音次郎の夏炉冬扇

思ふこと考えること感じることを、徒然なるままに綴ります。

就活戦線と王将の研修

2010-10-10 23:27:44 | 時事問題
この10月は就職活動シーズン開幕の季節といわれています。各種就職情報サイトが一斉に本格オープンするからなんですが、早くも2012年卒業生向けに、企業へのエントリーも開始されるんだそうです。向こう何年かは厳しい状況が続きそうですが、私の上司世代は就活期を迎える子女をお持ちの方が多く、我が子が就職できるのかが目下最大の関心事といってよさそうです。

ネット界隈ではとっくの昔に話題になっていたようですが、小田嶋センセイのコラムで初めて知って、王将の新人研修の動画を見ました。どうも日曜朝に放映している徳光さんの番組のようですが、本質的には同じことをやっているであろう、コメンテーターのワタミ会長が終始ニヤニヤしていたのはイヤらしかった。

本件については、ブラックすぎる、自己啓発セミナー?、時代遅れの軍隊式、カルトだ、こんな店で食べたくないなどネガティブな感想が殺到したため、王将フードサービスが急遽釈明リリースを出したんですが、これがまたブラックジョークとしか思えない笑える内容でした。コチラ様のエントリーが簡明なので、私からのツッコミは省略しますが。

反響の大きかったこの番組ですが、私はこの折笠クンという新人の激白に胸を衝かれるものがありました。研修の最終テストで、「私の抱負」というお題でスピーチが課せられているのですが、彼の1回目は凡庸なものでした。今どき高校野球の開会式の選手宣誓でもやらないような絶叫は、声が完全に裏返ってましたがが、それでも70点合格をゲット。しかし「この後とんでもない事態が!!!」というガチンコファイトクラブさながらのナレーションにより、折笠クンがつまらないことで下手をうって、合格が取り消されてしまったことがわかります。

この後、しょげることなく他の研修生を押し退け土下座までして敗者復活を志願したところで、折笠クンの再合格は約束されたようなものでしたが、2回目の声涙ともにくだる激白には考えさせるものがありました。

自分は50社から60社以上受けてきましたが、王将フードサービスが唯一の内定先です。自分を拾ってくれた、掴まえてくれた方々に恩返しがしたいと思います。

外食産業はブラックだからとか、洗脳されていて怖いとか外野の声は無責任ですが、こんなガッツのある青年でも、60社受けて1社しか内定が出ないという現実をどう考えたらいいんでしょうか? こういうパフォーマンスが逆立ちしても出来ない同年代の人も沢山いて、そのうちの相当数が引きこもり・ニートとして舞台から降りてしまっているのに・・・。新卒の就職先が極端に狭くなっているのか、内定が一部の学生に偏在しているのか、はたまた海老原さんが云うように、大学(大学生)を増やし過ぎたためなのか、私にはよくわかりません。

それにしても王将フードサービスの餃子に次ぐ名物になった、王将一筋30年の渡辺常務は面白いですね。ホモなんじゃないかと思えるほどハグが大好きみたいで、店長研修でもやってます。でも怖かったのは、店長研修と新人研修の内容がほとんど変わらないっていうか同じことしてる・・・。ということは、この会社に何年いても、兵隊としては洗練(?)されるかもしれないけど、何のスキルも身に付かないということなんでしょうねえ。折笠クンも10年後に何をしてるかわからないけど、YouTubeは永遠に残ると思うぞ。



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