今年から新設された女流王座戦の本戦準決勝が行われましたね。奨励会員の参加が認められているのが、この棋戦の大きな特徴の一つです。奨励会級位者と女流棋士のどちらが強いかというのは、みんな口にも出さないものの多かれ少なかれ興味のあるところだと思いますし、面白い試みだと思います。
そういう意味で主催者・リコーさんの意図は当たったというべきでしょう。今日の結果、決勝戦は加藤桃子1級対清水女流六段という、奨励会員対トップ女流棋士というガチンコなカードになりました。面白くなりそうです。
それでは簡単に感想など。
加藤1級 vs 伊藤1級
女流棋界ではほぼ見ることのない、相居飛車からの矢倉戦に。
加藤さんが華麗な手順で中盤を制し、紆余曲折ありながらもそのまま押し切る展開に。中継ブログに載っている勝利後の加藤さんの笑顔が、なんとも嬉しそうでいいですね。
清水女流六段 vs 中村女流二段
大方の予想通り、振り飛車の中村さんが攻め、居飛車の清水さんが受けるという展開になりました。
中盤戦で居飛車の玉頭が冗談のような取り込み方をされたときには、もう勝負にもならないのではと思いましたし、実際中村さんが良かったようですが、そこから粘りに粘って勝ったのはさすが清水女流六段という感じ。まだまだ小娘には負けられんという強い気概を、私が勝手に感じました。
千葉さんが出産などで対局が減った時期があったり、矢内さんが振り飛車を指すようになったりで、女流棋界から居飛車党がどんどんいなくなった影響もあって、居飛車党同士の番勝負は本当に久しぶり。熱戦を期待したいですね。
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