鳥とパイプと日本酒のおっさんメモ

おっさんの日々の散歩における鳥たちの写真と、好きなパイプタバコの感想
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Peter Heinrichs - Curly Special (Special Selection)

2020年01月20日 | パイプタバコ
2020年 1月

今回は Peter Heinrichs - Curly Special (Special Selection)

お馴染みの コインカットシリーズ のドイツ版 と言う事になります
アメリカでは あまり知られていませんが ヨーロッパの方では かなり有名だそうです
同じく ドイツ製の HU タバコの ディレクターズカット と同じような
あるいは GH の伝統的カーリィカットと同じような製法の
細く編んだ後熟成させ 薄くカットした いわゆるカーリィカットになります。

この製法上の 編んだのちの熟成 というのがミソで GHのカーリィカットなどは独特の
味わいがあったのですが 製法的には同じ様でも 味わいには違いがあるようです
その辺りは何ともよく分かりませんが 製法的にはそう言ったつくり方をしているようです。

でも おそらく製造しているのは マクバレン ではないかと言われていて
やはりデンマーク系の味わいが想像されます。


 


この様に小さなブラウンの カットになっていますが
見た目は柔らかく綺麗です 前回の ダブローネ ド オロ などはもっと黒っぽかったです
こちらは もっと明るい色になります。


100g缶ですから 多いので 空き缶に小出しして喫うのですが



こういった感じになりますね。


葉組を見ると
Perique, Virginia といたってシンプルな VaPer となります。

このコインカットシリーズは VaPer が基調なのですが バリエーションが多くて
バーレイ やら ケンタッキー あるいは ブラックキャベンディッシュ などが入っている物や
さらに ペリクも アカディアンと セントジェームズの真正の物の違いなどがあり
Three Nuns にいたっては そのペリクも入っていませんね。

ですから 味わいも全く異なり 比較が難しいです
というか VaPer 全般にそれは言えることになりますが・・・。


どうもこれらの ブレンドに使われているのは ほとんどが アカディアンペリクだと
思われますが 強弱はあるものの 真正のペリクには殆どお目にかかれないのが実情かと
思われます。

しかしそういった傾向の中で 一部のブレンドには そう言った真正のペリクが使われているのも事実の様です。
ここでは触れませんが
このブレンドのペリクは アカディアンだと思いますし 今まで喫って来たコインカットの
ブレンドは もうおそらくほとんどが アカディアンペリクだと思います。
逆に言うと その方が喫いやすいともいえるのかと思われます さっぱりしているのでね。


こういったコインカットになりますが 喫い方は二通り
このカーリィ の様に小さいものは そのまま雑に詰めて吸う場合
細かくほぐして喫った場合では
味わいが大きく違ってきます


ほとんど解さずに そのまま詰めた場合は ペリクの味が濃く出て来ますし
バージニアの甘さは控えめになります。

それに反して 細かくほぐした場合
ペリクがとてもマイルドになり バージニアの甘さが強調されますね

どちらを選ぶかは お好みになりますが
このタバコのように 元々甘さの強いタバコは あまりほぐさない方が面白いのかな・・・
と思うのですね。
ブレンドによって 解し方を変えて味わうと思わぬ味の違いがあり
そう言った意味においても こうした形態のブレンドは面白いと思うのであります。


さてさて 前置きがいつもの様に長くなりましたが
いよいよ 感想 のお時間となります

上記のように この小さめのカーリィカットの場合は 二通りの詰め方があります
このタバコの場合は コインは小さいですから解さずに少し潰す感じで軽く押し詰め
喫ってやるのが良いかと思います。
その方が ペリクの酸味も起ち 甘さもほどほどになりこのタバコ本来のうまみが得られるかと思います。


前回のレビューで このタバコの事について少し触れ エスクードと Three Nuns の
中間辺りの味わいであるという印象を持ったのですが
どうもそうではなく また別の味わいになるのかと思われます

それは エスクードとの甘さとは違って 旨みが少し足りない事と
Three Nuns のような 藁を発酵させたような独特の酸味や酸っぱさに欠けるかと思われるからに他成りません・・・。

その辺りを踏まえながら このタバコの味わいを考えてみます。

TRDC の評価は 2.⁹ と頗る低いのですが この評価は不当と思います
けっしてそんなブレンドではなく むしろ 評価が 3.⁹ の Doblone d'Oro より
美味いと思うのは 私だけでしょうか・・・?
ここの評価は あまりあてにならないとは思います・・・。(私的感想)



