最近見た映画について、簡単にまとめてみる。
1、隠された記憶
【ストーリー】
テレビ局の人気キャスターであるジョルジュ(ダニエル・オートゥイユ)と美しい妻アン(ジュリエット・ビノシュ)は、息子ピエロと共に幸せな生活を送っていた。そんなある日、ジョルジュの元に送り主不明のビデオテープが不気味な絵と共に何度も届くようになる。ビデオテープに映し出されるのは、ジョルジュの家の風景と家族の日常。回を追うごとに単なる映像が徐々にプライベートな領域へとエスカレートしてゆく。正体不明の不安と恐怖に脅かされるジョルジュと家族。誰が、何の目的で・・・?
→ミヒャイルケネケめ、やってくれたな、って感じの映画。
「衝撃のラスト」とか言っておいて、あのラスト。さすが。
100人見たら、90人が首を傾げるラストだった。僕も映画館で見てたら確実にワケが分からず帰っていた。(DVD買って良かった・・・。)
まさにケネケワールド炸裂で、分かる人だけが分かってりゃいいんだ、と言わんばかりに独自の映像スタイルを貫いた!
罪悪感、差別、偏見、悪意・・・人間の深層心理にもぐりこむ、衝撃的で、意表をつく最高の映像パフォーマンス。
これこそが、真の傑作映画だ。
2、リリイ・シュシュのすべて
【ストーリー】
ある地方都市、中学2年生の雄一(市原隼人)は、かつての親友だった星野(忍成修吾)やその仲間たちからイジメを受けるようになる。そんな彼の唯一の救いはカリスマ的女性シンガー、リリイ・シュシュの歌だけであり、そのファンサイトを運営する彼は、いつしかネット上でひとりの人物と心を通わしていくが…。
→凄い映画を観てしまった、という感情に押しつぶされそうになった。
ここまで強く心を揺さぶられた映画は数少ない。
「リリイ・シュシュのすべて」に込められた痛みや切なさは、現代に生きる僕らに突きつけられた、確かな生きる理由だ。
巡り巡る生活の中の出来事によって変わっていく少年たち。誰かが誰かを傷つけ、誰かの人生が変わっていく。その重みを知らない少年たちの、ダークなリアルがここに。
岩井監督の映画センスが随所に散りばめられており、どこシーンも胸に突き刺さるものばかり。それに加えて小林武史が作り出す音楽が映画をより鮮明にする。
映画の世界を超えて訴えかけてくる監督のメッセージが届くはず。
3、殺し屋1
【ストーリー】
「週刊ヤングサンデー」で連載されたコミックを三池崇史が映画化。新宿歌舞伎町を舞台に、気弱な刺客・イチと、若手カリスマ俳優・浅野忠信演じるマゾのヤクザ・垣原との戦いを描くバイオレンスアクション。宿命の対決を描いたクライマックスが見所。
→ひと言で言うと最悪。(この映画に関しては褒め言葉)やりたい放題、モラルなしの映像をひたすら流して終わる。映画館では退出者が続出したらしいが、ここまで無茶苦茶だったら、逆に凄い。この映画の見所は、三池監督の狂人的センスと、浅野忠信のもうどうしようもなくうまい演技の二点。あとは、大森南朋とか、脇を固める役者陣も演技派で、おもしろい人ばっかだったけど、このストーリーじゃ、ねぇ・・・
4、タイヨウのうた
【ストーリー】
毎日、夜の駅前広場で歌い続ける少女・雨音薫。彼女は太陽の光にあたれないXP(色素性乾皮症)という病気を抱えていた。昼夜が逆転した孤独な日々を送る彼女の楽しみは、明け方からサーフィンに向かう孝治を窓から眺めることだった。そんな二人を運命が引き寄せるが…。シンガーソングライターのYUIが映画初主演で贈る、月の光の下で限られた時間を、歌と一緒に生きた少女の物語。
→病気と闘う少女の姿を切なくも温かい音楽で包む名作。
不安だったYUIの演技もなかなかのもので、塚本高史や岸谷五朗と並んでも見劣りしなかった。
なんといっても、ライブシーンはさすが本業ということで、そこらの役者には出せない雰囲気を出していた。
名作と呼ぶには全体的に素朴で地味な印象を受けたものの、新人監督&新人女優のタッグとは思えないほど、クオリティの高いものに仕上がっていた。
後は、個人個人がどこまでハードルを上げた上でこの映画を観るかによって、個人差が激しいと思われる。
5、小林賢太郎プロデュース公演 「LENS」
【ストーリー】
大正14年、ある図書館の蔵書が250冊も盗まれるという事件が発生。さらにその図書館では幽霊が出現したという騒ぎもあり、超常現象を専門とする警視庁捜査課第三種事件係警部が解明に乗り出す。そこに推理力に秀でた作家志望の青年が現れ、互いの協力のもと、謎解きが始まる。が、図書館司書、巡査、人力車夫も巻き込み、事態は脱線に継ぐ脱線が繰り広げられる。全編コメディタッチながらミステリーとしても完成度が高く、さらにエンディングではほろりとさせられる佳作。
→さすが小林賢太郎!やっぱり満足させてくれる。
個性派の俳優達が集結したということで完璧に近いものになっていた。
笑いはもちろんのこと、推理モノとして観てもおもしろい作品。
やはり小林賢太郎は天才であると確信した。
ラーメンズの公演では見られない時代設定も新鮮でよかった。
1、隠された記憶
【ストーリー】
テレビ局の人気キャスターであるジョルジュ(ダニエル・オートゥイユ)と美しい妻アン(ジュリエット・ビノシュ)は、息子ピエロと共に幸せな生活を送っていた。そんなある日、ジョルジュの元に送り主不明のビデオテープが不気味な絵と共に何度も届くようになる。ビデオテープに映し出されるのは、ジョルジュの家の風景と家族の日常。回を追うごとに単なる映像が徐々にプライベートな領域へとエスカレートしてゆく。正体不明の不安と恐怖に脅かされるジョルジュと家族。誰が、何の目的で・・・?
