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Life in San Francisco

Welcome!
サンフランシスコ在住のフローラルデザイナーです。
www.pbase.com/gatolisto

想い出のブーケ。

2005-01-15 15:43:23 | フローラルデザイン
ここで紹介するブーケは僕にとって想い出深いもののひとつです。これはHP(ヒューレット・パッカード)の広告用に作成しました。昨年の夏、HPがアメリカ国内で大規模な自社広告を展開したのですが、そのときのHPが前面に押し出したのが「カラー」。いろんな色のパターンが用意されていて、例えばそれは、黄色いアンティークカーがモチーフになっていたり、真っ赤なりんごだったり、ってな具合です。サンフランシスコ市内でも地下鉄の駅を一駅まるまる借り切って展開する程の力の入れようで、なかなかインパクトのある広告戦略でした。

そんな中、僕が依頼を受けて作ったこのブーケは、「白」のパターン用。白いドレスを着た5歳くらいの女の子がブーケも持って佇んでいるポスターの中で使われました。

HP側からは、「カジュアルだけど、少しユニークなブーケ、色は白が中心、アクセントにピンクを入れたものを作って欲しい」という要望だったので、いろいろ考えた挙句、2パターン用意したのですが、結局この画像のものが採用ることに。

使っている花材は、スプレーローズ、ガーベラ、そしてカーネーション。カーネーションは、僕がブーケを作る場合にはまず使うことの無い花材なので、そういった意味でもこのブーケは少し「スペシャル」ですね。ほら、カーネーションってチープなイメージがあるじゃないですか・・・。なので、ウェディングでは絶対に使わない花なんですよね。 ただ今回の場合はウェディングではないし、打ち合わせの際に見た女の子のドレスがふわふわした感じのものだったので、カーネーションをパヴェ状に配置してドレスとマッチするようにしてみたのです。

それから、もう少しディテールに触れますと、このブーケではオアシスのブーケホルダーを使用しています。まず最初に型紙をふたまわりくらい大きなCDディスク状に切り抜いて、それにリボンを巻きつけます。そして、その中心の穴にブーケホルダーをグルーで固定します。その後、花をビデマイヤー風に挿していき、ホルダーのハンドルの部分をリボンで巻きつけます。最後にハンドルの先端からリボンを垂らして完成。


このブーケが使われたポスターは、地下鉄の駅以外でも、バスの壁面広告やバスストップ、雑誌などでも使われました。自分の作ったものをこういったシチュエーションで目にするのは、なかなかエキサイティングな経験でしたね。




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ウェディングケーキのデコレーション

2005-01-08 15:20:33 | フローラルデザイン
アメリカのウェディングでは、ケーキを花で飾ることが多いのですが、リセプション会場(披露宴)にベーカリーがケーキを納品した後に、花屋がその場で持参した花を使って飾り付けるのが恒例です。大抵はセレモニー(教会など)での装花を終えた後、その足でリセプション会場に入り、センターピース(テーブルアレンジメント)などをインストールしながらの同時作業になるため、限られた時間内にケーキのデコレーションを終えなければなりません。もちろん、事前の打ち合わせでベーカーサイドから、ケーキの形やサイズなどの情報は得ているし、ブライドからの要望も聞いているわけですが、当日その場ではゆっくり考えている余裕なんてまず無いですし、増してや失敗なんて許されないですからね、まさしく真剣勝負そのものです。

画像のものは僕がしたウェディングのものの一つですが、このウェディングの全体のコンセプトは「サンセット」でした。リセプションは、サンフランシスコ湾が一望できる丘の上にあるホテルで行われたのですが、ここからの夕日の眺めは最高に綺麗なのです。リセプションは当然その時刻に合わせて行われました。 コンセプトが「サンセット」なので、アレンジメントに使った花のカラースキームもオレンジ、コーラル、アイボリーなど、夕陽をイメージする色でまとめました。ちなみにケーキ・デコレーションに使った花ですが、オーキッド3種(シンビジウム、ヴァンダ、デンファレ)、バラ(メルバ、スプレー)です。


ところで、近況ですが、来週はユダヤ系のウェディングの仕事が入っています。今年はすでに元旦にウェディングをし終えているので、これが今年に入っての第2号ですね。尚、このウェディングはパープルがメインカラーです。こちらも写真を撮ってここにアップしますので、お楽しみに!




