
同じ横浜美術館。
「森村泰昌 美に至る病―女優になった私」でした。
1996年っていうからもう10年以上前なんだ・・・。
それからというもの、私はこの不思議な人物に
かなりハマっている。
2001年に原美術館でやっていた、
「私の中のフリーダ/森村泰昌のセルフポートレイト」も
面白かったナ・・・。
(メキシコの女性に扮装している森村。
太い眉とか、口ひげなんか、ぱっと見たところ
そっくりなんだけど、その髪飾りが、
日本髪用の美しいカンザシだったりする・・・)
この人の作風(芸風?)は、名画の一部(人だけでなく例えばリンゴにも!)になりきること。
なりきることでその作品が見えてくることがあるんだけど、私思うに、単にそれだけではなさそう・・・。
なんていうか、うまい言い方が見つからないけど、それは森村の愛の表現なのではないかと・・・。
何かを愛するときに、そのすべてを自分と同化したくなる。
森村は、なりきる事によって、自分自身とその対象物との境界線を取り払って、
そこにまた新たな美の表現をしているんじゃないか・・・。
あるときは美しく、あるときは滑稽に、あるときは格好悪く、そしてあるときはグロテスクに・・・。
これが芸術なのか否かという意見も一部あるけれど。
彼が言うところのそれが、「自分道」なんじゃないかな?
世の中の表現者たち・・・。自分道、見つけられていますか?
●「森村泰昌―美の教室、静聴せよ」展 Bi-Class Be-Quiet
2007.7.17(tue)~9.17(mon)
横浜美術館