鳥とパイプと日本酒のおっさんメモ

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Sutliff Tobacco Company - Crumble Kake Barrel Aged Series No.1

2021年01月13日 | パイプタバコ
2021年 1月

今回は Sutliff Tobacco Company - Crumble Kake Barrel Aged Series No.1 (Limited Edition)
なんとも長ったらしい名前となりますが 去年10月に4400缶の限定発売となりました
すぐに売り切れてしまって もう買えないのですが その後すぐに出たクリングルフレイク2020 とともに 
Sutliff による例のスモールバッチ商法となります。

クリングルの方は残念ながら買うことは出来ませんでしたが もう買うことのできない商品を
あれこれ言ってみてもむなしさが残るのですが 続編および次回のシリーズへの準備ということになります


その前に
前回のレビューの C&D Sunset Harbor Flake
喫う都度に清涼感のある深みのある甘さを強く感じるのには驚かされます
思った以上に甘く味が濃く そのくせ実にさっぱりとした後味のブレンドになっていますから
かなりうまいブレンドかと思いますね
結構やみつきになりそうなブレンドです 再度おすすめしておきます。


そう思ったのも 当ブレンドもかなり甘くて美味いのですが
甘さの質にかなり違いがあって
このブレンドの姉妹品でもある
Crumble Kake Red Virginia との甘さの比較においても かなりの違いを感じることになります
その原因を探ってみるのが面白さとなります



紛らわしいので 当ブレンドを CKBAS1 レギュラー品を CKRV とすることにします

でもね 値段の方がかなり違っていて
CKBAS1 の方が 1.75㌉で 12ドルくらいだったのですが
CKRV の方は SPDC においてはかなり高く 11.7㌦となってます
これって 50gに換算すると 13.6㌦になりますので限定缶の方が安いです

しかし TPDC においては 10.99㌦ 4Noggins においては 10.69㌦になっており
それぞれ 50g換算で 12.8㌦  12.4㌦となります
在庫の絡みもあるでしょうが SPDC の高さが気に成ります (これ余談ね)


どちらのブレンドも レッドバージニアに特化したブレンドで レッドバージニアの甘さと
うまさを味わえるブレンドになっていますから
やはりコンセプト的には 比較対象は これらの両ブレンドということになりますが
その味わいは 似ていて非なるもの といってよいかと思いました


その原因は

この様に 缶の裏側に書いてあるのですが
Choice Virginias from three continents are heat pressed then matured for 30 days in an aged apple brandy barrel before being pressed again and sliced into old-fashioned plugs.

北米 南米 アフリカ(多分ですが)の3大陸からのバージニアを 何日かは書いてありませんが
ヒートプレスしたのち アップルブランディーの使い古したオーク樽の中で 30日間の熟成をかけ
それをまたプレスし裁断したのちクランブルケーキにするそうです

一方 CKRV の方には ヒートプレスしてあるとかは書いてありませんし
樽に入れて香り付けをしてあるわけでもありません

その辺りが味の違いになりそうですが


ふたを開けた感じは
 


同じようなクランブルケーキが出てくることになります。



感想

毎度おなじみのクランブルケーキですから 簡単にほぐして詰めることが出来るのですが
カットが幾分大きいように思われます そのためやや粗めのほぐした状態になるのですが
さして問題はなさそうです
さらに一様に色が濃いブラウンというか黒っぽいのですが これはヒートプレスによるバージニアのダーク化によるものかと思われます。


2~3度目くらいでしっかり火が付き 静かに燃えてくれます

このブレンドで顕著に感じるのは そのリッチな甘さになります
ヒートプレスによるダークバージニアの風味が感じられるのですが
コールハスなどのダークバージニアとは違って もっとビビッドなバージニアの酸味と
バージニア本来のアーシーでピカンティな味わいと十分なタバコ感を感じるようです
そこはヨーロッパのダークバージニアとは少し違うところになります

その辺りは CKRV あるいは CRF などと同じような甘さの質となって現れます
とってもフルーティでダークでリッチな甘さは CKRV 以上かと思います

グイグイとやってくる濃い甘さは 相当なもので
CKRV の方はもっと素朴なバージニアの甘さがあったしもっとヘイの香りも強く出ましたから
CKBAS1と比べると より自然な味でナチュラルな熟成したバージニア葉を喫っている印象になります

そこにはやはり アップルブランデーのオーク樽に閉じ込めたことによる 
香りづけの影響がかなり出ているからだと思われます

ハウスバーモントカレーではありませんし リンゴと蜂蜜の香りがするわけでもないのですが
フルーティな甘さは増しているのだと思われます
先に述べた ヒートプレスによる バージニアのダーク化もあるのかと思います

このブレンド アロマティックという位置づけになりますが この私はそう思うわけでもなく
ごく自然な感じでバージニアの甘さを強調して強めている一つの試みのブレンドという認識です

しかしながら 1か月という長い時間を このアップルブランデーのオーク樽の中で過ごすのですから
味も香りも影響を受けることは事実であり リンゴの香りもついているのだと思われますが
リンゴという認識ではなく 果実酒に因る味の密度が強まっているという認識になります

そのためよりリッチでフルーティな酸味の効いた味の濃さと甘さの強さを感じるのですが
もう一つ気に成ることがあります

それはアルコールによるブージーさ ということになります
呑み助のような酔っ払いの香りを少し感じることになりますこのブレンドには…

オーク樽の中に入れておくと アルコール臭くなるのか?
と思うのですが 弱いながら確実にこのブレンドにはブージーなものを感じます
そのアルコール臭さとフランデーの果実の香りが 確実にこのブレンドのバージニアのリッチさと
甘さに影響を及ぼしていると思われますが その反面ヘイのテイストとか 素朴なバージニアの味わいを消してしまっているようにも思います 痛しかゆし というところです


このブージーなアルコールの感じは アルコールのトッピングを思わせるところがあります
そうではないということなのですが その可能性も捨てきれないところでしょうか…



何にしても とても味の濃い 甘さもリッチで濃いブレンドになりますが
少しだけアルコール臭さを感じてしまうところが 作り物 というマイナス点かと思います
CKRV に比べ 味も濃いのですがニコチンも少し強いと思います

素朴なバージニアを追い求めるなら CKRV ですが ガツンと来る美味さは
当ブレンドの方が抜きんでていると思います

常喫というならば CKRV でしょうが 美味さ的には当ブレンドを推します
Sutliff ですから製品的にも安定していますしね
ただ もう買えませんし 来年のこのシリーズは   という話になります

ヒートプレス あるいは スチームプレス という製法がバージニアの安定を生むのだと思いますが
半面 バージニア本来の特徴を消してしまう傾向は否めません
ヨーロッパのメーカーがこうした製法を多用しているのは 多種のバージニアを使うことにおける
製品の管理と安定した味わいを目視してのことだともうのですが
そうではない アメリカのC&D などには もう少し品質的に頑張ってほしいところです

マクレ亡き後のバージニア市場において 目指すところは間違っていないと思いますが
さらなる品質の向上を望むところになります


当ブレンドは味も濃く甘さもしっかりとあるとても美味いブレンドになってますが
ヒートプレスによる味の単調さが少し気に成ります

そんなところを感じました
とても美味いんだけどね

それではまた
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