仏教で僧の集団を指すサンガがバリにもある。
少しその辺りに興味を持ったので調べてみた。ただしわたしがバリで直接見聞したのはプラとペダンダぐらいかな。
バリで使われる、サンガと似た宗教・社会的重要語
バリ語・サンスクリット語
意味・役割
備考
Sangha(サンガ)
聖職者集団、バラモン血統集団
仏教・ヒンドゥー両方由来あり
Pura(プラ) . . . 本文を読む
バリに滞在生活を6年間送ってからすでに11年が経った。ようやくこの書をまとめることができた。
バリ聖地巡礼
宮本正男
はじめに
バリの聖地巡礼をまとめる動機はバリ・ヒンドゥーと、かつてこの地にも栄えた仏教の関係への興味だった。
ボロブドールの石畳を踏みしめながら、静かにそびえるストゥーパを見上げた。ジャワ . . . 本文を読む
バリの奥深く、タンパクシリンの寺院を訪れたとき、私はその光景に息をのんだ。
目の前に広がる池、 ああ、何と澄んだ水なのだろう。底に生い茂る緑の水草さえ、手が届きそうなほど鮮明に映し出されている。水鏡には青空と寺院の石垣が揺らぎ、そこに佇むと、どこが水面なのかさえわからなくなるほどだ。
池の中央では、静かに湧き上がる水の波紋。まるで大地が息をするかのように、澄んだ水が絶え間なく生まれてくる。 . . . 本文を読む
タナロットの虹光──海と祈りの聖地
潮が引いた岩場を歩くと、ふいに光が差し込んだ。まるで天と地を結ぶかのように、鮮やかな虹色の帯が宙を走る。
ここは タナロット寺院。インド洋に面し、海の神を祀るバリの聖地。その洞窟の奥には、聖なる水が湧き出ると言われ、訪れる者は手を清め、祈りを捧げる。
光の筋の先に、白い衣の僧侶たちが静かに佇んでいる。彼らは何を見つめ、何を感じているのだろうか。波音が響 . . . 本文を読む
ボロブドール紀行(聖地巡礼)を執筆中。そのうちのハイライトをまとめてみた。
この写真は、早朝のボロブドゥール寺院の最上層にあるストゥーパ群 を捉えたもの。霧がかかった幻想的な風景の中、釣鐘型のストゥーパが静かに佇んでいる。
ボロブドゥール寺院の最上層には、三層の円形壇があり、合計72基のストゥーパ が配置されている。それぞれのストゥーパの内部には、仏像が安置されており、仏像は「転法輪印(説 . . . 本文を読む
仏教遺跡ボルブドールはインド洋を渡ってインドネシアまで伝来された仏教の世界最大級の遺跡。
遺跡には古代ジャワ文字が刻まれていて字体の特徴760 年~847 年の間とされる。建造は824年と考えられており、約1000年の間、密林の中で火山灰に隠されていた。1814年、当時ジャワを占領していたイギリスの総督ラッフルズにより掘り起こされ、10世紀に及ぶ長い眠りから覚めた。
カンボジアのアンコールワッ . . . 本文を読む
バリの暦にサカ暦がある。ほぼ1年の周期なのだが閏月などで5年に一度修正する。この詳しい説明はさておきわたしはサカは釈迦からきているのだろうとぼんやりと思っていた。しかし全く関係がなかった。紀元前にインドにサカ族が一世風靡し、その頃に中央アジアやインドさらにはギリシャの文明を融合して暦もあった。それがヒンドゥを通じてバリに伝わりサカ暦と呼ばれるようになったとか。ガルンガンが正月に当たる。他の暦ウク暦 . . . 本文を読む
立川武蔵の著作からバリヒンドゥで近しい神々を学ぶことができた。以下は著作からの引用です。
インドから、実にさまざまな神々が日本にやってきた。琵 琶に似た楽器を奏でる弁財天は芸能の女神として日本各地 で崇拝されているが、この女神はインドで仏教が誕生する以 前にすでによく知られていた。この女神が仏教にとり入れら れ、中国などを経て日本に至ったのである。
帝釈天も同様 に、仏教以 . . . 本文を読む
ボロブドール遺跡に焦点を当ててみると未だわかっていないことが多いという。ほとんどわかっていないと言った方が正しいかもしれない。インドは英国の植民地化で大いに考古学的研究が進んだがインドネシアではまだまだこれからだという印象だ。
このピラミッド型遺跡の内部は小さな丘であり土のみでエジプトのピラミッドのように石室があるということではなさそうだ。しかしここから新たな仏教研究上の発見例え . . . 本文を読む
ボロブドール遺跡を回想しているうちに、それより前のジャワの仏教やイスラム事情が知りたくなったので調べてみた。いずれもネット検索から得たものです。
法顕は399年に60歳で陸路インドへ長安をたつ。法顕には、慧景、道整、慧応、慧嵬らの総勢5名がいた。戦乱の世の中、シルクロードを目指し 仲間はパミールからインダス河をくだり小雪山を越えるとき1人の僧が白い息の粉を吐いて死ん . . . 本文を読む
初稿2006-12-23 追記2024-03-27
プランバナンはジャワ大地震5月発生の年、12月に訪れている。そのため寺院は立ち入り禁止の場所も多く、地震の後の瓦礫が多くみられた。
ボロブドゥールを後にして車で2時間ほど。突如としてブランバナンが川の向こうに姿を現した。最高は47Mあり、威圧感がある。右手に修復中の足場が見える。参道に立つとゴチック建築と同様に天に近づこうとの強い . . . 本文を読む
2017-03-22初稿 2024-03-26追記
2006年12月10日~ボロブドール紀行はインドネシアのジャワ島にある仏教遺跡だ。ジャワ島中部のケドゥ盆地にあるチャンディ・ボロブドゥールは、カンボジアのアンコール・ワット、ミャンマーのバガンと並ぶ、世界三大仏教遺跡のひとつで8世紀に栄えたシャイレーンドラ王朝によって2世紀に渡って建造されたとされている。
完成後まもなくジャングルの中に埋もれ . . . 本文を読む
今回密かにバリのヒンドゥと仏教の繋がりの一端が何か分かれば良いなあと考えていた。熱射病で2度もヘロヘロになりながらも大きな収穫はあった。それはバリでよく使われるサマサマという言葉だ。
平等は、「へいとう」と読まないで、「びょうどう」と読む。前者は漢音だが、後者は呉音の読み方である。漢音でなく、呉音の読み方がなされるということは、「平等」が仏教用語であることを意味している。それは、サンスクリット語 . . . 本文を読む
バリの信仰の本質とは。何やら真っ正面すぎたど直球の問いかけに答えてくれるにはまだまだ時間がかかりそうだ。しかし何かしら掠ったものをメモしておこうと思う。
これはマーガレット・ミードとグレゴリー・ベータソンが100年ほど前に表したバリの写真集にある、墓を掘る男。厳密には墓ではなく火葬までの一時保管所というべきで、日本のように個人としてある墓ではない。亡くなった後に火葬に付すまでの期間ここに埋め . . . 本文を読む
今回の滞在では特に樹木に目が行った。
体調が悪くヨレヨレになりながら歩いた寺院の3大樹木。これをみるたびに元気が出た。
南国にもこうした硬い木ができる。なぜだろう。
懐かしさを感じさせる木肌。
マングローブ
シルエット
今回ナンバーワン
2位
. . . 本文を読む