鳥とパイプと日本酒のおっさんメモ

おっさんの日々の散歩における鳥たちの写真と、好きなパイプタバコの感想
好きな日本酒の感想、等を、写真でメモ

Cornell & Diehl - Sun Bear (Small Batch)

2020年08月22日 | パイプタバコ
2020年 8月

今回は Cornell & Diehl - Sun Bear (Small Batch)

この Sun Bear 例のスモールバッチプロジェクトにより 去年初めて発売されました
去年は 限定4500缶ということでしたが 発売と同時にあっという間に売り切れてしまい
この私が気づいたときにはすでに売り切れていた経緯があります・・・。

今年は 8000缶ということで 去年より数を増やしての発売になりましたが
幸いなことにこの私も買うことが出来ました
でも翌日には品切れをしています

やっと1年越しに味わうことが出来たわけですが
何故にこれ程迄人気があるのか 分かる気がしましたね
それ程までに 他に比べようのない程の美味いブレンドでありました。


このブレンドの味の感想とともに少し気がついたことがありますので
その辺りを少し考えてみたいと思います


このブレンドの缶の記載には
 
シリアルナンバーが打たれており 1752/8000 となっています
今回3缶買ったのですが すべて1750番台となっています しかるに翌日にはsold out
になっていますから 如何に買いずらいかということが分かります
いまだに売っている Sansepolcro と比較するとこのブレンドの人気の高さがうかがい知れますが 買う方にとっては困りものですね・・・

さらに このブレンドには
カナダのブライトバージニア
2014年産の Basma のオリエント
2013年産の Izmir のターキッシュ が使われていることを
明記していますね。


その他にも

このような記載があり
ジェレミーさん自家製の ハチミツと シルバーテキーラ エルダーフラワーのフローラルエッセンスが使われているようです。


TRDCの説明にも
A blend of the finest red and bright Virginias balanced by Basma leaf from 2014 and Izmir Orientals from 2013, Sun Bear showcases select varietals by highlighting their inherent characters with a range of unique and nuanced casings. South Carolina garden-grown honeyharvested from the personal beehives of C&D's head blender, Jeremy Reeves — combines with a whisper of silver tequila and elderflower to augment the fruity and floral notes of the choice Orientals and Virginias.


同じ事が書かれていて
このブレンドのキーワードとしては
カナダのブライトバージニア
2014年のBasmaのオリエント
2013年のIzmirのターキッシュ
South Carolina garden-grown honey
silver tequila
elderflower

が頭をよぎります

これらがハチミツと エルダーフラワーエキスと テキーラでもってケーシングしているのだと
思われます
バージニアにおいてはカナダのブライトの他にも いつものレッドバージニアが使われているようです


そう言った要素が上手くまとめ上げられて 独得の他に類のない味わいとなっているのが
この Sun Bear というブレンドになるのですが
この私 このブレンドを喫って 似た味わいを感じたブレンドを思い出したのですが
それは後ほど・・・。


その前に この中の エルダーフラワー というものですが
Elder Flower

見たことがあるような花ですが 西洋ニワトコとも呼ばれ
甘いマスカットの様な香りがするそうです

これとテキーラを合わせるのですが
テキーラ

メキシコでとれる 竜舌蘭(Agave, アガベ/アガヴェ)という大きな観葉植物のアロエのような葉っぱの部分を切り落とした パイナップルのような茎の部分からとれる液体を
蒸留させて出来るのが このテキーラという酒になります
シルバーテキーラとは 蒸留したての 樽で熟成をかけないもののようです
日本で言うところの 焼酎のような物になりますが 草のような独特の甘味と香りが
あるそうです。
アルコール度数は高く 40%位あるそうですから ウォッカやジンなどを思い浮かべますが
どうも薩摩白波などの焼酎乙類のようなもののようです


しかし 私なんぞがすぐ思い浮かべるのは

こちらのカクテルの マルガリータ になります
このシルバーテキーラに ライムの香りと 甘味をつけたカクテルですが
グラスの周りに塩をつけて 少しずつ回しながら飲むこのマルガリータ
とっても爽やかで 素晴らしく美味いカクテルだという思い出がありますね

体の中がカッと暑くなりますが爽やかでじつにすっきりとしたあじわいでしょうか
夏には合いそうな気がします。




さて 缶を開けると

この様なフレイクが出て来ますが そのまま軽くほぐしてパイプに詰めて OK
実に素晴らしい喫煙が楽しめます



ようやく 感想   となります

このブレンド 綺麗に燃えてくれるのですが あまりパフらないでゆっくり静かに喫ってやるほうが本来の甘みと旨みが引き立つように思います
味も香りも充分濃いですから どちらかと言えばそういった吸い方がベターになります

点火と同時にまずやって来るのは テキーラの香りになります
まるで 呑み助(酔っ払い)が発する酒臭さのような匂いを感じるのですが
それは最初の一瞬   
すぐに少し発砲感を感じるような ドライな爽快感を感じるのですが 
自家製の蜂蜜の実にまろやかでさわやかな甘さに包まれます
それの後を押すように カナダのブライトバージニアの シトラスとコクのある甘さが
強く感じられます。

レッドバージニアの少し酸味を含んだ甘さも感じられますが
そう言った甘さよりも なんとも軽やかでまろみのある甘さが全体を包み込みます
これがこのブレンドの大きな特徴になりこのブレンドの個性になります