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テーブルのフラワーアレンジメント@パーティ。

2005-01-05 16:07:25 | フローラルデザイン
アメリカではウェディングはもちろん、ちょっとしたパーティなどでもテーブルに花を飾るのが習慣です。そして、余程大きなデザインのものや花器がレンタルの場合を除けば、大抵の場合、パーティが終わった段階でこれらのアレンジメントはゲストにお土産として振舞われることが多いのです。

この手のパーティでは、やはり生花を使ったアレンジメントが主流ですが、今回ここで紹介するのはプラントと切り花を組み合わせたものです。これはウェディング用に作ったものなのですが、打ち合わせの際にブライドから「パーティが終わったあとも長く楽しめるもの」というリクエストがあったので、このプラントと生花を組み合わせたものを提案しました。ここで使われているプラントはエンジェル・ヘアー。それを円錐形のトピアリーに編んだものです。この円錐は太いワイヤで組まれていて中は空洞になっているので、そこに目をつけました。切花をウォーターチューブに挿して、プラントの中に差し込むことに。そして最後にオーガンジーのリボンをデコレーションして完成です。ちなみにここで使った花材は、スイートピー、バラ(2色)です。

ウェディング用に作ったものは、後々コンサルテーションの時にクライアントにアイデアのサンプルとして見せられるように、必ず写真に残してあるのですが、このプラントと切り花の組み合わせ、なかなか評判がいいですね。作る側としても、通常のアレンジメントよりも短時間で作れるのがグッド! トピアリーの種類も円錐形のほかに、球状、ハート型など、形も大きさも豊富なので、いろいろと応用が効きます。 

簡単に作れますので、皆さんもチャレンジしてみてはいかがでしょう?





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Happy '05 from San Francisco!

2005-01-02 06:09:05 | フローラルデザイン
ただ今、ここサンフランシスコの時刻は2005年1月1日、午後12時53分です。日本から友人が遊びに来ているので、毎年恒例のニューイヤーのカウントダウンに連れて行ってあげようと思ったのですが、あいにくここ何日かのサンフランシスコは雨続き・・・。残念。というわけで、年越しそばを食べながら日本語放送で紅白を見て2004年は終わりました。今朝は遅めに起きて、先ほどお雑煮を作って食べたところです。でも、これじゃ、なんら日本で過ごす正月と変わりがないですねぇ。

今日、元旦の天気は晴れのち曇り、時々雨、という予報なので、このあとブラピ号でドライブに行く予定です。


ところで、前回に続き、画像はアメリカの正月向けのデザインです。色の組み合わせは前回も書いたようにお約束の白とシルバー。アメリカではカウントダウンの時に、新年を迎えたと同時に派手に花火が上がるので、その花火をイメージしてデザインしてみました。

花器はイタリアのテラコッタ。白とシルバーでペイントしました。花火の部分は、まずサハラ(ドライの花材用のフォーム)を球状に削り、その上をスパニッシュモスでカバー。そのあと同じ長さに切ったパンリードを360度に挿しています。これを大中小3種類つくり、やはりシルバーのカラースプレーでペイントしました。これらをリバーケーンに取り付けて、白いアンスリウムとデンファレでデコレーションしてあります。そして最後にテラコッタに白いアジサイをセットして完成。 一見シンプルなデザインですが、実は結構手が込んでいるんですよー。 


というわけで、ぐずついた天気で迎えた新年ですが、今年も健康でハッピーな年になればいいなぁ、と思っています。皆さんにとっても2005年が素敵な一年になりますように!





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アメリカ版 正月のデザイン。

2004-12-29 02:12:56 | フローラルデザイン
アメリカにおいて、new yearの典型的な色の組み合わせといえば、白Xシルバーです。というわけで、昨日活けこんだもののほとんどはこの色の組み合わせでつくりました。

画像のものは、僕の生けこみ先でも個人的に一番ちからを入れているところにつくったものなのですが、クリスマスはディテールに凝ったもの(こんなものこんなもの)が続いたので、今回はいけばな的な「直球」タイプのものを用意しようと決めていました。で、出来上がったのが上の画像のもの。頭の中でデザインは決めておいたので、制作に取り掛かってからは早かったですね。制作時間5分。ははは。

このデザインの解説ですが、

花器はクローム色の金属性のものを使っています。

そこにミツマタをゆるい斜めの線を描くように何本か配置します。そのあと、このミツマタのラインと交差するように、ドライのファンパームをシルバーにペイントしたものを配置。そして、アラビカ、アマリリス、アンセリウムを活けておしまい。ね、どうです?簡単でしょう?


