外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

東京ジャーミイのイフタール(断食明けの食事)は盛り上がる

2015-07-01 15:59:12 | グルメ


6月27日、代々木上原の東京ジャーミイでのイフタールに参加した。
イフタールとは、イスラームの断食月のラマダーン中、日没後にとる断食明けの食事を意味する。
一般には馴染みの薄い単語かもしれないが、「いふたーる、いふたーる、いふたーる・・・」と100回位つぶやいたら覚えられるので、電車の中で暇なときなどに試してみてくださいませ。(なんのために)

東京ジャーミイに関する以前の記事はこちら

私はムスリマではないので、ぜんっぜん断食していないのだが(ムスリマはムスリムの女性形)、
ネットで予約さえすれば一般人でも参加できるということなので、友達と参加することにした。
東京ジャーミイのイフタールは初めてだったので、非常にわくわくした。
美味しいトルコ料理がタダで食べられるなんて、うふふ・・・
東京ジャーミイったら太っ腹~


イフタール開始は7時過ぎだったが、6時から日本人ムスリムの前野さんという方のラマダーンに関連する講演会があった。彼もシリア留学経験者らしい。



前野さんの講義は、歌ありクイズあり、正答した人へのご褒美の飴あり、気分転換の首の体操ありと聴衆参加型で、説明も明快でわかりやすかった。アラビア語も流暢だし、この人は将来有名になるかもしれん。NHKで「前野の部屋」っていう宗教番組枠を持つとか・・・(ないない)


トルコ人イマーム(礼拝を率いる指導者)との合唱風景。前野さんが日本語とアラビア語、イマームがトルコ語とアラビア語で歌う。
このいかにもトルコの正しいおじさんといった風情のイマームがステキ・・・テーブルにレモン果汁が置いてあるのもトルコっぽい



講演後、配膳開始前のコックさんやスタッフの人の写真を撮らせてもらった。「写真撮りたい?どうぞどうぞ!」と嬉しそうな2人



各自トレーを持って並び、料理を入れてもらう。行列は一般客の女性最優先。
いいんだろうか、断食している人たちより先に料理をもらうのって・・・



東京ジャーミイはトルコの飛び地(?)なので、当然イフタールはトルコ料理。左上がスパイシーなスープ(レンズ豆かな?)、左下は肉団子の煮込み。
右下はデザートのプディング。右上のピラフは、私がかつて作ったやつの数倍うまかったです。ち



エプロン姿が愛くるしい東京ジャーミイ名物の下山さん。ムスリムなので日中断食している身なのに、ゆっくり食事をする暇もなく来客の世話に追われていた。ムスリムと一般客が同じテーブルに座り、言葉を交わして交流を深めることができるように気を配っている様子がみられた。この交流こそが、一般客をイフタールに招待することの主目的のひとつなのだろう。



ちなみに、男性は広間の右側、女性は左側と、大まかに分かれて座った。モスク等では男女別々が基本ですね。
こういうとき、「ああ私、女に生まれてよかった!」と思う。女性側のほうがずっと色どりが華やかで、お花畑みたいなんですもの。

食事をいただきながら、同席したインドネシア人の大学生の女の子たちとおしゃべりした。
この子たちは千葉からやってきたという。「千葉にはモスクがないから」と言っていたが、どうなんだろう。
千葉にだってモスクくらいありそうだけど・・・

彼女たちはヒジャーブ(ムスリマが頭部を覆うために被るスカーフ)を着用していなかった。
ヨルダンにも在住インドネシア人は少なくなかったが(学生や住み込み家政婦が多い)、女性はみんなヒジャーブをしていた気がする。
それについて尋ねてみると、こんな答えが返ってきた。

「インドネシアやマレーシア、インドなどのアジア諸国のムスリマには、ヒジャーブをしていない人もけっこう多いです。クルアーン(コーラン)には、『女性は身体を覆うように』との記載があるけれど、これについては、ノースリーブの服やミニスカートなどの極端に肌を露出した服装でなければ問題はないと、私たちは解釈しています。」

彼女たちは、ヒジャーブ着用は「Personal choice」(個人的な選択)だと強調していた。
なるほど、そういう意見もあるのか。事情に詳しくない私にとっては、なかなか興味深い。
実際、インドネシアやマレーシアでヒジャーブをすると頭が蒸れそうだし・・・
まあ、ヒジャーブを付ける方が一般的だとは思いますがね。

ついでに、日本での生活の問題点について質問してみたら、「国民性が全然違うので、戸惑う面がある」とのことだった。
インドネシア人は基本的に開放的でフレンドリーなのに対し、日本人は閉鎖的な傾向があって、留学先の大学でもクラスメートがあまり話しかけてくれないそうだ。

日本社会は元々閉鎖的なのに加え、言葉の問題がそれに拍車をかけていると思う。(彼女たちは日本語があまりできないので、会話は英語)
語学教育システムを抜本的に改革し、補助金を出して交換留学等の国際交流の機会を増やすなど、対策が必要ですね。
小学校の社会見学でモスクや地元の外国人コミュニティーを見学するとか、色々できそう。
もしかしたら、もうやってるとこもあるのかな?

それにしてもインドネシア人の女の子って、どうしてどの子もあんなに可愛いんだろう・・・食べ物がいいのか?
そういえば、あの子たちは「私たちはインドネシア料理を誇りに思っています」と断言していた。
う~む。なんかインドネシア料理も食べたくなってきた・・・


帰りに代々木上原駅で見かけた女の子。ウイグル伝統のサイケデリックな色柄のワンピースを着ていた。この子もきっとジャーミイ帰り

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