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新日本フィル第551回定期演奏会@トリフォニー

2016-01-17 09:54:48 | CD・コンサートレヴュー
今年最初の記事。去年はとにかく更新を怠け続けてしまったが、今年はペースを一昨年以前に戻して頑張りたい。
さて、今年初のコンサートレヴューはお馴染みNJP。


ブリテン:戦争レクイエム op.66

指揮:ダニエル・ハーディング
ソプラノ:アルビナ・シャギムラトヴァ
テノール:イアン・ボストリッジ
バリトン:アウドゥン・イヴェルセン
合唱:栗友会合唱団
合唱指揮:栗山文昭
児童合唱:東京少年少女合唱隊
児童合唱指揮:長谷川久恵


今のNJPで、完成度の高い演奏を聴ける可能性が最も多い指揮者の一人はやはりハーディングだろう。まして、ブリテンはかつて「ねじの回転」の名演をDVDで聴いているので、期待は高まる。

期待、そしてかなりの程度予想通りの演奏となった。
複雑なスコアを見通し良く再現する、水際立った手腕はいつもと同様。今回の演奏は、もちろん曲想がそれを要求するという面も大きいのだろうが、普段の演奏よりも感情表現の上でさらに抑制しようという意思を感じた。
結果として、この曲の持つ「祈り」のメッセージはより純化され、普遍的なものへ昇華されていったように感じた。

隙のない声楽陣の歌唱にも心うつものがあった。


(文中、敬称略させていただきました)

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