ところで、ここの活けこみは、先方から「ユニークでクリエイティブなもの」という要望だけで、僕の好き放題やらせてもらっています。なので、個人的にも気に入ったデザインが多いんですよ。折角なので、ここで、いくつか紹介させてください。

トロピカルアンスリアムの逆さ吊り!影を意識したもの水の流れをイメージしたものしだれ柳をフィーチャーしたもの、などなど、この辺は結構気にっている作品です。もし興味のある方は、こちらのサイトをご覧ください。





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クリスマス・デザイン matthew style

2004-12-19 00:47:16 | フローラルデザイン
早いもので、12月も残すところ2週間。クリスマスもすぐそこです。

仕事の方もクリスマスに向けてかなり忙しくなってきました。アメリカではこの時期、まさしくパーティのシーズンで、パーティに花は欠かせない存在。テーブルアレンジメントはもちろんのこと、エントランスやリビングルーム、あるいはオフィスに飾る大きなアレンジメントのオーダーも続々入ってきています。

ところで、昨日作ったデザインの一つを紹介したいと思います。

この作品を作るに当たって、「ヨーロッパのテイスト」「フェスティブなイメージ」「ディテールに凝ったもの」という3つのコンセプトを持って望んだのですが、そのコンセプトにわりかし忠実に出来上がったと思います。

前にここでも紹介した「秋のデザイン」でも取り入れましたが、ヨーロッパのデザイナーが好んで使う三日月のフォームを中心に、左右対称に構成しました。左右対称というのは、多くの建築物を見ても分かるとおり、ある意味でヨーロッパの伝統ですね。

この「三日月」は白樺で造形し、そのあとクリスマスのオーナメント、シナモン、モス、ナッツ類、デコラティブなワイヤなどでデコレーションしてあります。

この「三日月」を支える中心のポールは黒竹を使用していますが、クリスマスということでゴールドにペイントしてあります。そして、その先端にも、手作りのオーナメントを飾っています。

さらに、「三日月」の左右に、星と円錐形のオーナメントをワイヤで固定しています。

ここまでは全て僕の好きなドライのマテリアルで構成されていますが、最後にクリスマスレッドのアマリリスを添えて出来上がりです。


と、こんな感じで出来上がった今回のデザイン、結構華やかなホリデー・ムードに仕上がったんじゃないでしょうか?




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手作りクリスマス・ツリー matthew style

2004-12-11 16:40:38 | フローラルデザイン
クリスマスまであと2週間。日増しに忙しくなってきました。特に今年は大きなパーティのオーダーがほぼ毎日のように入っているので、大忙しです。


ところで、本日生けこみをした作品のひとつを紹介します。題して「手作りクリスマス・ツリーmatthew style」。


このデザインの解説を少し・・・。


まず、白樺の枝をツリー型に組み立てます。ちなみにこのツリーですが、高さは約140cmくらいです。

そのあと、後ほど花をアレンジする部分に小さな花瓶を数箇所、ワイヤで固定します。

予めこのツリー用に作っておいたオーナメントをツリーにセットします。このオーナメントですが、今回用意したのは4種類。まずはツリーの頭にあるスター(星型に切り縫いいた厚紙にレインディアモスを貼り、小さなパインコーンとペッパーベリーでデコレーションしてあります)、直径7㎝くらいの小さなリース、そして、アーモンドとどんぐりで作ったリースです。(オーナメントのアップ画像はこちら

次に、ツリーのところどころに、モス、タロベリーの実、パインコーンなどをグルーでデコレーションします。

最後に、先ほどセットしておいた小さな花瓶にクリーム色のポインセチアをアレンジして出来上がり。


このツリーは今朝生けこみしたのですが、生けこみをしている最中に、その場にいたホテルのゲストから買いたいというオファーがありました。商談はその場で成立。この作品は来週の金曜日の朝までそこにディスプレイされているので、来週次のデザインを生けこみした段階で、このツリーは彼女の家へアダプトされることになりました。


来週もクリスマスのデザインを紹介します。来週のデザインですが、ドイツ風のフェスティブなものにある予定です。すでに制作に取り掛かっているのですが、かなりディテールに凝ったものに仕上がると思いますので、お楽しみに!!




