世界の移民政策、移住労働と日本

日本型移民政策とは何か?世界の移民政策に関するニュース、エッセイ、本の紹介など

日本へ派遣、300人割る フィリピン人看護師・介護士

2009年04月21日 | 日本の移民政策
フィリピンからの看護師・介護士の来日が迫っている。経済状況が悪化するなかで国内の労働力がだぶつくなか、予測したほどの外国人人材への需要が雇用主から出されなかったようだ。

以前にも書いたが、今回派遣される看護師・介護士は労働契約を結んで日本にやってくるため、扱いは労働者となるが、日本の国家資格を持たないためその地位は、フィリピン労働省の高官の言葉を借りれば「研修中の労働者」という曖昧なものになる。

看護師であっても国家資格がなければ、仕事内容は准看護師や介護士と変わらない。フィリピン労働省はこの点を明確にするため、看護師・介護士候補生の募集というかたちで日本への就労斡旋を行っているが、その真意がどこまで応募者に伝達したかは確かでない。

POEAの報告によれば、彼らの日本での平均給料は看護師候補生で月158000円、介護士で154000円になるそうだ。フィリピン看護師協会の代表は、「看護師になるためには、介護士とは比べものにならない多くの教育と研修を要するのに、給与が月額で4000円しか変わらないのは納得できない」と語っていた。


日本へ派遣、300人割る フィリピン人看護師・介護士2009年4月17日9時25分

朝日新聞


 【マニラ=松井健】日本とフィリピンの経済連携協定(EPA)に基づき、5月上旬にも日本に派遣されるフィリピン人看護師・介護福祉士候補の人数が300人を割り込むことが16日、わかった。5千人を超える応募があったにもかかわらず、選考過程での準備不足などから、予定していた派遣枠450人を大幅に下回る結果になった。

 事業を担当するフィリピンの海外雇用庁(POEA)と日本の国際厚生事業団によると、今月初めに348人の受け入れが決まった。だが、その後の最終的な意向確認ですでに50人が辞退した。今後もさらに減る可能性がある。米国など他国に行くことが決まったり、日本語での国家試験に合格しなければならないことを負担に思ったりしたことが辞退の理由だという。

 外国人看護師・介護福祉士の受け入れはインドネシアに次いで2カ国目。フィリピンでは5768人が応募したが、当初は予想以上に応募者が多く、候補を絞り込む基準を事前に決めていなかったため、POEAは原則先着順で552人まで減らした。このため、日本語を話す候補者に落選が出たり、高齢の候補者が残ったりした。その結果、「求めている人材がいない」と受け入れ人数を減らした日本側施設もあるという。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。