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ネタバレ必至で読み解く主観的映画批評の日々!

過剰なサーヴィス

2019-09-23 13:30:03 | 毎日コラム
電車に乗っていると、気になることがある。
私が乗っている路線だけなのかもしれないが、やたらとアナウンスが個性的であるということだ。
個性的、という言い方は正しくない。
過剰なサーヴィスを展開してくる。

四月「通勤、通学になれない方もいらっしゃると思いますが……」
雨天時「足下が悪い日ですが、お体を冷やさないように……」
車内アナウンスとしては明らかに過剰だ。
SNSなんかで呟かれて「心のこもったアナウンス!」とか言われたいのかもしれないが、それはすでに車内アナウンスとしては行きすぎたものと言わざるをえない。

そもそも、日本の車内アナウンスは過剰だと言われてきている。
乗り継ぎや開くドアへの注意など、海外には見られない過剰な情報が載せられていく。
果たして、車内アナウンスとは何なのか。

過剰になっているのはそれだけではない。
乗客に対する要求も過剰になっている。
ゴミをゴミ箱に捨てろとか、体調不良の他の客を見かけると、声をかけろとまで言ってくる。
ゴミを捨てない人の心理を全く考えていない。
「捨てたらだめだと知っていながら捨てる」のだ。
それを客に要求しても、何の意味もない。
(私は捨てないよ、もちろん)

体調不良でぶっ倒れている人に対して、素人の単なる乗客がどんなことができるだろう。
もちろん、好意で動くことはあるだろう。
私の妻も体調不良で嘔吐した乗客を見たとき、緊急停止ボタンを押して、電車を止めたことがあるそうだ。
だがそれはあくまで好意の行為であって、客に「頼む」べきことではない。

この過剰なサーヴィスによって結局最も大切な安全や安心に関する部分が不透明、不明瞭になってしまうのではないか。

そんなことを考えていると、この間、遅延になった。
「踏切内で無理な横断があったため、安全確認を行っていた影響により、電車が遅れてしまったことをお詫びします」

まったく謝っていない。
そうか、車内アナウンスは、「私たちは悪くない、努力しているのだ」という責任逃れのためにある過剰さだったのだと思い至った。

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2 コメント

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Unknown (ヒカル)
2019-10-08 01:44:29
ジョーカー早よ
ネットでは賛否ですわ
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アップしました。 (menfith)
2019-10-09 14:06:34
管理人のmenfithです。
この2ヶ月くらいの残業時間が、おそらく過労死ラインを超えています。
カーズのように、数えるのはやめました。

……死なないように気をつけます。


>ヒカルさん

アップしました。

どういう賛否なのか私は確認していませんが、一筋縄ではいかない作品であることは間違いなさそうです。

返信する

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