ここでエルダーフラワーのフローラルな甘さと香りがやって来ますが
これが実に シルバーテキーラに合います
マスカットやライムを連想させるような
少し緑色のイメージのフルーティな香りと甘さが このブレンドを包み込みます
実に爽やかですね 
イメージとしては やはりカクテルの マルガリータを思い起こします


しかしそれはこのブレンドの香りと甘さの質というか
イメージ的なこのブレンドの構造的ベースになるようです
でも次第にこのブレンドの旨みの部分を構成する要素が顔を出します

その事は
次第にこのブレンドの肝である オリエントがこのブレンドを引っ張ってゆき
これがまた素晴らしい味わいを作ることになるからです


このブレンドに使用されている 2014年のBasma 2013年のIzmir が問題となります
それがまた素晴らしい味わいを醸します

オリエンタルというと マクレのグランドオリエンタルを直に思い出しますが
そのどれとも違う味わいで ブレンド的には味も濃く アーシーなタバコ感も満載であり
実に分かりやすい程に美味さを感じるブレンドとなっているようです

その原因の一つとして 
フローラルでドライ感のあるシルバーテキーラに 自家製蜂蜜の後口の良い甘さ
カナダのブライトバージニアと レッドの甘さによる コクのある甘さの部分もさることながら
このオリエンたるの醸す味わいが決め手になり 実に良い味わいを出しているという事

2013年のIzmirですが 今までイメージしていたイズミルのターキッシュとはかなりイメージが
異なるようです もっとスパイシーで もっと泥臭さがあるという認識でしたが
この2013年の物は そういったところが感じられませんね・・・
微かに感じるのは このイズミルのソアな酸味の部分でしょうか・・・
この部分の味わいが このブレンドの酸味と塩味のような後を引くよだれが落ちてくるような
旨み部分を後押しするのかと思います

そして 2014年のBasma に関しても秀逸で
おそらく このブレンドにおける実に香ばしいカシューナッツのような
ナッティな味わいと旨みを運んでくるのだと思われるのですが

このブレンドの肝ともいえる全編を通して流れる素晴らしく美味いナッティな味わいが
いったいどちらのオリエントから来ているものかは はっきりとは確認できません・・・
しかし結果として実にうまみのある後味を引くようなブレンドになっているようです

オリエントというと香り豊かでスパイシー というのがイメージですが
このブレンドに使用されているものはじつにまろやかです
しかし 味の部分というかコクの部分においてはしっかりとしたものを感じ
それがバージニアと合わさって満足感のある美味さを含んだタバコ感を強調し

フローラルなエルダーフラワーのフルーティさと シルバーテキーラのドライ感を含む
自家製蜂蜜の口触りの良いまろやかな甘みがそれを後押しする様です

実に美味いオリエンタルブレンドになります
こういった テキーラ風味の 少し甘いブレンドは余り類がないのですが
全てナチュラルであり 着香系とは全く違います
その点では唯一無二のブレンドになると思うのですが

この私 この味わいごく最近も喫ったような記憶があります・・・

そこで思い当ったのが 
Savinelli の Janus  となります
参考 Savinelli - Janus
   Savinelli - Janus 続編


上記のブレンドも思い返すと 2014年産のBasmaが使われていて 熟成されたターキッシュが
入っていると書かれています

実はこのブレンドの感想で このブレンドにはターキッシュの Samsunがつかわれているのではないかとこの私考えたものですが おそらくそれは間違いであり
そうではなく このブレンドにも同じ 2013年のIzmir が使われているのだと思われます


そう思って差しさわりない程の 味の同一性を感じることになります
なんちゅうか カシューナッツのような旨みをたっぷり含んだナッティな味わい
塩味のような 少しひんやりとしたソアな 旨みをそそる部分の味わい
熟成されたオリエンタルのスパイシーさによるのかな・・・と思うのですね

熟成されたBasmaとIzmir の違いははっきりしませんが
両者により醸されるたぐいまれな旨みは同一かと思われます


サビネリの Janusも実に美味いブレンドで この私大いに感心したのですが
あちらにはペリクが入っていますし イズミルとは明記されてはいません
しかし カナダのブライトバージニアも同じですから 似た味わいになりますし
どちらも同じオリエントが使われていそうです

ジェレミーさんやサビネリがその事を微妙に記載を変えて説明しているのですが
それもまた一つのやり方かと思われます
事実どちらもすこぶる美味いのですから 問題はありません

ただ それ以外のコンポーネントや ケーシングに違いはある訳で
違うブレンドの味わいになりますが 大元は同じになるのかな・・・と思います

そう言えば Warped の Red Hunt にも同じようなものが入っていますね
でもあちらの方は もっと強烈な香りと酸っぱを含んだ甘みがありますから
まるで同じものとは思えませんね


まんまとこの私もみなさんも 目先を少し変えた商法で楽しませてもらっていますが
いずれもとても美味いので よいのではないかと思いますね
そう言った見立てになります

しかしながら 当ブレンドと Janus は似た部分もありますが 細かいところは別物で
どちらも全く違うものとして楽しめます
確かにこのテキーラを使ったこのブレンドのような味わいは 他では味わえません
夏にはすこぶる美味いブレンドだと思います
お勧めしますが もう来年まで買うことは出来ません・・・
しかし いつでも買える サビネリの Janusは手に入ります
このブレンドはお勧めですが 結果的にはそちらをお勧めすることになります
そう言っても構わないほどよく似た味わいの旨いブレンドだと思います


そう言った感想になります
それでは また
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