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ポインセチア ノ キセツ。

2004-12-08 04:52:35 | フローラルデザイン
この時期、花屋だけでなくスーパーや街角のグロッサリー・ショップでもポインセチアを目にします。今ではすっかりクリスマスの定番になったポインセチア。スーパーなどでは赤いものが中心ですが、うちのショップではそういった量販店の価格には勝てないため、鮮度と変わった品種のもので対抗しています。最近では白やピンク、縞模様といったいろいろな色やタイプのものが出てきていますね。画像のものは、「ウィンター・ローズ」などとも呼ばれているもので、ドーナツのような形をしています。色もこの白以外に赤いものもあります。

ところで、ポインセチアって原産がどこだかみなさんご存知ですか? 意外にもメキシコなんですよ。当時のメキシコに赴任していたアメリカのポインセッタ大使がアメリカに持ち帰ったところから、ポインセチアという名前がついたそうです。

このポインセチア、つい最近まで有毒で、特に猫を飼っている家庭では、猫が食べるかもしれないので要注意と言われていました。しかし最近の研究でその危険はまず無いと発表されました。これでうちでもポインセチアを飾れます!

それから、ポインセチアですが、室内で楽しむ場合、嬉しい効用があるんですよ!! この植物、室内の空気を清浄してくれるのです。影でしっかり働いてくれているんですね。エライっ!


ところで、ポインセチアには個人的な思い出があります。以前アフリカ旅行をした際に、レユニオン島というインド洋に浮かぶ小さな火山島に旅行に行ったのですが、この島、小さいにも関わらず地形がバラエティーに富んでいるのです。海岸線では年中泳げるくらい暖かく、道路わきにはハイビスカスなども咲き乱れているのですが、少し標高の高いところに行くとまるで別世界なのです。そこで僕が目にしたのが、原生のポインセチアの大木。まあ、大木といっても2メートルくらいですが。その時の感動は今でもはっきり覚えています。きれいだったなぁ。


最後に、ポインセチアの枝って結構弱く何かの拍子にカンタンに折れてしまいます。そんな時には、あきらめて捨てないでください!! 折れたものは枝を水切りして、そのあと枝の先端をライターで墨がつくまで焼きます。こうすることで水揚げがよくなり、花瓶のなかでも十分楽しめます。お試しください!



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クリスマス・デザイン。

2004-12-04 16:03:41 | フローラルデザイン
今日は金曜日。そして金曜日と言えば生けこみの日。今日も生けこみで忙しかったのですが、その中のひとつを紹介します。

写真からだと分かりづらいかもしれませんので、少々解説を・・・。

僕の中では、このデザインは以前ここでも紹介した「タペストリー」の第二弾という位置づけなのですが、季節が季節なので、クリスマスをイメージするものに仕上げました。白樺の枝とアスパラガスでまずはネット状のものを編み上げます。これだけでも冬っぽいイメージですね。ちなみにアスパラガスは葉を全部取り除いてあります。そしてその後にドライのマテリアルをリース状にネットの上にグルーガンを使って付けていけば出来上がり(簡単でしょ?)。  リース部分の大きさですが直径1メートル強です。ちなみに、ここで使われているドライ物は、アジサイ、モス(3種)、コットン、ペッパーベリー、タロの実、マネートゥリー、ナッツ(アーモンド、ヘイゼルナッツ)、そして、仕上げにエンジェルヘアー(細い金、銀のグラスファイバー)をアクセントに使っています。

このデザインのクローズアップ画像はこちら



ところで、この「タペストリー・シリーズ」はおかげさまで好評で今までにいくつ作ったか忘れるくらい作りました。僕としては、そろそろいい加減作るのに飽きてきたのですが、ひとつ終わるとタイミング良く(悪く?)また新たにオーダーが入ってくるんですよね。今月もこちらのタイプのタペストリーが3枚(そのうちのひとつは幅3メートル、高さ1.5メートルの巨大バージョン・・・、嗚呼・・・)、オーダーが入っています。


