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会社の顔 そこに居る代表者として

2017年06月29日 | 職業意識
鹿児島県奄美市の奄美空港で発生した、利用客への不適切とも言える対応で、格安航空会社のバニラ・エア航空が世間から叩かれていますね。

この件は賛否両論のようてす。

対応が正しく、利用客が悪いと判断している側の意見は、マニュアル・規定通りであること。会社ホームページにも事前に報告することが明らかにされているから、それを怠った利用客の過失であると言う点です。

規則は原則です。
同様のサービスを公平に、そしてお客様に確実に行き届くよう、均一化するための重要なシステムなのです。

ところで、何が起きたのか?

それを敢えて冒頭に説明しませんでした。

それは、規則が会社業務の根幹であることは誰でも承知しているところであり、それを論点にした場合、ルールを守らない側が100%悪いと言う単純な結論に達するからです。

では、何が起きたかを簡単に申し上げます。

飛行機に搭乗する際、この空港は小さいため、エプロンを移動して、移動式タラップを利用し、機内に搭乗する方式だそうです。たったこれだけの間に問題が起きたのです。

その問題とは、40代の男性客一人だけに対するもので、彼は下半身不随で歩行が困難であり、車椅子を利用した生活をしています。


彼に対してバニラ・エア航空がとった行動は耳を疑うようなものでした。エプロンは車椅子禁止です。タラップは自力で昇って下さい。

実際の言葉のやり取りは不明ですが、タラップを手だけで這い上がったことだけは間違いがないようてす。

皆さんは、一階から二階まで這い上がりますか?
または、同じように這い上がれますか?

こんな状況下でも規定や規則が原則なのでしょうか?

皆さんはどう感じますか?

私の意見は、ルールを守ることは大切だと言うことです。

しかしそのルールは、利用されるお客様に対して、自分の目で見ていて、リアルに何が映っていたのかが前提条件になります。

そこにいたバニラ・エア航空の社員達の心は・・。

喜びだったのでしょうか?

満足されていたのでしょうか?

次に利用して頂けるような、真心のあるサービスだったのでしょうか?


会社は利益を求めます。

しかし利益は何処から訪れるのでしょう?


その意味が分かるからこそ、規定を厳しく徹底するのですが、残念なことに経営者は利用される方々の目の前には居ません。


その満足度を伝えて行くのは、そこに居る社員達なのです。

タラップを這い上がる光景が、自社ブランドには誰も見えないし、心が悲しくならない人間は居ません。

同業他社と比較しても劣化したサービスだったら、改善策を早急に取るべきです。

物事の決まり事は大切ですが、その中には時として例外があります。
特例というものです。

相反するようで腑に落ちない方もいるはずですが、例としてあげるならば、人の命が掛かっていたらそれを優先する考え方です。

F線脱線事故が発生した時、その会社の社員も乗車していました。しかし、会社の規定で遅刻は違反です。彼らの取った行動は、大勢が倒れている傍を通り過ぎただけでした。他の乗客が各々電車で移動していた理由がある中、救急車の到着まで懸命に対処していたのにです。

A市の花火雑踏事故も、警察官は暴走族の対策を指示されていたことから、倒れている人を助けず、通り過ぎたことが大きな問題になりました。

この事を受け、国民の生命、身体、財産を守るための警察が、例え命を受けていたとしても、目の前で発生した事案が、国民の何に不利益をもたらすのかを即座に考えて、事態対処、つまり即時対応をすることになりました。

今回のバニラ・エア航空では、上司に掛け合って、その事態対処すら出来なかったのでしょうか?

職業の倫理観とは、誰が作り上げて行くものなのでしょうか?


私は一人の人間として、困っている人が居たら、先ずは何が出来るかを考えて、行動に移して欲しいと思います。
その事に、社員も契約社員も関係ないはずですから。

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