山奥の鍛治工房

趣味でやっている鍛冶作業の記録

現実の鍛冶屋に20の質問の回答

2007-11-10 12:11:27 | Weblog
大和守さんのホームページに掲載されているものから。

回答(平成19年11月10日)
1. まず、お名前と所在地(都道府県)からお尋ねします。
 M・松永と申します。広島県在住(工房は島根県の山中)

2. 屋号(作者銘等)はございますか。
 ありません。作者銘を刻むもヘタレ故にしておりません。

3. 専業(プロ)の鍛冶屋さんですか、兼業ですか。それとも、趣味の鍛冶作業でしょうか。
 趣味鍛冶です。

4. 失礼ながら、鍛冶歴は何年程でしょうか。
  20年ばかりになるでしょうか。しかしながら、技術的には5~6年程度なのです。

5. 鍛冶作業を始めたきっかけをお教えください。
  親類に鍛冶屋(専業)があったこと。しょっちゅう出入りして、くず鉄叩いて遊んでいた。

6. 親方・師匠はどなたでしょうか。
  親類の鍛冶屋のおじいさん。既に故人となられました。

7. 火床は炭用ですか、それともコークス用ですか。(業務用だと重油もありますね。)
 兼用です。主にコークスを使用しますが、木炭のみでも使えます。

8. 自慢の道具・工具を教えてください。
 自作鍛冶炉。ハシ、形見の鍛冶屋槌 

9. 鍛冶作業をするときの格好・スタイルを教えてください。
  ラフそのもの。作業服着て、安全靴あるいは運動靴、または長靴。夏場は上半身ランニングシャツ。

10. 主に作っているものは何でしょうか。
  積層材。鍛接ダマスカス。そして息の切れる物の切れぬナイフ等。

11. 材料は、どんなものを使っていますか。
  そんじょそこらに転がっておる鉄筋の切れ端、古い農具の残骸など。手に入れば古鉄が欲しい。
 FKU材、黄紙3号、時に青紙2号、SK93A SKS3.アッサブ2号 ボーラーK990 S45C、S50C等

12. 材料・燃料の仕入れはどのようにされていますか。差し支えない範囲でお答えください。
   通販。高くなりましたのう。(泣) 鉄筋など古鉄は工事現場その他打ち捨てられていると拾っていたりする。

13. 鍛冶作業で、楽しいこと・嬉しいことは何でしょうか。
  思うがままに造形できること。積層材作って、模様が莫大きれいに浮かんだ時。

14. 逆に、鍛冶作業で辛いこと・悲しいことは何でしょうか。
  鍛接しくじった時。焼き入れミスってお釈迦にしてしもうた時。
  夏場はおえんど。
  
15. 鍛冶作業で、ここが難しいな、というものは何でしょうか。
  鍛接作業そのもの。

16. これだけは気をつけている、というものは何でしょうか。
  火事を起こさんこと(鍛冶屋が火事起こしたで、はひじょーに詮無い)怪我をせんこと.無理をしないこと。

17. 「鞴(ふいご)祭り」は今もやっていらっしゃいますか。また、その日はいつですか。どんなことをしますか。
   やっておりません。ただ、掃除して感謝してることぐらいでしょうか。

18. 鞴祭り以外の、鍛冶に関連する年中行事(仕事始め等)を教えてください。
   1月 打ち初め(3種はつくらないけども)
   6月 金敷大磨き
  12月 金敷大磨きと工房のすす払い。

19. 「秘伝」はありますか。(有・無だけで結構です。)
   秘伝なる物はないが、秘技もどきはあります。
   秘技→板に延べた素材の5枚重ね同時鍛接。

20. 最後の質問です。鍛冶という仕事は、これから先、残っていくでしょうか。
  人類最古の工業。基本であります。鋳造と並んで古い技術でありますが、残るでしょう。
  ほんまの職人さんがおらんなっても、妙技、神業と言われた技術が消えても、形を変えて
  残ると思います。

最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
パチスロ行くのはもう辞めた! (宮田)
2007-11-11 18:31:41
マンマン拝んでちょちょっていぢったらお汁と一緒に金もでた!!http://life-work.net/yourbest/496
返信する

コメントを投稿