先日クライアントの家に納品したカスタムメイドのタペストリーはこちらです。これも今回紹介したリースと同じ、白樺の枝でネットを編んでその上にドライのものを貼っています。こちらも好評で、今月だけでも2つオーダーが入っていますね。ただでさえクリスマスで忙しいと言うのに、どうしましょう・・・。




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近況報告。

2004-12-03 17:05:48 | フローラルデザイン
毎年感謝祭の後の一週間は比較的静かで、その後クリスマスに向けてだんだん忙しくなって来るのが通常なのですが、今年はすでに毎日のようにパーティの仕事が入っていてかなり忙しいです。パーティと一言で言ってもその種類はいろいろで、個人宅で開かれるパーティから企業が開く大きなものまでまちまちです。ちなみに今週は、金曜日の生けこみ、土曜日にバーミツヴァ(ユダヤ系の成人式のパーティ)、土曜日はウェディング、日曜日に地元の企業開催のパーティ・・・。嗚呼、考えただけでも気が遠くなりそうです・・・。


ところで来年の話になりますが、3月にデモンストレーションとワークショップの仕事が決まりました。デモンストレーションの方は僕の作品を実演を交えながら紹介するショー形式、一方ワークショップは実際に参加者に手ほどきをしながらの勉強会みたいなものです。前者の方は多分フォーマルなものにる予定なので、どんな内容にしようかいろいろと考案中です。


そして4月に発売の雑誌にベイエリアの新鋭フローリスト5人のひとりとして僕の作品が掲載されます。実はすでに撮影の方はオークランドのスタジオで撮り終えてあるので、後はひたすら発売を待つのみなのですが。 どんなふうに紙面で紹介されるのか楽しみです。


それから先日地元の高級ホテルのパンフレット用の写真に使われる花のプロデュースをしました。こちらも撮影はすでに終えているので、後はグラフィックデザイナーが実際のパンフレットを作成し、そのサンプルがあがってくるのを楽しみに待っている状態です。


そして、これはまだ100%決定したわけではないのですが、来年春頃にいよいよ僕の作品集のプロジェクトが動き出すかもしれません。通常フローラルデザインの作品集の場合、フォトグラファーとのコラボレーションという形を取る事が多いのですが、先述の雑誌の撮影を通して知り合ったフォトグラファーから仕事の打診がありました。今の段階ではそれこそまだ話し合いが始まったばかりで色々とクリアしないといけない問題も山積みだし、実現するかどうかはなんとも言えませんが・・・。前向きに取り組んで行きたいと思っています。



最後に画像のものですが、クライアント宅でのクリスマスデコレーションのひとつです。暖炉の上に花で作ったギフトボックス型のアレンジメントを並べてあります。





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今年最後の「秋」のデザイン

2004-11-27 13:52:18 | フローラルデザイン
感謝祭も終わり、11月も残すところあと数日。クリスマスへ向けて街中がカウントダウンです。サンフランシスコのユニオンスクエアでも毎年恒例の巨大なツリーの点灯式が今夜行われました。

僕が手掛けているホテルやレストランなどの装花も来週からクリスマス用のデザインに衣替えします。というわけなので「秋」のデザインは今週が最後となります。画像のものは今週装花したものの中のひとつ。こういった色合いともこれでしばしのお別れですね。



画像のデザインはドイツをイメージして作りました。

上部に取り付けられた左右対称の三日月型のデザインはヨーロッパのデザイナー達が好んで使う形状です。この三日月の「中身」ですが、白樺の枝を弓状に束ね、その上をモス(スパニッシュとレインディアの2種)で覆い、さらにその上にいろいろな花材をグルーでつけてあります。ちなみにここで使われているものは、柿、ナッツ類、ほおづき、ペッパーベリー、エキノプスなど。この三日月をリバーケーンにワイヤーで留めたあと、オアシスの入った花器に挿して固定します。

その後、花器のデザインを作成。こちらは水があるので、フレッシュな花材を使用しています。
(使用した花材:ブルメリアド、ヒペリカム、アマランサス、アジアティック・リリー、ざくろ)

最後にアクセントとして、三日月からガーランドを垂らして完成。このガーランドは細いシルバーのデコラティブなワイヤを使い、フレキシ・グラス、アジサイ、ペッパーベリーで作成しました。



来週からは遊び心いっぱいのmatthew styleのクリスマス用デザインを紹介したいと思います!お楽しみに~!



