外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

新型コロナウイルスとアルジャジーラ、そしてアニス風味の酒

2020-04-27 01:57:47 | 新型コロナウイルス

 

コロニャ(新型コロナウイルス)の最初の感染者が中国の武漢で確認され、それがイタリアに広がって悲劇的な状態となり、さらに各地に拡大して中東でも感染者が増加する中、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラの報道体制にもいくつかの変化が見られた。

 

アルジャジーラの報道体制の変化に興味がある日本人はあまりいないと思うのだが(もしや私だけ?)、猫・酒と並んで私の生活の3本柱のような存在なので、この機会に少し触れておきたい。できればアルジャジーラ好きの人が増えてほしい・・・問題は、アラビア語放送だということだな。ロンドン拠点のアルジャジーラ・イングリッシュもあるのだが、そっちは本家のアラビア語放送とは内容が異なるし、英語は私の専門ではないのでよく知らないのだ。

 

状況の変化への適応が素早いことで定評がある(私の中で)アルジャジーラは、コロニャの世界的な感染拡大にも臨機応変に対応し、関連報道に全力投球してきた。一番目立った変化は、「お昼のニュース」(ムンタサフ・ルヨウム)等の主要な時間帯の定時ニュースで、これまで男女2人1組のキャスターが並んで座って番組を進めていたところを、1人体制にしたことだ。そして、1人のキャスターの担当時間が長くなり、人員の入れ替わりの回数が減った。その代わりに、各地の特派員を何人か中継で登場させ、1人ずつ現地の状況を報告させるスタイルが前にもまして多くなった。私はこれを「特派員大会」と呼んでいる。特派員8人が一斉に登場した時もあり、キャスターと合わせて9人が画面を分割して映し出され、壮観な眺めだった。

 

↓画像がぼやけていて恐縮だが・・・右上がキャスターのマルヤムさん。後はテヘラン、北京(主に武漢を担当)、クウェート、ラーマッラー、ベイルートの各特派員だ。これは2月下旬の放送分で、まだみんな屋外で写っている。

 

(ユーチューブにアルジャジーラがアップした動画を、わざわざデジカメで撮ってパソコンに落としたという・・・スクショとかよくわからないんで)

 

 

↓これも右上がキャスター(ドーハ)。左上がロンドン、左下がマドリッド、右下がパリ特派員だ。外出禁止令のため、ロンドンとマドリッドの人は自宅に籠っている様子。

 

 

コロニャの感染拡大を防止するためロックダウンを実施する国が増えるにつれ、家の中から中継に参加する特派員・専門家が次第に増えていった。逆に最近は、世界的に規制緩和に向かう流れがみられるため、屋外での中継が増えた。そういった世界的な動きが目に見えて感じられるのが、アルジャジーラの長所のひとつだと言えるだろう。

 

イタリアには特派員はいないのだが、その代わりに中継でローマの大学の感染症学の教授(英語を話すイタリア人・同時通訳付き)に意見を聞いたり、イタリアの中でも感染の中心地であるベルガモの病院で働くレバノン人の医師に現地の状況を聞くなどしており、非常に興味深かった。

 

コンテ首相もインタビュー番組に出演。アラビア語の同時通訳で聞くコンテ首相のインタビュー、感慨深かったわ・・・

 

 

↓コロニャ関連報道の際、画面下方の赤いテロップの下に、各国の感染者・死者・回復者の数が流れる。これはUAEのデータ。

 

 

キャスターの1人、ゼイヌルアービディーン・タウフィークさんは、海外から帰国した後に症状が出て感染が判明したそうだが、すでに回復したらしい。よかった・・・この人、善人顔だからいい人だと思う(思い込み?)

 

 

ちなみに、トルコ国営放送TRTのニュースチャンネルも最近コロニャ関連報道に力を入れており(っていうか、他のニュースをほとんどしていない)、特派員大会で盛り上がっている。

 

 

ドイツ・イギリス・イタリア・アメリカ・中国・イラン・ロシアの各首都の特派員の皆さん。最近の映像なのだが、TRTの特派員は大体屋外をうろついていて、謎だ。

 

 

特派員以外にも、専門家をスタジオに招いて意見を聞くことも多いが、TRTはアルジャジーラと違ってローカルなので、トルコ人以外は出演しない。イタリアの国営テレビRAIも同様だ。イタリアはコロニャの被害が最も大きい国だったので(アメリカに抜かれたが ←競争か)、国内報道が中心で、海外の特派員は北京に常駐のジョヴァンナ・ボッテーリさん(元ニューヨーク特派員)以外はあまり中継されない。

 

 

うちにはテレビがないので、日本のニュースは全く見ていないのだが、どうなんですかね。特派員大会はなさそうかな~

 

 

(おまけの小ネタ)

中東には、水を入れると白く濁るアニス風味の蒸留酒があり、アラブ諸国では「アラク」、トルコでは「ラク」と呼ばれている。(ギリシャでは「ウゾー」)日本ではなかなか買えないのだが、最近ウォッカに八角を1晩ほど浸けたら、アニス風味が移ってアラクっぽい酒が出来上がることを発見した。水を入れても白く濁らないので、あえてストレートで飲むことをお勧めする(少量だけにしましょう)。本物のアラクのような妙な甘さがないので、むしろこっちの方が好みかも・・・アラクが好きな人(日本人にはめったにいない)は試してみてね~

 

ヨルダンで飲んでいたアラク

 

こっちはエジプトで飲んたアラク(ライオンのデザインはかわいいが味は…)

 

最近、ロックダウンや自粛の影響で、アルコールに溺れる人が世界的に増えているらしい。仲間が増えちゃうな・・・

 

(終わり)

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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その国の文化を知るにはねその国の言葉を (Zhen)
2020-04-29 23:31:13
Michiさん

中東のことを知るには、アルジャジーラでしょうね。そのためには、アラビア語を学ばないと・・・。わかっちゃいるけど、無理だなぁ、やっぱり。
日本語もおぼつかない身ですから。

それにしても、猫、酒、アルジャジーラの中で、酒が浮いているように思うのは、余計なお世話ですね。

どこの国に行っても、蒸留酒のボトルって、何となく似ていますね。

では、また。
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Zhenさんへ (michi)
2020-04-30 18:22:36
私も日本語がけっこうヤバいです~特に書く方が・・・

猫、酒、アルジャジーラで酒が浮いてますかね。アラビア語、トルコ語、イタリア語でイタリア語が浮いてるほどではないのでは。

蒸留酒のボトルっていいですよね。透明な強い酒がのんびりした感じのラベルの瓶に入ってたりするの、好きです~でも飲みすぎ注意。

いつもコメントありがとうございます。これからもよろしくお願いしますね~(あ、強要するつもりはないですが・・・)
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