鳥とパイプと日本酒のおっさんメモ

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Sutliff Tobacco Company - Match 20 バルク

2019年12月04日 | パイプタバコ
2019年 12月

今回は バルクの Sutliff Tobacco Company - Match 20

MM965 のマッチ品と言う事になりますが 現行というか つい先日も再販された
Orlik 製のではなく それ以前に販売されていた マレー社製のマッチ品と言う事になります。
本当のところは実際どちらのマッチ品? なのかはわからないのですが そう考えた方が納得できるような気もします・・・。
TRDC を見てもそこのところははっきりとは書いてないので困ります ただ MM965 のレビューを見ると 古くは2001年辺りからのレビューなので この辺りは マレー社の物ですが
2005年以降のが どちらのことを言っているのかがよく分かりません・・・。
マッチ品としては おそらく マレー製造の物を対象にしたのだと思われますが
たぶん という話になります。


前にも書きましたが 70年代初頭にこのタバコを喫って受けた感銘が この私のラタキア物に対しての思い入れを確立させたようなタバコになりますが 実はその時は未だマレーではなく
ダンヒルの工場での製造だったのだと思われます なので 実際のところブランクがありますから
このマレー製造の物は喫ったことがないんだと思います この私。

後に Orlik の MM965 を喫った時に その味の違いというか イメージがあまりに違っていたのには驚きましたね。

古い話ですから記憶の方も曖昧なのですが なにせ 最初に喫った時から思いっ切りうまいと思った訳で ラタキアの心地よい重厚感と 今でいうところの ナッティな香ばしい甘味が特に印象に残りました。
味わいがリッチでありながら どこかライトな明るさがあり それでいてラタキアの少し薬臭いような仁丹の様な味わいが うまくまとまった美味いブレンドだと思いました

もっとも その時分は この私もまだかなり若くて 経験も少なく パイプタバコも着香物を
随分やっていたわけで この様な本格的な English タイプのタバコというものは これと
バルカンソブラニーのオリジナル 辺りしか記憶に残っていないのも事実なわけで
今思うと味わい云々をいうことは畏れ多い事になりますが
イメージとして残っている記憶はなかなか消せないものでもあります・・・。

そんなで また追いかけ始めたのが このラタキア物 と言う事になります・・・




今販売されている MM965 は
こちらの

Peterson ブランドですが


以前販売されていたのは

この様に Dunhill となっています
しかし 製造元は 2005年以前は マレーなのですが それ以降は
どちらも Orlik なので 全く同じものと思われます

数年前に何度も こちらの オーリック製のを喫った時に 以前とずいぶん味が違う印象をうけたもので、それ以降は喫っていないです。
本来は こちらの現行品 と マッチ品を比べてみるのが良いのですが
今回は それも敵わず 比較というよりは 単なる印象と言う事になります。

ちなみに TRDCのレビューの方は MM965
こちらを参考にしていただきたいのですが
それによると
Peterson's My Mixture 965 is for the connoisseurs of full bodied tobacco. Choicest small latakia imparts a rich nutty flavor and coolness. Macedonia bright is added for sweetness. Brown cavendish completes this blend beloved by English mixture aficionados.

この様に書いてあり ナッティーな香りは 小さなラタキア葉から
マケドニアのブライト(オリエントだと思う)からは甘さをと
言ってるのですが どうもそこのところがよく分かりません・・・

葉組を見ると
Cavendish, Latakia, Oriental/Turkish, Virginia ですから

オリエントや ラタキアの甘さは良いのですが 
ナッティなところが何処から来るのかよく分かりません・・・
私の場合は オリエントかキャベンディッシュ から来るのではないのかと思ってしまいます



さて本題のマッチ品ですが





割と粗目のリボンカットになってますが オーリックのはきれいなリボンだったと思います
湿気も少しあり 15分位乾燥させて喫うと良いと思います

このマッチ品の葉組を見ると
Cavendish, Latakia, Oriental/Turkish となっていて
バージニアが書いてありません・・・
しかし 説明を見ると

This is a robust English blend with character. Plenty of Latakia, pressed Virginia, and burley provide the base.

となっていますから キャベンディッシュに バージニアとバーレィが一緒に入っているのだと思われます




ここで 比較の為に取り出したのが
同じく MM965 に似ているということで以前に調達した
  
こちらのバルクが 17か月寝かせた
Kramer's Pipe and Tobacco Shop - Father Dempsey のバルクとなります
保存状態が良いので 湿気はまだ十分あるのですが ジップロックのラベルの文字が消えています・・・熟成が進んでいると思われますが・・・。

缶入りに比べ こちらのバルクの方はまだ若い感じがして 味も粗い感じだったのですが
17か月熟成をかけたので どのように味が変わっているのかも気になるところです
一応 マッチ20 の比較品として 取り出してみました。




