環状第2号線 隅田川橋梁(仮称)→正式名称「築地大橋」:工事進捗率80% 2014年11月23日
東京都江東区有明2丁目から港区新橋、新宿区四谷を経由し千代田区神田佐久間町1丁目に至る都市計画道路「東京都市計画道路幹線街路環状第2号線」の事業区間の中の一つである「隅田川橋梁(仮称)」です。江東区豊洲から港区新橋までの事業区間の中で、隅田川を渡る部分にこの新しい道路橋が建設されています。今まで東京東部を流れている隅田川の最下流部に架橋されている橋は勝鬨橋だったのですが、この隅田川橋梁(仮称)が完成すると、その記録が塗り替えられることになります。
環状第2号線の西側半分は「外濠通り」として既に供用中であり、虎ノ門~新橋間の地上区間は「新虎通り」として2014年3月末に開通しました。現在は新橋~有明間で事業が進められています。中央区築地から虎ノ門までの地下トンネルの名称は「築地虎ノ門トンネル」となっていて、こちらも地上区間と同時期に開通しています。
環状第2号線の巨大事業の中で、現在は新橋から勝どき地区や晴海地区、豊洲地区を経由して湾岸の有明地区へ向かうルートの工事が行われています。前述の通り、虎ノ門~新橋間は2014年3月末に「新虎通り」「築地虎ノ門トンネル」として一部区間が開通しています。環状第2号線のルート上には隅田川、朝潮運河、豊洲運河の水面を橋梁で渡る必要があり、その3つの中の一つが今回の記事の「隅田川橋梁(仮称)」となります。2014年9月末、東京都によってこの橋の正式名称が「築地大橋」に決定しました。
上記の地図を眺めてもらうと、環状第2号線は一つ北側を通っている「晴海通り」と並行するルートとなっています。この晴海通りは近年になって交通渋滞がひどくなっていて、この晴海通りの混雑緩和機能が期待されます。
「隅田川橋梁(仮称)→築地大橋」設計諸元と概要
路線名 環状第2号線
事業年度 平成19年度~26年度
橋長 245m
支間長 49.85m+145m+49.85m
総幅員 32.3~48m
有効幅員 歩道4m、車道10.25m×2、歩道4m
道路規格 第4種第1級
設計速度 本線60km/h、ランプ部40km/h
縦断勾配 4%
横断勾配 車道部2%、歩道部1%
構造形式 上部工 鋼3径間連続中路式アーチ橋
下部工 A1橋台 逆T式、橋脚 壁式、A2橋台 壁式
基礎工 A1橋台 鋼管杭、橋脚 鋼殻ケーソン、A2橋台 場所打ち杭
舗装 車道 アスファルト舗装(t=80mm)、歩道 石材舗装(t=30mm)
プレスリリース:東京都建設局発表の報道資料 2014年9月30日
環状第2号線 隅田川橋りょう(仮称)名称決定!! 『築地大橋』
ニュースリリース:ケンプラッツの特集 2014年5月9日
五輪の大動脈、隅田川河口にアーチ橋を一括架設 隅田川橋りょう工事
晴海通り「勝どき橋」の左岸側から撮影した「環状第2号線・築地大橋」の全景です。隅田川の左岸側の散策道を歩いて近づいて行きます。
今まで隅田川の最下流部に架かっていた勝どき橋の更に下流側、約500メートル南側に築地大橋は架橋されています。
既に架設工事自体は完了していて、後は道路部分や歩道部分などの工事を行うだけになっています。
この築地大橋の上から東京港周辺を眺めると、どのような風景になっているのか、今から楽しみですね。
左岸側の橋脚部分をズームで撮影しました。
右岸側部分をズームで撮影しました。築地大橋の右岸側は、築地市場の敷地内にそのままつながっています。
築地大橋の背後には、浜離宮庭園の緑地帯や、汐留シオサイトの高層オフィスビル群、東京タワーなどが並んでいます。
勝どき三丁目地区内の住宅密集地帯の中を通り抜けて、築地大橋左岸側の工事現場前にやってきました。この日は日曜日だったので、工事は行われていませんでした。
築地大橋左岸側と、勝どき地区内を通る「環状第2号線・勝どき陸橋」の接続部分を見上げて撮影しました。
勝どき陸橋部分の下を通り抜けて南側へ向かいます。
南西側、勝どきポンプ場の敷地前から築地大橋の橋梁を撮影しました。
南側から、勝どき陸橋との接続部分を眺めていきます。
木材で覆われている勝どき陸橋部分が既に架橋されているのが見えました。
真下から見上げて撮影しました。勝どき陸橋の歩道部分は、これから構築されるのでしょうか?
築地大橋の橋梁部分を見てみると、これから欄干などを設置する工事が始まるみたいです。
隅田川橋梁(仮称)、正式名称「築地大橋」の地図です。