息を吹き込む

オカリナで【アメイジング・グレイス】を、
吹けるようになりました。
どうしてもこの曲が吹いてみたくて、
オカリナ用の楽譜をネットで探し、手に入れました。

吹いてみると意外と簡単な楽譜なので、
他にも【四季の歌】【ふるさと】とともに、
又レパートリーが増えました。
ゆくゆくは【涙そうそう】も吹けるようになりそうです。

今日はオカリナ教室の日。
課題曲4曲は大体皆さん出来ているので、
新しい曲を吹くことにー。
私の持っていった楽譜から【埴生の宿】を、
吹くことになりました。

私はこの曲はなんとなく聴いた事はありましたが、
はっきりと知りませんでした。
でも先生が吹いて下さったので、
そう言えば映画【ビルマの竪琴】で、
この曲がとても印象的だった事を思い出しました。
とても情緒があって、素敵な曲ですね。
しかも吹いてみるとそれなりに様になり、
皆さんご満悦。
なんだか自分がうまくなったような気分でいました。

しかしそんな気分もすぐに打ち砕かれる事に・・・。

先生は今日は小椋佳さんの【風車まわれ】という曲を、
吹いてくださったのですが、
とても素敵な曲でした。
彼特有の物哀しいメロディーは、
ビブラートを効かせたオカリナの音色で、
ひと際哀愁を漂わせていました。
いつもの如く皆さんウットリ。

演奏が終わった後に、
1人の生徒さんが先生に質問しました。
『先生のオカリナは、
　私達のオカリナとは違うんですよね？』

あまりの音色の響きの良さに、
先生のオカリナは私達の使う一般的な物とは、
全く違うものだろうと思って質問されたのですが、
確かに私達も皆そう思っていたに違いありません。

すると先生は、
『皆さんと同じ物ですよ。ただ吹き込んでいるだけです。
　皆さんと同じ時に買った新しい物がここにあります。
　試しにこれで吹いてみましょうか？』

みんな興味深々で耳を傾けると・・・。
なるほどー、同じオカリナのはずなのに、
音色が全くと言っていいほど違うのです。

『オカリナは息を吹き込む事で、音を出しますが、
　その吹き込み方によって、音色は全然違ってきます。
　土で出来た楽器だから、人間の息ひとつで、
　何種類の音にもなるのです。
　口先だけで吹いたのと、お腹から吹き込んだのとでは、
　全然違うんです。
　自分の体調によっても音は変わってきます。
　とにかく身体の一部になるように、練習してください。
　室内で遠慮して吹いていると、本当の音は出ません。
　どんどん外で吹いてみましょう！』

まだまだ私達は、
楽譜を見ながら口先だけで吹いているのですね。
それでは本当に【吹けた】とは言えないのでしょう。
先生に【アメイジング・グレイス】を吹いて貰うと、
全然違っていました。
魂を吹き込んでいるような音色に、心が震えました。

指で音を覚えて、気持ちを込めて、
お腹から音を出さないといけないんだなーと、
実感しました。
とにかく練習あるのみ！
それも屋外で！

という事で、次回の最終回は、
センターの中庭で実施する事になりました。

【みんなで吹けば怖くない！】
今からとても楽しみです。


※オカリナは落としたりぶつけたりすると、
　すぐに割れてしまうので、紐をつけて、
　首からぶら下げておかなければなりません。
　ただの紐ではつまらないので、
　ビーズをあしらって、自分だけの紐を作りました。
　My．オカリナにまだまだ本物の息は吹き込めないので、
　愛情だけは込めてあげたいと思います。


　
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