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サンクスギヴィング(感謝祭)のアレンジメント (3)

2004-11-22 10:26:08 | フローラルデザイン
matthew style第3弾!

今回紹介するものはコンテンポラリーな住宅のダイニングルーム用です。僕のショップがあるオークランドの山寄りのエリアはベイエリアでも有数の高級住宅地です。ただ、十数年前の山家事で多くの家が焼失してしまいました。その後に建った家は、以前あったような伝統的な建造物だけでなくかなりモダンな住宅も多いのです。そんなわけで、こういったモダンな建築の住宅では、多くの花屋が提供するような(よく言えば)「伝統的」なアレンジメントはマッチしないんですよね。

というわけで、僕も伝統的なものだけではなくいろんなタイプのデザインのセンターピース(テーブルアレンジメント)を提案しているのですが、最近では「ちょっと変わったデザインならmatthewのところへ行けばある」という口コミでの評判もありがたいことに広まってきて、僕目当てでやってくるお客さんも増えてきました。うれしいですねぇ。

ところで、今回紹介したデザインですが「ひとつのアレンジメントにはひとつの花器」という概念を崩したくて作ってみました。小さなガラスの花瓶を三つ、僕の好きなリバーケーンでつなげて「ひとつ」のアレンジとして完成させました。使用している花材はスプレイバラ、ジニア、ヒペリカム、サフラワーなど。アレンジの中に「動き」を出すためにパンリード(細く長い枝もの)を弧を描くように数箇所、リバーケーンにワイヤーで結んで固定し、さらにパンリードのところどころにペッパーベリーの実を接着剤でつけました。

ちなみに長いバージョンは こちらです。


というわけで、感謝祭用のテーブルアレンジメントを数種類紹介してきましたが、明日からの4日間はとにかく忙しくなるので、ここも更新できるかなぁ・・・。(がんばりますが・・・)




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サンクスギヴィング(感謝祭)のアレンジメント (2)

2004-11-20 15:32:59 | フローラルデザイン
昨日に次いで、matthew style第2弾です。

今回は北欧で主流のデザインを意識して作成してみました。(ちなみに今朝作ったばかりのホヤホヤの最新作!)

日ごろ僕のデザインというと、花の本数を抑えて作品の中に線と空間を強調する無機的な感じのデザインが主流だと思っている方も多いかもしれませんが、こういったマッス状のものも結構得意なんですよー! なにしろ「引き出しの多さ」が僕のセールスポイントですから! 多分、他のデザイナーの方と比べてもデザインのバリエーションは多い方なんじゃないかなぁ、と自負しているのですが・・・。どうでしょう?



ところでこのデザインの解説を少々すると・・・、

まず白樺の小枝としだれ柳でボート型のアシメトリーなバスケットを編んで作りました。

バスケットのオフセンターにオアシスの入った花器をセット。ただ、出来上がった後には見えないので、プラスティックの安い花器を使っています。

使ってある花材は・・・

秋色あじさい、シンビジウム、ヒペリカム、フットボール・マム、フウセンカズラ、アマランサス、その他、オークなどの枝もの・グリーン数種、実物は枝付きのざくろと柿を使っています。

それから、このバスケットのデザインをディスプレイする際に少し高さを出したかったのでバスケットの下にサーモンピンクの石を置きました。また、テーブルの表面がガラスで少し冷たい印象なので、テーブルの上に樹の表皮のかけらを散らばして冷たい印象を和らげました。

クローズアップはこちら



ところで、このバスケットとお揃いの小さいバージョン(2種類)も作りました。こちらは他のスポットに飾ってあります。画像はこちらです。




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サンクスギヴィング(感謝祭)のアレンジメント (1)

2004-11-19 15:48:43 | フローラルデザイン
来週の木曜日にthanksgiving(感謝祭)を控え、これからの一週間はアメリカの花屋にとってはまさに「地獄の」一週間です・・・。感謝祭には家族が集まり七面鳥を食べるしきたりなのですが、その時に欠かせないのがテーブルの真ん中に飾るセンターピース(アレンジメント)です。そのオーダーがこの一週間(特に当日前の3日間)にまとまって来るわけですから、目も回る忙しさなのです。

