まさおレポート

バリの風景 ライステラスとスバック

追記2020年7月7日

2012年6月24日~7月06日 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「第36回 世界遺産委員会」でバリ島の水利組合システム スバック が世界文化遺産として登録された。

「バトゥカル山林保護区内ジャティルウィ地区 (タバナン県)」

「 タマ・ンアユン寺院 (バドゥン県)」

「 プクリサン川流域 (ギャニアール県)」

「ウルンダヌ・バトゥール寺院 (バンリ県)」など五つの棚田地域合計約19,500ヘクタール。

描かれたテラス

ウブドのライステラス 病院の中にあった絵画より

収穫を描いた絵画

バリの田を眺めていると収穫期がまちまちなのに気が付く。水利組合であるスパックはローテーションで個々の田に水を配分する。だから一斉に収穫とならない。隣は田植えで一方は収穫、他は生育中などとバラバラになる。もちろん労力の配分という意味もある。スパックの組合員は組合にモミを献納する。(寺院にも献納する)スパックはバリ特有の風景も作り出す重要な組織だ。

スバック(水利システム 世界遺産)

11世紀 バリ島の王朝は東ジャワのクディリ王国との繋がりを強めるようになる。スバック(水利システム 世界遺産)など21世紀初頭でも続いている伝統的な文化・慣習の起源は少なくともこの頃にまで遡ることができる。カヤンガン・ティガや家寺の建立は、ジャワから渡ったヒンドゥー僧クトゥランが広めた慣行とされている。

ライステラス June 23, 2013

生育期の田 5月 サヌールからウブド方向へ走る途中。

 

スバックが危機 2013-09-03 

本日のバリデイリーによると美しい水田と水利組合の管理で世界遺産になっているタバナンのスバックが危機に面しているとの見出しが目を引いた。バリは年に三回も米がとれると能天気に自慢している場合では実はなさそうなのだ。

スバックが世界遺産で観光地化するに従い水田を売る農民が増え、それに伴って土地税が上がる。そのために米を年に三回も収穫するために水田が疲れて病害に冒されやすくなる。それを防ぐために農薬を多用し、また化学肥料を多用する。そのため農薬と化学肥料を多く含む水田の水が他の水田にも過多に流れ込み、また最終的に沿岸の海に流される。結果、珊瑚が死滅すると言う悪循環に陥っていると言う。

サヌールの珊瑚が元気がないのもタバナンから流れ込む農薬や化学肥料、それに生活下水やホテルなどの汚水が原因なのだった。農薬や肥料の制限、さらには三毛作などを規制する必要があるが農民の生活がかかっているだけに根が深く容易ではなさそうだ。

棚田

タバナンの水田 狭い区画に注目

ウブド近郊の水田 急な傾斜を棚にしているために区画が非常に狭い。

タバナンの棚田

 タバナン 水を引いた棚田1

タバナン 水を引いた棚田2

タバナン 水を引いた棚田3 ヤシの木がなければ日本の田とそっくり。

絵画に描かれた水田

収穫時を描く。中央にスバクを祀るプラが絵描かれている。

棚田を描く

平野の田

 

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