さていよいよ本題の
感想 となります

点火と伴にまず起ち上がるのは ラタキアとオリエントのウッジーなあの香りです
しかしラタキアの強さはさほどでもなくオリエントもはっきりとはその存在を主張するわけではありません。
それと同時にバージニアの甘味がやって来るのですが結構甘いですねこれは・・・
その甘さに追随するように流れて行くのが とてもオイリィでバターチックな味わいになります、これが何処から来るのかはよく分かりませんが オリエントターキッシュなのか キャベンディッシュのケーシングから来るものかが考えられます。

それと同時に私の頭の中では右側にとてもナッティな香ばしさが来ます
この味わいがオリエントなのかバーレィなのか  おそらく後者だと思うのですが
素晴らしいと思います。


MM965 を語る時 この味わいが大きな特徴になるのかと思うのですね
オリジナルを思い起こすとき 鮮やかに思い出すのは このナッティさなのですが
かなり上質の香ばしさがあって美味いと思いました
このマッチ品にもそういったナッティな所を感じるのですが 何処かオイリィでオリジナル程
鮮やかではないかもしれないと思いました。

もう一つ MM965 オリジナルに感じたものは 旨さ という点でしょうか
分かりやすく言うと カツオだしのような旨さかな・・・
そういった物を感じました

それが何処からやって来るのかよく分からないのですが 
ラタキアの低音域に拡がるドロ~ンとした少し癖のある味わいに オリエントなり
ターキッシュのスパイシーな味わいが合わさって あるいはバージニアなどのアーシーな
味わいが混じり合って感じるものなのかと思うのであります。


このマッチ品にも そう言った旨さを少し感じるのですが
そこもこのマッチ品の素晴らしいところです。

ラタキアは オリジナルでは 多分もっと多かったのかもしれませんし
その当時はおそらく シリア産のラタキアを使っていたのだと思います
ですから量が多いにもかかわらず穏やかでいて もっと低音域に拡がる重厚な
タール臭い独特の味わいがあったように思います
その味わいもオリジナルの癖になるところだったのだと思いますね

このマッチ品は 当然キプロスのラタキアですから 使用量も少ないと思うし
低音域の広がりも少ないと思うのですが 意外とうまくやってます
それは マスティ という表現で表してますが どこかかび臭いシブい味わいが
このマッチ品には感じられ それがタールのような ラタキア独特の味わいを感じさせます

よくやってると思います このマッチ品は
なかなか 美味いと思うし 飽きが来ないと思いますね


このマッチ品を分かりやすく言うならば
オリジナルと比較して

甘さが少し強い ラタキアは少しおとなしい オリエントがあまり出てこない
と言う所が欠点かと思うのですが
   その反面
ナッティな香ばしさを感じる(少しオイリィではあるのだが・・・)
ラタキアの低音域に拡がる 独特の美味さを感じる(マスティという味わいなのだが・・・)
旨さも感じます

と言う事になると思われ オリジナルに対するマッチ品としては
素晴らしいと思うし 美味いブレンドだと思います。
比較云々ということではなしに 一つの安いブレンドとしては申し分のない
English ブレンドだと思います。



ここで 比較の為に取り出した Father Dempsey(FD)ですが
こちらも MM965 に似ていると評判だったのですが
喫い比べて見ると 全然違うことが分かります
なぜならば このマッチ品に見られる ナッティさと マスティさが全く感じられないことが分かります。 すなわち この特徴がないのであれば 似てないと言わざるを得ませんね

このバルク品 熟成もして味もまろやかになり
ひとつの English ブレンドとしては なかなか美味いブレンドですが
オリジナルの MM965 にはあまり似てると思いません・・・
しかし オーリックの 現行品 にならば似ているのかもしれません・・・。



大胆な分類

オリジナル(古いバージョン)= オリ
現行の Orlik 製 = Or
このマッチ品 = M20
Father Dempsey = FD

として

ラタキアの含有量で言うと
 オリ、Or、FD > M20

ラタキアの強さで言うと
 FD>Or>オリ>M20

バージニアの甘さで言うと
 FD>M20>Or、オリ

オリエントの存在感でいうと
 オリ、Or>FD、M20

ナッティな味わい
 オリ>M20 ≒ Or>FD

出汁系の旨さ的には
 オリ>M20 ≒ Or>FD

独特のタールのような味わいとして
 オリ>M20、Or>FD



一応このように比較したものですが
曖昧なのが やはり オリジナルの記憶と オーリック製の記憶です

しかしオーリックの物は 以前何度か買って喫ってみたのですがやはり物足りなく
人気は高いのだけれど これならばもういいや・・・と思ったのも私の中では事実です



しかしこのマッチ品は なかなか良いと思いました
葉っぱ自体に高級感はありませんが 癖になる美味さがあるようです
値段も半分以下だしね・・・。

現行の MM965 好きの方には申し訳ありませんが
これはあくまで私の感想となりますのでその辺はご容赦を・・・

そんな感想になりました
それでは また
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