点火と同時に
軽いシトラスの香りを伴いながら グラステイストの 甘みが強く起ち上がります
この甘みはかなり強いですね しかし 極々自然な甘さで バージニアの自然な甘みを感じます。 それと同時に このタバコでは 強いヘイの香りが立ち上ります・・・
パフると猶更強くそれを感じ いい意味 素朴なアーシィなタバコ感を感じます
この部分はこのタバコの素晴らしいところですが Three Nuns のような
それをまた一段と発酵させたような味わいには至らない様です・・・。

思いの外ペリクは強めですが ペッパリィなところはほどほどで 全体を程よい酸味が
包み込みます 味はやはりレイズンが基調なのですが思った以上にこのアカディアンペリクは
効いて来て 理想的な VaPer の風味を醸し出します
このブレンド 予想以上に甘さがあるので そのペリクの酸味が上手くその甘さを緩和して
美味しい喫煙が楽しめます。


しかし 予想以上に このバージニアの甘さはしつこくて 少々重さを感じてしまいます
その辺が このタバコの少し物足らない所となるようです
もう少し エッジが欲しい・・・というところでしょうか

あるいは ケンタッキー バーレィ のような 少しドライ感があると良いのかもしれません


エスクードのような 旨みが欲しいところです
バージニアの質が違うのかもしれません・・・。


しかし いいポテンシャルのある味と葉っぱなので 更なる熟成が必要なのかもしれません
と書いている方もおられます。


とろ~りと甘くて ヘイの香りも良く出ていて ペリクも充分に効いてますから
とても美味しいタバコだと思うのですが
少し甘みが起ちすぎるのかもしれないと思いました その辺が減点になります。
私の好物の Three Nuns に似た風味もあるのですが 少し足りないのかな と思います。

この小さなカーリィカットのタバコとして
 1 HU Tobacco - Director's Cut
 2 Savinelli - Doblone d'Oro
 3 Peter Heinrichs - Curly Special (当ブレンド)

たちが挙げられます
みな小さなコイン状になっていて 詰め方は同じ感じになりますが
やはり同じように 二通りの詰め方があり
いずれも 細かく解さないで詰めた方が本来の美味さを味わえるかと思います。

1と2に関しては どちらもバーレィ ケンタッキー が入っているので
甘さに対してのドライ感が強く あっさりとした喫煙が楽しめるようです

1 に関して甘さの点では 砂糖菓子の様な甘さを感じるのですが グラスとヘイの味わいは
控えめで ペリクも控えめになりますが、中盤以降 ペリクのスパイシーな刺激が強く出てきて それまでのさっぱりとした甘さの素晴らしい喫い味を邪魔します。

2 に関しても ドライな軽い甘さと ヘイの熟成感があり いい喫い味が続くのですが
やはりこちらも中盤以降に ケニヤ産ケンタッキーが幾分強まり こちらはそのケンタッキーの やや強めのストロングなタバコ感が前面に出てくるので そこが残念な所です。

どちらも 中盤までは少しタイプは違えども素晴らしい喫い味なのですが 中盤以降に
少々難がある というところです よく言えば 複雑さがある ということになりますが
どうしても満足のゆく喫煙には少し足りないのかな・・・という感想


3 に関しては 1,2 以上に熟成したブライトバージニアの本来の甘さと 素晴らしいヘイの香りを愉しめます 
それとともに合わさる ペリクも素晴らしく 刺のある所のない
素晴らしい酸味を持ったペリクとバージニアのコラボを最後まで楽しめるのですが
悪く言うならば 味が単調で もう一つ味の複雑さが欲しい所になります
少し甘さが強すぎる傾向にあり グラスの風味が強いのがその原因かと思います
これに旨みという点でのもうひと味が加われば いいブレンドになると思うところです。


いずれ劣らぬ 素晴らしいブレンド達なのですが
これに
 Escudo Navy De Luxe
 Three Nuns
 Flake Medallions

を加えた場合 
どうしても 飽きのこないという点と 味が深いという点で見劣りがするのかな・・・
という感想を持ちました。
3 に関してはしっかり熟成をかければ 相当美味くなると思うのですが・・・。


今まで喫って来たこのコインカットシリーズは 
この他に バルクの 3ブレンドが加わるのですが
バルクとしては それぞれ味の違う美味いブレンドかと思いますが
やはり 缶入りに比べると どうしても 一つ一つの葉っぱのグレード とか
細かいつくりに見劣りがします。
それはそれで 値段も安いので 心置きなく喫えるのですが
やはり今一つ 満足感に欠けるのかな・・・ というところになります。


さていよいよ 次回は このシリーズの 大トリとして
去年再発売 されたばかりの
Peterson - De Luxe Navy Rolls の登場となります

それをもって このコインカットシリーズのまとめをやりたいと思います

それでは また
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