渋谷区役所と渋谷公会堂の建て替え計画の概要
渋谷区宇田川町地区内に建っている渋谷区役所と、隣接する渋谷公会堂の建て替え計画です。現在の庁舎と公会堂がある渋谷区所有の敷地の一部に70年間の定期借地権を設定します。敷地内に三井不動産などの民間事業者が分譲マンションを建てるのと引き換えに、区は新庁舎と新公会堂を無償で建設してもらう形となっています。
ニュースリリース:ケンプラッツの特集 2014年12月14日
【開発】マンション2層増で39階に、渋谷区庁舎建て替え
建て替え計画の経緯について
2012年12月、渋谷区は現在の渋谷区役所の庁舎の耐震強度不足を理由に、民間から事業スキームを含めた建て替え計画の提案を募集します。応募した5グループの中から三井不動産と三井不動産レジデンシャル、日本設計の3社で構成するグループを選定し、日本設計が中心となって基本設計を進めてきました。計画では、敷地の南側に新庁舎、東側に新公会堂、北側に分譲マンションをそれぞれ個別の棟として建設するというものです。
1.渋谷区役所新庁舎
地上15階・地下2階建て。地上1階と15階を区民交流ゾーン、2階と3階を窓口ゾーン、4階~12階を事務室ゾーン、13階を2層吹き抜けの議場などがある議会ゾーン、14階を会議室ゾーンとします。免震構造を採用するほか、自然採光や簡単に開閉できるサッシを使った自然通風なども導入します。
2.渋谷区新公会堂
地上4階・地下2階建て。現在とほぼ同じ計2000席規模の客席を3層にわたって設けます。地下2階に防災備蓄倉庫を配置するなどして、災害時に帰宅困難者を受け入れられるようにします。
3.民間分譲マンション
三井不動産が新庁舎建設地の北側に当たる定期借地敷地4565平方メートルに計画している高層分譲マンションで、当初はRC造地下1階地上37階建て延べ約4万5300平方メートルとしていた提案から、階数を39階建てに変更する方向となっています。
新庁舎と新公会堂の完成予想図です。
3棟の配置図です。
渋谷駅前から宇田川町方向へ伸びている「公園通り」から撮影した「渋谷区役所庁舎」の建物の全景です。1965年(昭和40年)に建設された地上7階・地下1階建ての建物となっています。
渋谷区役所と渋谷公会堂の敷地前で「公園通り」の道路は行き止まりとなっていて、ここから北側一帯は「代々木公園」の広大な緑地帯が広がっています。
区役所の脇に建っているのが「渋谷公会堂」です。こちらも渋谷区役所と同時期の1964年(昭和39年)に完成し、東京オリンピックの競技会場として使用された経緯があります。
北東側から撮影した渋谷区役所の建物の全景です。
区役所と公会堂の敷地前には広場が整備されていて、建て替え工事後もこの広場はこの場所に維持されることになります。
渋谷区役所と渋谷公会堂の地図です。