写真は岐阜県と滋賀県境にある伊吹山地を水源とする相川。
垂井町南部の山を水源とする泥川と垂井町北部の山を水源とする大谷川が合流した地点で撮影。
長引く大雨で水位が危険水位近くに達している。
相川、泥川、大谷川、いずれの川も過去には何度も流路を変えた暴れ川の異名をもつ。
急峻な山麓から一気に平野へ流れこむため、
普段は水量が少ないがひとたび大雨になると激流となり、流域に被害を及ぼしている。
これらが南流して杭瀬川と合流するため杭瀬川も一気に増水する。
8月31日の河川の状況
※Yahooより転載
自宅近くを流れる杭瀬川の河川敷にある杭瀬川スポーツ公園
31日大雨がおさまった直後と明日後。
橋は高架になっているが、ここまで水かさが増すと天井川になる。
グラウンドは水の中。
普段はスポーツ公園として市民に開放しているが、
大雨で川嵩が増すと遊水池となる。
大垣市街地の水門川
九州から一週間かけて上陸した台風10号
長く続いた雨は31日に線状降水帯になり、市内を流れる杭瀬川上流域が氾濫し揖斐郡池田町と赤坂町が浸水。
水門川も市役所付近は免れたが所々溢れた場所があったようだ。
市街地の方が排水が悪いのか道路の冠水を多く見聞きした。
自宅側道を流れる水路もあと30分も雨が続けば冠水するところだった。
雨が止むとすぐに水は引いたが、近所では出水したところもあった。
報道はされていないが、道路の冠水、建物の浸水被害は市内全域、垂井町や養老町など西濃各地の至る所に及んでいた。
もともと大垣市は地下水が豊富で水とともに発展してきた地域だが洪水常襲地域でもある。
今では河川の氾濫は少なくなったが、外水氾濫だけでなく内水氾濫による浸水被害も被ってきている。
大垣城の石垣には過去に起きた洪水の水位が示されている。
他所から嫁いできた私は大雨になると不安で事の顛末をあれこれ調べているが、
古くから住む人はどこの町に水が溜まるかよく知っている。
大垣市は水に関係する地名が多く残っていて、「大垣」の名は洪水から家屋や集落を守るために築いた大きな垣から付けられているそうだ。
特に水の浸かる地域の民家では見上げるほど高く築いた石垣を見ることができる。
自宅がある青柳町は今回氾濫した杭瀬川の堤防を補強した柳の木からつけられている。
浸水する土地の微高地や川の氾濫で流れた土砂が溜まってできた土地をさす「島」のつく地名も多く、
湿地帯のなかに多くの島が浮かんでいるように見えたという八島町は今回の大雨で冠水した。
今でも洪水常襲地域である荒川町は近くの川の流れが早くよく氾濫するのでその名がつけられている。
地名はその土地の歴史の背景を表すというが、今回の水害もやはりその名が示していた場所で発生している。
台風が去ったあと久しぶりに見た夕焼け。