歯の表面では、歯の成分であるミネラルが溶け出す脱灰と、ミネラルが
歯の中に戻って結晶化する再石灰化がくり返されています。
何も食べていないときの歯の表面は中性ですが、いったん口の中に
食べ物や飲み物が入ると、むし歯菌が作り出す酸が増えて歯の表面
が酸性になりミネラルがどんどん溶け出します。
この虫歯菌の一番のエサとなるのが、糖(砂糖類)です。
砂糖の摂取量が多いとムシ歯菌は活性化し、ムシ歯の原因となる酸を出します。
1 日の砂糖の摂取量は、大人 30g こども 20g が目安です。
そのため、この量を越えるとムシ歯が発生しやすくなります。
おこさんの虫歯のコントロールには、おやつの与え方が最も有効です。
砂糖はムシ歯になりやすい甘味料ですが、脳が働くための栄養になったりする
ので必要な栄養でもあります。
すべてムシ歯になりにくい甘味料に代えるわけにはいきませんが、口の中に
長く入っているアメなどを選ぶ時には、なるべく砂糖・果糖・水あめ・麦芽糖・
ブドウ糖・はちみつなどが含まれていないものを選ぶようにしましょう。
それでは、虫歯菌を活性化させない、 ムシ歯になりにくい甘味料があるのをご存じですか?
食品の裏の表示を見てみましょう。内容表示には食品に含まれる量が多い順に表示されています。
還元水あめ・マルチトール・ソルビトール・パラチノース・エリスリトール・
ステビア・アスパラテーム・サッカリンそしてキシリトールなどが虫歯にならない
甘味料です。
とくにキシリトールは虫歯菌を減らしてくれる甘味料として、フィンランドの学校では
給食後に配られています。
ちょっとした1回のおやつの選択で、お子様のお口の環境は変わってきます。
家族で見直してみましょう。