
女将さんは、欲がないのかもしれない。
正午の時報とともに出かけていくと、メニューの書かれた小さな看板もなく、ときには暖簾が入口の横に立てかけられているときが多い。
たいがいは、小さなお店の中に常連客がいっぱいで「今日の分は売り切れ」となったことを示している。
たぶん、10食限定程度なんじゃなかろうか。
値段は650円で、麦とろめしと味噌汁はお代わりできる。
おまけに、デザートまで付いてくる。
しきりに、若い人に「麦とろ、どんどんお代わりしてね」と薦める。
常連の先輩に連れられてやってくる、初々しくも元気な若者が、ハキハキと先輩に受け答えするしぐさや、モリモリと食べている姿をニコニコしながら見ている。
きっと、このビジネス街で、何十年もそうして育った若者を見守ってきたのだろう。
以前、小学校の先生が、給食をモリモリ食べる子に限って、元気だし、頭の回転も速く、人なつこく、何でも器用にこなせる・・・なぜか分からないけど・・・といっていたことを思い出す。
きっと、女将さんも長い経験で、出世するタイプを知っているに違いない。
(外観)
(店内)
goo地図
ちなみに店の名は「もやい」と読む。船を繋ぎ止めることの意味。
決して、2番じゃダメなんでしょうか?の蓮舫さんの「ほう」と読まないように。
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