”tomorrow is another day”

     ただなんとなく・・・

映画『有罪』

2018年06月01日 | 映画とか
監督/脚本: 瀬々敬久/原作:薬丸岳『有罪』

第35回吉川英治文学新人賞に輝いた
薬丸岳のベストセラー小説を映画化したサスペンス。
町工場で共に働き、少しずつ友情を育んできた2人の男が、
近所で起きた児童殺人事件を機にそれぞれが起こした17年前の事件と向き合うさまがつづられる。


加害者と被害者、
そしてそれぞれの家族や関わってきた人々。
1つの犯罪で沢山の人の人生が狂っていく。
何をもって贖罪とするのか、
どうやって生き直していくのか…。
悲しみや苦しみや後悔は消える事はないが
生きていたい、生きなければならない。
消えてしまいたい、縋りたい、
支えたい、必要とされたい…。
重く深い葛藤。

確かに詰め込みすぎ感が否めなく
「なぜ?」が解明される事なく
フワッとしたエンディングを迎えるのだが、
細かい棘がたくさん刺さって
観る側に深く考えさせる心が痛い作品だった。

何はさておき、
俳優陣の演技が素晴らしかった。
それに尽きるかも知れない。

機会があれば原作を読もうと思う。