通常の感謝祭のアレンジメントといえばこの手のタイプが主流です。ほとんどの花屋で売っているのも大体これに似たり寄ったりですね。もっとも僕が思うには、ほとんどの花屋はこのようなトラディショナルなタイプのデザインしか出来ないというのが現状です。本来、フローラルデザインというビジネスである以上、もっといろいろなデザインを勉強してお客様に提案するのがプロだと思いますが、アメリカの花屋は悲しいかな、こういったプロ意識に欠けるショップが多いいような気がします。

というわけで、感謝祭当日へ向けて僕の提案するデザインをいくつか紹介していきたいと思います。

で、今回のmatthew style 感謝祭用デザインパート1が画像のもの。

ナチュラルさを残しつつもコンテンポラリーなテイストなものを作ってみました。横に長いガラスのベースにリバーケーンで作ったフレームを取り付けてあります。そのフレームの上に小さなオーナメント用のカボチャを乗せてありますが、このカボチャは予め穴を開けてそこにキャンドルをセットしてあります。ただ、キャンドルをセットするだけでは味気ないので、当然ディテールに凝る僕としてはちゃんとキャンドルの足元の部分にドライの花材(どんぐり、ペッパーベリー、アマランサス、唐辛子など)でデコレーションてあります。ちなみにフレッシュの花材ですが、スプレイ・ローズ、ゴールデン・キャスケード、ヒペリカム、サファリ・サンセットなどを使用しています。

ところで、このアレンジメントに対応するキャンドルホルダーも作りました。こちら参照。このキャンドルホルダー(キャンドル付き)は値段も手ごろなので人気商品のひとつです。一人でまとめていくつか購入していくお客さんもいますね。



次回はちょっと北欧風の大きめのデザインを紹介しますのでお楽しみに!



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小さなアレンジメント

2004-11-16 14:11:32 | フローラルデザイン
最近うちの店でのヒットといえば、画像のような小さなアレンジメントです。本来アメリカは日本と比べて家だって広いし、大きなアレンジを頼まれることが多いのですが、この小さなアレンジが予想外のヒットになりました。友人の家にディナーに招かれたり、お見舞いに行くときなどになにかちょこっと持って行きたいな、というときのニーズにピッタリ合ったようです。

そもそも、このような小さなアレンジメントを作り始めたのには訳があります。なにかの拍子に短く折れてしまった花や、大きなデザインを作った際に出た端数の花の使い道はないかなぁ、と常々思っていたのです。茎が短かったりしたところで、新鮮なことには変わりないわけですから。それで、ある日、こういう「端数の花たち」を集めて作った小さなアレンジをショップにディスプレイしたところ、とても好評で、いまではこういう小さなアレンジを目当てで来るお客さんもいるくらいなんですよ。

画像のアレンジメントは、短く折れてしまったスプレイ・バラとスプレイ・ボタン・マム、枝から取れてしまったほおずきなどで作られています。 しか~し! 端数の花たちをただ花瓶に入れるだけなら誰でも出来るし、それではMATTHEW STYLEではないっ!ということで、いくら小さなアレンジだからとは言えデザインの方だって手は抜いてませんよぉ~!

で、ちょっぴり解説。

使ってある花瓶は、クリアーガラスのシリンダータイプのものです。これに小石を入れ、花瓶の側面には短く切った(これも端数・・・)リバーケーンをグルーガンで垂直に貼ってあります。(小石はデザインの要素以外に茎を固定する役目もあります)そして、花瓶の淵に沿うように短い花たちを生けてあります。この写真からだと分かりづらいですが、真上から見ると、真ん中にスペースがあって小さなリースのようです。ちなみに真ん中から覗く水面もデザインの一部として取り入れています。


そういえば、去年日本に帰ったときに、小さなプチ・ブーケが人気だと聞きました。日本ではアレンジではなくブーケを買うのが主流のようですが、こういった小さなアレンジだったら結構売れるんじゃないでしょうか? これを読んでくださったそこのフローリストのあなた!どうです?試してみませんか?



ところで、来週の木曜日は感謝祭です。こちらでは家族団らんで食事をするのがしきたりですが、テーブルの真ん中に花を飾るのが恒例なので、この時期、花屋はテーブルアレンジメントのオーダーでてんてこ舞い・・・。当然うちのショップでもボリュームのあるヨーロピアンタイプのアレンジメントも作りますが、ちょっと変わったデザインのものも多数提案しています。これらの写真もまた近いうちにUPしたいと思っています。



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