この週末、ようやく学校の夏休みがおわったことで、混雑も解消されただろうと思い、ついに横浜開国博に行く。
まず第一の目標、パシフィコ横浜で開催中の「海のエジプト博」に足を運んだ。
横浜に行くのは以前、演奏会でみなとみらいを使って以来だから3年振り。駅の佇まいなど、かなりの部分は忘れていて、こんなにきれいだったかな、と思いつつ会場へ。もっとも、実際この3年の間に新しくなったのかもしれない。
い . . . 本文を読む
ポール・ゴーギャン。これまでいくつかは実際に目にしたことがあり、画集などではもっと頻繁に触れる機会のある画家だ。がしかし印象はいまひとつ。
理由の一つには、「バブルが弾けて商売が上手くいかなくなった株屋さんが自棄になって海外に逃げて描いた絵」というバイオグラフィからくる偏見もあるかもしれない。特にこの画家の場合、どうしてもゴッホの壮絶な人生との比較が避けられないということで損をしているともいえよう . . . 本文を読む
「公立美術館による1度きりの甲子園」とも称されるべき美術展に足を運んだ。
その内容は
全国の公立美術館100館が参加し、その膨大なコレクションの頂点をなす、選りすぐりの名品を一堂に公開します。
本展は、公立美術館のネットワーク組織である美術館連絡協議会の創立25周年を記念して開催するもので、教科書に載っている作品から、これまで美術館を出たことがない作品まで、西洋絵画50点、日本近・現代洋画70 . . . 本文を読む
連休中とはいえ、おそらく空いているだろうという予想のもとに足を運んだ展覧会である。
そして予想通り。近年あまり経験ないくらいの余裕ある状況のもとで鑑賞できたのは幸運だった。
もともとこの展覧会では、ロシアのツンデレ姫こと「忘れえぬ女」(クラムスコイ)が目的だった。だが、実際に目にしてみると、これまで名前だけは聞いたことがあるものの、実際の作風の印象とつながらない画家たちの作品の水準の高さに圧倒さ . . . 本文を読む
西洋美術館でルーブル展を観た後ベンチに座り、桜とその下で平和を謳歌する人々を眺めつつ昼食兼休憩。小一時間ほど時間を潰して国立博物館の「阿修羅展」へ。
こちらは40分待ち。しかし入場制限のお蔭で会場内はなんとか動きまわれた。
順路の一番はじめにある展示位置の低い仏具などの展示品は見え辛かった。ただあまりここで時間とスタミナをとられるのも得策ではないと判断し、適宜見切りをつけて本題である八部衆像と . . . 本文を読む
昨日は上野へ美術展のダブルヘッダーに出かけた。西洋美術館の「ルーブル美術館展」と国立博物館の「阿修羅展」。
天気にも恵まれ大変快適な外出とはなったのだが、上野の桜もちょうど満開で花見客が殺到することが予想されたので混雑をかわすことを考え、「ルーブル」を開館直後に行き、観た後早めに昼食兼休憩をとり、世間一般の昼食どきに「阿修羅」を狙おう、と決めた。
「ルーブル」には待つことなく入場。会場内はそこ . . . 本文を読む
まだ3月だが、今年最高と予想される展覧会が今、上野で開催されている。西洋美術館での「ルーブル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画」がそれだ。むろん、近日中に足を運ぶつもりだがこの週末はその前に、もう一つのルーブル展に行った。
こちらは「美の宮殿の子どもたち」とのタイトルが示すとおり、子どもがテーマとなっている。ルーブルの7部門から各々選ばれた作品が出品され、絵画ばかりでなく、彫刻、古代オリエントやエ . . . 本文を読む
会期も終わり間近になったこの連休初日、ようやくこの展覧会に行くことができた。惜しむらくは自宅から会場のBunkamuraへ向かう途中で花粉症がひどくなり(会場入り口の椅子で一息つくまで会場内に入れないほどの状態だった)、せっかく足を運んだものの十分に集中できなかったこと。この時期は本当に鬱陶しいが、トランペットの本番がこの時期に重なっていないことだけでも幸運だった。
このノルトライン=ヴェストフ . . . 本文を読む
国立新美術館で開催されている加山又造展に行った。同じ六本木が最寄り駅であるサントリー美術館とこの国立美術館とは、自宅の最寄り駅である両国から大江戸線で一本で通えるところにあり、アクセスは非常に良好である。
加山又造という画家の名前を初めて聴いたのはわずか一ヶ月ほど前。「美の巨人たち」で彼の作品「冬」が採り上げられているのを観たときからだ。この1枚で加山又造という画家に興味を覚え、この展覧会に足を . . . 本文を読む
遅ればせながら、今年の目標について考えていた。一昨年の入院以来離れざるを得なかったオケへの復帰はもちろんだが、それ以外に「日本文化の理解」に挑戦したい。
といっても、とりあえずスタートとしては日本画の展覧会や寄席に足を運んだり関連する書籍に目を通したりといったことからになるだろう。目標というには漠然としすぎているが、できれば能の舞台をナマで経験してそれを楽しめるというレヴェルまで到達したい。 . . . 本文を読む
今秋美術界の大イヴェントといえば、国立新美術館とサントリー美術館、2ヶ所でのピカソ展だろう。サントリー美術館には会期早々に足を運んだが(2008-10-19「巨匠ピカソ 魂のポートレート」@サントリー美術館 参照)、国立新美術館の方はなかなか都合が合わず、ようやく行くことができた。
サントリーの展示に比べ、作品数が圧倒的に多い。かなり広い展示スペースなのだが、会期終盤ということもあってか、大変 . . . 本文を読む
ライヴの翌日は、歩いて数分のところにある江戸東京博物館に展覧会を見に行った。
「ボストン美術館浮世絵名品展」。
以前、同じ江戸博で開催された肉筆浮世絵展もボストン美術館からの出展であった。いったいどれだけ浮世絵を持っているのか。こうして里帰り展も頻繁に催されることでもあるし、特に不平を言う筋合いもないのだが、しかしやはり複雑な心境。
本展は浮世絵誕生期から幕末まで、時代順にほぼ主要な画家 . . . 本文を読む
都美術館に2度目となるフェルメール展と、国立科学博物館での「菌類のふしぎ」展を目的として出かけた。
まずはフェルメール展。8月2日の開幕直後に鑑賞し、もう一度足を運びたいと思っていたのだが、その後アド街ック天国で上野公園が採り上げられフェルメール展もクローズアップされたため、混雑を避けてほとぼりが冷めてから行こうと考えていた。だが今夜、またしてもTV東京の「美の巨人たち」でフェルメール展に出 . . . 本文を読む
パリ国立ピカソ美術館の改装の影響で、国内最大級といわれる規模のピカソ展が開催されている。サントリー美術館と国立新美術館の2館で約230点が展示されているのだが、まずサントリー美術館に足を運んだ。
この日最も期待していたのは「(青の時代の)自画像」。これまでは画集その他で目にしたのみだったので、実見できる機会を逃すわけにはいかない。
実物を前にすると、印象は画集などとかなり違っていた。顔の白さは印 . . . 本文を読む
昨日触れた市原ひかりのライヴの前に西洋美術館でヴィルヘルム・ハンマースホイ展を観た。
生前から高い評価を得ていた画家で近年また再評価の機運があり、日本では今回が初めての大規模な回顧展となるらしい。17世紀オランダ絵画の影響を強く受けた画家で、静謐な室内画はときにフェルメールを彷彿とさせる・・・という評が今回足を運んだ理由の一つだ。
しかし、実見したハンマースホイ作品の印象は静謐というよりも不安 . . . 本文を読む