲ってみたのが
良かったのか悪かったのか

人は親しい相手をよく知っていると思い込みがちだが,案外それは反対なのだろう。親しくなればなるほど,その人をより深く知るべきであり,知る努力を継続すべきにもかかわらず,親しいと自覚した途端に実は無関心になるのかもしれない

巻頭のこの一文に引き込まれました


白石さんの根底に流れるもの,死生観,哲学的思考
その哲学や主人公の行動原理を理解するには、読者を選ぶところがありましたね
重い読後感を与えていた作風から、今回は超常路線へ?
超常的、ミステリー的、サイコ的、サスペンス的、スリラー的

???
分かんないよ~
と思いつつ

本文中の
他者が存在して初めて自己が存在する
人を愛する人は人に愛され
人を尊重する人は尊重される
人を疑う人は疑われ
人を憎む人は憎まれる
人は憎むのではなく憎み合うのだ
人は愛するのではなく愛し合うのだ
魂と魂が触れるとはそういうことだ

で白石さん健在を再認識

こちらに緊張を強いる文章で
人間が生きることの大切さを突き詰める
読者の内面を見つめ直させます




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 梨木香歩「りかさん」 | トップ | M.J.アドラー/C.V.ドーレン... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

さ行の作家」カテゴリの最新記事