→ミヒャイルケネケめ、やってくれたな、って感じの映画。
「衝撃のラスト」とか言っておいて、あのラスト。さすが。
100人見たら、90人が首を傾げるラストだった。僕も映画館で見てたら確実にワケが分からず帰っていた。(DVD買って良かった・・・。)
まさにケネケワールド炸裂で、分かる人だけが分かってりゃいいんだ、と言わんばかりに独自の映像スタイルを貫いた!
罪悪感、差別、偏見、悪意・・・人間の深層心理にもぐりこむ、衝撃的で、意表をつく最高の映像パフォーマンス。
これこそが、真の傑作映画だ。
2、リリイ・シュシュのすべて
【ストーリー】
ある地方都市、中学2年生の雄一(市原隼人)は、かつての親友だった星野(忍成修吾)やその仲間たちからイジメを受けるようになる。そんな彼の唯一の救いはカリスマ的女性シンガー、リリイ・シュシュの歌だけであり、そのファンサイトを運営する彼は、いつしかネット上でひとりの人物と心を通わしていくが…。
→凄い映画を観てしまった、という感情に押しつぶされそうになった。
ここまで強く心を揺さぶられた映画は数少ない。
「リリイ・シュシュのすべて」に込められた痛みや切なさは、現代に生きる僕らに突きつけられた、確かな生きる理由だ。
巡り巡る生活の中の出来事によって変わっていく少年たち。誰かが誰かを傷つけ、誰かの人生が変わっていく。その重みを知らない少年たちの、ダークなリアルがここに。
岩井監督の映画センスが随所に散りばめられており、どこシーンも胸に突き刺さるものばかり。それに加えて小林武史が作り出す音楽が映画をより鮮明にする。
映画の世界を超えて訴えかけてくる監督のメッセージが届くはず。
3、殺し屋1
【ストーリー】
「週刊ヤングサンデー」で連載されたコミックを三池崇史が映画化。新宿歌舞伎町を舞台に、気弱な刺客・イチと、若手カリスマ俳優・浅野忠信演じるマゾのヤクザ・垣原との戦いを描くバイオレンスアクション。宿命の対決を描いたクライマックスが見所。
→ひと言で言うと最悪。(この映画に関しては褒め言葉)やりたい放題、モラルなしの映像をひたすら流して終わる。映画館では退出者が続出したらしいが、ここまで無茶苦茶だったら、逆に凄い。この映画の見所は、三池監督の狂人的センスと、浅野忠信のもうどうしようもなくうまい演技の二点。あとは、大森南朋とか、脇を固める役者陣も演技派で、おもしろい人ばっかだったけど、このストーリーじゃ、ねぇ・・・
4、タイヨウのうた
【ストーリー】
毎日、夜の駅前広場で歌い続ける少女・雨音薫。彼女は太陽の光にあたれないXP(色素性乾皮症)という病気を抱えていた。昼夜が逆転した孤独な日々を送る彼女の楽しみは、明け方からサーフィンに向かう孝治を窓から眺めることだった。そんな二人を運命が引き寄せるが…。シンガーソングライターのYUIが映画初主演で贈る、月の光の下で限られた時間を、歌と一緒に生きた少女の物語。
→病気と闘う少女の姿を切なくも温かい音楽で包む名作。
不安だったYUIの演技もなかなかのもので、塚本高史や岸谷五朗と並んでも見劣りしなかった。
なんといっても、ライブシーンはさすが本業ということで、そこらの役者には出せない雰囲気を出していた。
名作と呼ぶには全体的に素朴で地味な印象を受けたものの、新人監督&新人女優のタッグとは思えないほど、クオリティの高いものに仕上がっていた。
後は、個人個人がどこまでハードルを上げた上でこの映画を観るかによって、個人差が激しいと思われる。
5、小林賢太郎プロデュース公演 「LENS」
【ストーリー】
大正14年、ある図書館の蔵書が250冊も盗まれるという事件が発生。さらにその図書館では幽霊が出現したという騒ぎもあり、超常現象を専門とする警視庁捜査課第三種事件係警部が解明に乗り出す。そこに推理力に秀でた作家志望の青年が現れ、互いの協力のもと、謎解きが始まる。が、図書館司書、巡査、人力車夫も巻き込み、事態は脱線に継ぐ脱線が繰り広げられる。全編コメディタッチながらミステリーとしても完成度が高く、さらにエンディングではほろりとさせられる佳作。
→さすが小林賢太郎!やっぱり満足させてくれる。
個性派の俳優達が集結したということで完璧に近いものになっていた。
笑いはもちろんのこと、推理モノとして観てもおもしろい作品。
やはり小林賢太郎は天才であると確信した。
ラーメンズの公演では見られない時代設定も新鮮でよかった。