「The Music Of The Night」

あんまり何度も何度も聴くとおかしくなるよと人には言いつつ、自分はとっくのとうにいかれまくってしまってます。もともと舞台版から大好きで大好きで、サラ・ブライトマンの歌うこの曲も好きで（女性だけど）、とにかく曲自体に惚れこんでいるのですが、今回の映画化でもう永遠のベスト曲になりました。

ファントムがクリスティーヌを洞窟に連れて来て歌い上げる最強ソング（勝手に命名）。
ラブソングではないのですが、でも、クリスティーヌにあれだけ歌ってしまえるんだからラブソングだわね。ロマンチックで官能的でダークでクラクラです。いずれのファントム役者にとっても一番の聴かせどころ、Gerryもよく歌っています。映画の映像と相俟って麗しさ天井知らず。
歌も素晴らしいんですが、ファントムの動きや表情がとっても「ミュージカル！」していて、これもまた素敵。ほんとによく音楽と合っていて、しかもうっとうしく無い演技なのがポイント！
流れるような優雅な動きでクリスティーヌを導き、歌い、空間全部、画面全部が輝くような美しさ。
ただ美しいというより、どこか歪んだような不吉な感じの漂う亜空間、現実と幻想のあわいに浮かぶような洞窟の場面はまさに夜の世界。ここ、DVD買ったらDVD壊れるまで繰り返し再生しちゃいそうです。

舞台のファントムはけっこうなハイテノールだったりして、それが当たり前と思っていたので、Gerryの高低差のある声には最初びっくり、あとからはもう耽溺でございます。
特徴なのが、噛まれたいさまはじめみなさんが腰砕けになっておられる、ささやき声ですね。
"abandon their defences..."とか、"Grasp it"とかにはじまり、"Softly,deftly"、"Hear it,feel it" "sweet intoxication!"、"Touch me, trust me!"あたりまでくると理性なんてぶっとびですからぁ！！！　要所要所でのささやきに加えて、"Close your eyes let your spirit start to soar!"の"soar"の高音なんてもぉ脳天ロックオーン！手つきまで素敵ぃ。
ほか高音部分もたまらなくセクスィで、直前の"Sing for me!"と渋いお声でシャーウトしていたと同じ人とは思えない。みなさん、いかがでしょうか？
ほんと、あんまり聴くと現実に戻れなくなりますよ（汗）。