慶應義塾大学の学生団体「慶應バロックアンサンブル」のOB&OGで主に構成されているアンサンブル山手バロッコが、小林恵(ソプラノ)、池田英三子(トランペット)、小野萬里(ヴァイオリン)、坪田一子(ヴィオラ・ダ・ガンバ)という3名の古楽器奏者をゲストに迎えて開催されたオール・バッハのマチネーである。開催場所は東神奈川駅に隣接した横浜市神奈川区民文化センターかなっくホール。このホールは単なる箱物に終わらず数々の企画を積極的に展開している。これはそんな主催公演の一つでこの日も満員の盛況だった。曲目はJ.S.バッハのブランデンブルグ協奏曲第6番変ロ長調 BWV1051とカンタータ第209番BWV209「悲しみのいかなるかを知らず」よりシンフォニアとアリア「不安や怖れを乗り切った舟人は」、そして休憩を挟んでブランデンブルグ協奏曲第5番ニ長調BWV 1051とカンタータ第51番BWV 51「全地よ、神に向かって歓呼せよ」だった。今回のメンバーはソプラノを含み全11人で、最小限の編成で奏されるピリオド風のブランデンブルグ協奏曲はとても新鮮だった。更にカンタータでの小林恵のよく伸びるノンビブラートの歌声は曲想と合致してとても耳に心地よかった。選ばれたカンタータはどちらも「歓び」を大らかに唄うもので、きな臭い時勢がらその明るさが切ない憧憬として心に響いた。
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