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「公募団体ベストセレクション 美術2012」 東京都美術館

2012年05月12日 | 美術
 4月にリニューアルした東京都美術館において、国内の主たる美術公募団体の代表作品を171点も展示した、画期的な展覧会。
 以前もこのような展覧会はあったのだろうが、かなり昔のことらしく今展覧会は、近年珍しいことらしい。

 東京都美術館は、毎秋の院展で訪れるくらいしかなかったし、秋といえば上野は各美術展でごった返し、人でいっぱい、レストランも一昔前の感じ、建物も地下展示ということもあり、なんとなく薄暗いイメージであまり良い印象ではなかった。

 今回の改装では、概観はあまり変わっていないが、入ってみると良かったことは

 1、各展示場が、明るくわかりやすくなったこと、
 2、ギャラリーと称するスペースでは西洋美術館に似た、空間を生かした展示が可能になったこと、
 3、カフェ・レストランがおしゃれになったこと、
 4、ライブラリースペースが広く取ってあり、検索や一休みに便利になったこと、
 5、出入り口が以前より公園に出やすく便利。          などがあげられる。

 どうしても公募展が多いので、区切られたスペースが多く統一感がないことは否めないが。

 肝心の展覧会だが、国内の公募団体の代表作とあって、どれも力強く、その会独自の雰囲気もつかめて面白い。ただ、会によって2011年以降の作品のためか、テーマが「命」「絆」が多く少々辟易したけれど、 知らなかった作家を知ることができた点や現代の日本美術の一端をみられて良かったと思う。
 
 今回心に残った団体・作品は、「国画会」、「創画会」久世直幸《窓》、吉川弘《Betwa River》、「水彩連盟」安達智行《道標(天啓)》など。
  
 それにしても、平日とはいえあまりに人がいないのはさびしい気がする。展示が良いだけにもったいなく、もう少し広報が足りないのではと思う。
 隣の東博の「ボストン美術館展」に比べてはいけないが、もっとアピールしてもよいのではないだろうか? まあゆっくりできて、よいけれど・・・