柴又駅前広場に立つ寅さんが振り向く方向に、柴又観光案内所がある。
そこで、簡単な柴又マップをもらって、さあ、帝釈天参道を進んでいこう。
といっても、すぐ隣には、ハデハデな土産物屋・柴又たま屋があって、奇抜なキャッチコピーでひと目を惹いている。
特に「洒落のわかる方・金のうんこ」看板には、なにが洒落なのかわからない。
あの石田純一さんが購入した御利益として、婚約できたというのが売りらしいのだが、
金のうんこの値札に書かれた「石田純一様御用達」の文字だけが目立つ。
その近くには、タワシが山積みされて「体が洗える、高橋英樹氏御用達」とある。
これがなぜ柴又に関係があるのかわからない。
手作りパンや、とら巻といったものまであり、まずここで誰もが立ち止まってしまう。
三猿のモニュメントがある小川に架かった橋を渡ると、今度は、ロボットを模した飲料自販機が目印の「ハイカラ横町」という、駄菓子屋風の店が目に飛び込んでくる。
2階は、おもちゃ博物館だそうだ。
そこを過ぎると「帝釈天王安置」と彫られた大きな石塔が建つ。
台座や回りの石柱には、蔦屋や市川座、新吉原の繁盛店の名がずらりと並ぶ。
すると、川魚料理のゑびす家と田中家に挟まれて、柴又街道の交差点へと出る。
ここからが、映画でもお馴染みの参道の風景が見えてくる。
立ち寄りは帰りがけにしようと、脇目もふらず歩いていったけれど、さすがに仏具屋の猫が大胆にも商品の上で寝ている姿には恐れ入った。
さて、山門に到着。
だれでもがするように、御前さまと寺男・源公をさがすが見あたらない。
御神水で清め、線香の煙を浴びる。
本堂に入ると祈祷をする読経の声が絶えない。
欄間や扉の彫り物に目を凝らすうちに、裏手へと回廊をめぐっていく。
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