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メイド虐待に反発、インドネシアがマレーシアへの出稼ぎ停止

2009年07月07日 | アジアの移民政策
インドネシアとマレーシア間の人の移動と出稼ぎの問題は非常に政治的にセンシティブな問題。この問題に関しては、両国でワーキンググループが作られているものの、年に数回(1回だった年もあったらしい)だけしか開かれていない。

最近増えてきたこの問題に関する地域レベルの会議などでも、受入国であるシンガポール政府は参加してもマレーシアは不参加のことが多い。

現在でも毎日1000人以上のビザ不所持とされたインドネシア人労働者がマレーシアから船で強制送還されている。この断続的な送還に関しては、とくに両国間で調整がはかられておらず、唐突に送還されると、インドネシアでは様々な港に漂着するインドネシア労働者の保護に走り回ることになる。

マレーシアももうこの問題で一人で立ち振る舞うことはできないのではないか。マレーシアの労働者の6人に一人は外国人だ。


メイド虐待に反発、インドネシアがマレーシアへの出稼ぎ停止
 【ジャカルタ=林英彰】インドネシア政府は、マレーシアへの出稼ぎ労働者の派遣を一時停止した。


 同国で働くインドネシア人メイドに対する虐待事件が大きく報道され、労働者保護を求める声が高まっていた。

 停止措置は、両国が待遇改善策で合意するまで継続する。

 派遣停止の対象はメイドのほか、建設現場や農園で働く作業員。マレーシア人雇用主からの暴行や給料未払いといった問題はこれまでも起きていたが、6月中旬に雇用主のマレーシア人女性から熱湯をかけられ、顔が赤くただれたメイドのシティ・ハジャルさん(33)の姿がテレビで報道され、国民に大きなショックを与えた。

 インドネシア側は労働者の給与や休暇の保証、パスポートの本人所持などを求めており、両国は7月中旬、労働条件の改善策を協議する。インドネシアの海外労働者は約600万人。派遣国別ではマレーシアが約120万人で最も多い。

(2009年6月28日20時31分 読売新聞)

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